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  地獄の品川駅


    1998年8月16日

   8月16日。この日は「ComikMaket54」最終日。東京から地方への列車は混雑することが予想できる。

    東京の気温もこの日急上昇。昼間はまさに「轟夏」と呼ぶにふさわしい暑さであった。

    そして、その暑さは陽が沈んでもなお静まろうとはしなかった。

   私は有明の会場から秋葉原へ寄り道した後、山手線に乗って19時頃

    大垣行き臨時列車9375Mが発車する品川駅へとやってきた。

    私がこの駅から大垣行きに乗るのは4度目であるが、いつ来てもこの高揚感は色あせることがない。

    そう、 夜汽車に乗る前のあの気持ちが・・・・・

    8/16の品川駅7.8番ホーム【19:20頃】(ホーム後ろの列)

    8/16の品川駅7.8番ホーム【19:30頃】(ホーム前方の列)

     私が並び始めたこの時間でも既に一つの列に15人ぐらいの列が出来ていた。しかしこの列の長さでひるんではいけない。

     まだ最後尾が判別できる状態である。 ただし、グループで席を確保するにはこの時間がリミットであろう。

     一人ならまだ余裕がある(はず)。

     私は買ってきた麦茶を飲みながらこのクソ熱い中じっと待つこととした。

     8/16の品川駅7.8番ホーム【21:30頃】

     この時間になるとかなり列が延びてくる。既にホーム一杯に行列が出来、最後尾の判別すら難しくなっている。

     時節柄やはり本をいっぱいに詰めた段ボールや紙袋を持った人が多い。特に「ComikMaket54」公式の紙袋や

     (株)アクアプラス「Leaf」ブランドの紙袋が非常に目に付く。(笑)

     この時点でグループで席を確保することは絶望的。個人なら何とかいけるかどうかのラインである。

    8/16の品川駅7.8番ホーム【22:45頃】入線40分前

     一見さっきと変わらないようだが実は列整理が終わった直後である。この時点で一つの乗降口に40〜50人の

     列ができている。定員から考えても(1両に2つの乗降口がある)これから並び始めていては座席に座って行く

     ことすら難しいであろう。この時点でグループ、個人ともこれから始まる苦難の一夜を覚悟しなくてはならない。(爆)

    通路で立っていくか或いはデッキで立ったまま一夜を過ごすか・・・・・・それはお好みで。

     10番線より コミケットトレイン 発車。【22:32頃】

     全車グリーン個室のジョイフルトレイン「ユーロライナー」を使用した団体列車。車内はさぞかし快適であろうが

     費用の方も我々青春18きっぷ部隊よりも格段に上である。7.8番ホームの列にいる人々はただ発車の様子を

     眺めることしかできないのである・・・・まさに「平民と貴族」の差かも。

 

   さて肝心の臨時大垣行き「9375M」が2252に品川駅7番線ホームに入線・・・・なのだが、

    入線直前になって急に尿意が。

    トイレはホームの端。行列は既にスタンバイOKの状態である。車内で用を足そうか・・・と思ったが

    今日の混雑からして途中でトイレに行くことは不可能だと思い(通路まで人でいっぱいで座席に一旦座ったら

    翌朝まで動くことはほぼ不可能に近いのである)ホームの端のトイレまでDush!と相成ったのである。

    【*注意* 混雑しているホームで走っては危険です。】

    トイレの方は何とかぎりぎりで間に合ったものの・・・・・・・・

    やっぱりホーム待合い中に飲んだ麦茶1リットルが効いたようだ。それだけその日は暑かったのである。

  9375Mが23:25頃入線し、乗車が始まるとたちまち車内は戦場と化した。

    タダでさえ狭い乗降口に大荷物の集団が固まり、さらにデッキ付近でもたついている。

    私は何とか進行方向順窓側の座席を確保。しかし乗客はどんどんなだれ込んでくる。

    あっと言う間に座席は埋まり通路に、デッキに人があふれ出した。

    2353の発車まで20分以上あるがとても外に出られる状態ではない。

   発車を待ってる間にもホームには後から後から乗客がやってくる。彼ら(彼女ら)はきっとこの日の混雑

    と言うのを知らなかったのではなかろうか?どこかに座れそうな所を探しながらホームを右往左往している。

    と、発車直前に東海道線の線路の上を颯爽と大垣行きの「ムーンライトながら」が入線してきた。

    向こうは全車指定の豪華な座席。こっちはボックス座席の大混雑。

    9375Mの車内からながらに恨めしそうな視線が投げかけられていたような気がしたのは私だけだろうか?    (笑)

    指定席さえ取れれば・・・・・・・という恨めしそうな思いと共に。

   そして「ムーンライトながら」の後を追うようにこちらも大垣へ向けて発車。

    座席に座った者と通路やデッキに立ったままの者との間では「天国と地獄」の差であると痛感しながら・・・

 

    夜汽車は西へ向かい走り出した。

 

    ついに品川から熊本県八代までの私の長い一日「第2ラウンド」が始まったのである。

    【 8/16品川発 臨時大垣夜行9375M  品川発車直後 車内放送 .rm File 73KB



      続く  のじゃ。


     この日(8/16)の東京駅発の「ムーンライトながら」の様子をつづった旅行記が

      「盛アオHispeedRailway」 さんの中にございます。そちらと読み比べてみるのもまた一考かと・・・・・

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