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岡山県警特車隊運用報告
2004年8月 岡山県岡山市
課長の前にきた樹。課長は彼女を見て無言で頷くと唐突に言った。
「藤原巡査。レイバー乗りにならんか?」
「はい?」
あまりにも唐突な発言に、きょとんとする樹。
「こら、藤原巡査。もう少しちゃんとした返事をしないか」
「済みません。あの、どういう意味でしょうか?」
課長は、どうやら話が唐突だったと気づき、改めて話し出す。
「藤原巡査は、警察学校時代にレイバーに対する適性試験を受けているはずだが」
「はい、同期全員が受けています」
そういえばそんなこともあったなと思い出す樹。
「それでな、お前さんに適正有りと判定が出ている。それで、来年新設予定の県警レイバー隊の創設要員の候補に名前が上がっとる」
「そうなんですか?」
「そうなんだ、一応現段階では志願者をもってこれにあてるらしい。志願するか?」
「あ、はい。考えてみます」
「判った。出来る限り早く返事するように」
2004年8月 東京都
ここは地の果て特車二課。一時は廃墟同然にまでなった場所だが、未だに警視庁特科車両二課分署は13号埋め立て地という半ば忘れ去られた場所にあった。
規模こそ大きくなったが基幹要員はあまり変わっていない。ある意味つぶしの利かない特殊技能の持ち主達である以上、別の場所に回すという方法が効かないのだろう。
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