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ソウル中心部の「鍾路(チョンノ)」には、「教保文庫」「永豊文庫」「鍾路書籍」の3つの大型書店がある。
この3つの店で置いてない本はほとんどないと言われるぐらい大きな書店で、その規模は東京の「三省堂」以
上である。最近のニュースで韓国の書店が紹介された場合はまずこの3つの内のどれかであろう。
とにかく大きいのだが、実際には本だけでなく、文具、CDなども置いてあるので、大変便利であり、売場に隣接して食堂 (うどん、などの軽食がとれる)があるのは、日本にはないものである。
また、売場のあちこちには検索用のコンピューターが置いてあり、無料の石水(ミネラルウォーターの名前)飲み場も設置 されている。
ただ、コミック雑誌などは、大型書店のいずれにも置いておらず、セブンイレブン、ファミリーマート、LG25などの
コンビニや、 街角の小さな書店、駅の雑誌売場ぐらいにしか見かけなかった。
NERVソウル支部
で紹介した、エヴァコミックも大型書店では 売っておらず、ソウル郊外の小さな書店で買ったモノである。
韓国でもゲームは大人気だけあって、日本ほど種類はありませんが4〜5種程度のゲーム雑誌がありました。
しかしSFCやSSなど専門誌はなく、そのほとんどがPCゲーム総合誌でした。
その数誌の中から私が選んで買ったのは”
PCPLAYER
”(9月号)という非常にわかりやすいタイトルな本です
(パソゲー中心)。 価格は6900ウォン。(約920円…当時はまだウォンレートが高かったのです)
一見ちょっと高いなって感じがしますが内容がなんとA4 サイズでオールカラー288ページ、それに付け加え
別冊のA4サイズオールカラーのエヴァイラスト集(36ページ) とゲーム体験CD−ROMまでついてくるので
内容に比べたしかに安いです。
その”PCPLAYER”についてですが、まず表紙がエヴァ初号機、アスカ様、レイ。なのだから驚き!
日本の発売から2ヶ月も経っていないのはもちろん、韓国では正式に未発売(その後ハングル版が正式に発売)
のソフトが表紙を飾っているのです。 エヴァ人気ここに極まる、と言ったところでしょうか。
(映画版公開直後の97年夏ですから…)
ちょうど、私が韓国にいた頃は韓国総合展示場(KOEX)で、
'97ソウル国際漫画フェスタ
が開かれていた時期
であり、また、9月にハングル版「鋼鉄のガールフレンド」が発売されると あって、ほとんどのゲーム雑誌では、
エヴァの特集を組んでいました。
エヴァ特集の内容は、どこの雑誌もおおよそ似たようなモノだったので私は表紙のアスカと、おまけの別冊につられて買ったのでした。
で、記事の方は日本の雑誌に引けを取らないほど充実しています。新作紹介はもちろん、攻略記事・ヒットチャート・発売日 スケジュール・業界研究・インターネット情報・読者のコーナーなどすばらしい内容でした。
(私はこの本を読んで「鋼鉄・・・」の詳しい内容を知ったぐらいですから、情報の充実さでは日本並といえるでし
ょう。) とはいえ韓国のオタク化ぶりもハンパではありません(笑)。
というわけで韓国のゲーム雑誌は非常に面白い内容でした。それによって韓国における日本製ゲームの人気
の片鱗を見ることが出来ました。 文化、社会、生活水準など日本そっくりな発展を遂げる韓国。この分だとゲーム
業界及び産業も日本と同じ様 に発展し、純韓国産ゲームや有名韓国人ゲームクリエイターが日本に登場する日
も近いかも知れません。
最近の韓国のwebpageでも日本語で書かれたページがだんだん増えてきていますし、日本語が堪能な方も多い
ですから表現に対し規制が非常に緩い(韓国国内に比べ)日本国内で活躍を目指してる方も多いようです。
既にコミケにも韓国の方の委託本が出ていますし、確実に日韓文化の敷居は低くなりつつあるようであると感じ
ました。
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初稿1997/12/15 追補1998/11/15
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