つぶやき

　ホームページ作りを初めて約１０カ月。
　すっかり生活の一部になってしまいました。
　チャットフレンド、メールフレンドが存在し、オフ会に参加するという、明らかにここにはひとつの世界が構築されたことになります。
　あちこちのコンテンツに書き散らしていますから、既にご存じの方もいらっしゃるでしょうが、ある方の一言がきっかけでホームページ作りをはじめることになりました。
　その方がジオシティーの市民だったので、私も何となくジオに登録したのですが、やがてコミュニティリーダーにまでなることが出来ました。
　人気のあるページのアクセスカウンタと比べると見劣りしますが、それでも７０００を越える数字に「よくまあ」と、我ながら感心します。
　何度も何度も来ていただく方がいることを差し引いても、相当数の方が来られているのでしょう。
　来て、すぐ去っていった人もいるはずで、迷惑なページなのかも知れません。
　月刊誌的な更新を何となくイメージしていたのですが、初期構想が完成しないために、未だに１〜４日程度の間隔で更新しています。
　初期構想が出来ていないのに、新企画ばかりが先走っています。
　こんなに書きたいことがあったのだろうか、こんなにも僕はおしゃべりだったのだろうかと、自分でも驚きます。

　「もう少し遅く生まれていたら」と思ったことがあります。その理由はふたつ。
　ひとつは携帯電話です。僕が学生の頃、携帯電話や自動車電話は高嶺の花で、それらを手にすることすら思い描きませんでした。
　携帯といっても、ショルダーバッグみたいな形で、当時の電話を山本直樹さんのマンガ「あさってＤＡＮＣＥ」で見ることが出来ます。
　しかし、電話のない生活は不便です。隣の部屋の住人と折半することにして、壁に電話線を通すためのささやかな穴を開ける許可を大家さんにもらい、なんとか電話のある生活にこぎ着けました。
　携帯電話があのとき今のような状況であったのなら。
　もうひとつが、インターネットです。
　苦労して同人誌を出していたのが嘘のようです。
　同人誌を出したところでたかが発行部数も知れてますし、無限の読者を望むことは出来ません。
　ホームページはその夢を可能にしてくれます。
　もっともレベルがレベルですから、たかが知れていますが、それはそれとして、可能性の話です。
　そうして、ついに、しばらくネットのない生活を送ることになってしまいました。
　３週間、ドイツに行きます。
　研修旅行で、講義だの見学だの表敬訪問だの、鬼のようなスケジュールが組まれています。
　テーマは週末の家族レジャーなので、テーマパークまで行くそうです。
　全行程通訳が同行するなど、おそらく最初で最後の旅行でしょう。
　旅としてはもっとも僕の趣味に合わないところですが、研修と思えばそれなりの興味はあります。
　海外では日本語環境がないのが普通で、インターネットカフェなどがあっても自分のページがどのようになっているか知ることは出来ないでしょうし、そういうところであれこれキーボードを叩いているヒマもないはずです。
　ですから、申し訳ないのですが、この間コミュニティーリーダーという活動は休止です。
　メールを頂いても読むことが出来ませんので、出来れば、１０月１０日に送信して下さるとありがたいです。
　とらおランドは園長代行をお迎えして、営業いたします。
　伝言板の管理はその方にお任せします。
　レスもして下さるということで、感謝にたえません。
　その方のレスの方が人気が出るかも知れません。伝言板の雰囲気が変わってそれもまた一興だと思います。
　個人ホームページの管理さえ、一人では出来ないのです。
　
　最近思うのですが、今までは調子に乗ってあれこれアップしてきたけれど、いつまでこれを続けられるかなあと。
　小学生がホームページを持っていたりしますが、やがて親の協力という手を放れ、自分で創ることになるでしょう。しかし、いつか、例えばクラブ活動や受験などで撤退するかも知れません。
　それとおなじように、僕が老人という世代になったとき、僕はホームページを手がけているかどうかわかりません。
　「おい、もう何年もこのページ更新されてないぞ」
　「調べてみたら、お亡くなりのようです」
　「じゃあ、遺族の方にこれどうするのかきかなくては」
　そんなことになるのか、どうか。
　僕の想像できる範囲というのはとても小さいので、自分は常に成長せず、今と同じ心情、同じテンション、同じ感覚で、いつまでもページを作り続けているような気もします。
　一方、今と同じような気持ちがいつ無くなるとも知れず、あっさりとホームページを閉鎖してしまうかも知れません。
　自分が爺になったときに、やはり爺や婆のネットフレンドがいるのでしょうか？
　それとも、若い世代との交流を楽しんでいるのでしょうか？
　

　

その１５「夜の子供達」を読む

クリエイトミュージアム入口に戻る