このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

   蚊・蚊・蚊…


    1998年8月18日・続き 

  ここまでの旅の疲れを癒やす為に温泉へ行くことにした。

    指宿と言えば「砂蒸し温泉」で決まりである。前回は元湯&砂蒸しとダブルで入ったが今回はそこまでの

    余裕がない。ならば設備を新しくした砂蒸しの方に食指が動くのが正直なところであろう。

     指宿市営「砂むし会館 砂楽」

     さすがに建てたばかりの施設であり(前回来たときはまだ古い建物だった)非常に綺麗である。

     カウンターで入浴料を払い、浴衣を受け取り砂蒸しへ。

     係りのおばちゃんに砂を掛けて貰うとあの砂蒸し独特の熱さが身体を包み込む。

     15分も入ってると身体全体が汗でびっしょりになる。

     砂蒸しを上がり、普通の温泉(建物内には普通の温泉もある)に入り汗を流し、しばし休憩。

     指宿から1822発の西鹿児島行き1366Dに乗りもと来た路を引き返す。

     さすがに夜7時過ぎともなるとだいぶ暗くなってきて、西鹿児島に着いた1940頃には既にあたりは

     真っ暗である。今日の宿は当然ながら決めていない。

     西鹿児島駅構内のマクドナルドで半額セールのハンバーガーを買い込み夕食とする。

     西鹿児島からは国分行きの6972M。さらに隼人で吉松行き4238Dに乗り換え。

      【吉松行き4238D車内放送。.rm file 152KB】 この車内放送のテープ音声だけ何故か声が違う……

      ストリーミング再生が出来ないときは こちら からどうぞ。

     吉松行きは終列車という事もあり乗る人も少なく終着に着いたときには乗客は私一人であった。

     その夜は吉松駅の改札前ベンチで夜を明かすことに……

     持参の銀マットにくるまって寝ていたのだがさすがは九州の蚊。たちまち気配をかぎ取ったのか

     早速襲撃に来た。 

     1998年8月19日

     その夜は夜半過ぎに雷雨があり、なかなか寝付けなかったものの何とか夜明けを迎えることが

     出来たが、その代償に私の体中に蚊に食われた痕を残していった。

     首筋、耳たぶ、腕、足と一晩で10ヶ所の被弾箇所。ひどい痒みである。

     人吉行きの一番列車は618発。ぱらぱらと2,3人の乗客を乗せ山越えに挑む。

     【 山神第二トンネル案内放送 171KB 】 ストリーミングできない人は こちら から

     【 日本一の車窓風景案内放送 207KB 】ストリーミングできない人は こちら から

     あいにくの曇り空の眺め

     人吉で乗り継ぎ時間の間に駅前のパン屋で買ったパンで朝食。

     人吉から八代行きに乗り継ぎ、さらに熊本へ。

     SL「あそBOY」が発車する前だったので指定席を取りにみどりの窓口に行くが、窓口は大混雑。

     結局あそBOYは諦めて普通列車で豊肥本線を宮地へ向かう。

     阿蘇山麓の宮地駅。高原の駅と言った感である。

     宮地駅前のコンビニで昼飯を買い、さらに豊後竹田行きに乗り換え。

     豊後竹田行きは山裾を下るように勢い良く惰性で下っていく。

     和風の豊後竹田駅。背後は岩山…

     豊後竹田からの大分行き列車4453Dはたった一両で混雑していた。

     大分からはさらに別府へ。昨日に引き続き目当ては温泉である。

     別府に着くとまず汽車旅派の基本、「駅前高等温泉」へ。

     駅前高等温泉。一階の並湯は100円で入浴。

     ……熱い。

     別府の湯はこんなに熱いのか。とても長く浸かってる湯じゃないな。

     しかし、何ともオープンな温泉である。玄関と更衣室と浴場に仕切がないのだ。

     一応のれんで玄関と更衣室は区切ってるが、浴場や更衣室からは外が丸見えである。

     何ともおおらかというか……

     さらにもう1軒温泉のハシゴである。駅前からバスに乗り山奥の秘湯(?)「鶴の湯」へ。

     バスを降りた頃には日が沈み既にあたりが暗くなったいたが、

     山手へ歩くこと15分。九州横断道をくぐり、さらに霊園脇の道を延々歩くこと20分。道の突き当たり

     をさらに山へはいるとそこに突如現れる露天風呂。

     谷間にひっそりと佇む温泉である。

     しかしここの温泉も熱い。とてものんびり浸かる雰囲気ではない。

     地元の人がよく来るようで結構にぎわっていたが、全国共通の悩みでもある見学者も多い。

     鶴の湯からは歩いて別府大学駅へ。徒歩で1時間はかかったろうか。

     とりあえず別府駅へ戻ったものの宿も決めない行き当たりばったりの旅。

     既に時間は夜9時過ぎ。

     幸い天気は良く、雨が降る気配はない。

     今夜は終夜営業のところで時間潰すか……と思いまずは本屋へ。

     しかしその本屋も23時には閉店。

     さてどうしようか。このまま夜の街を徘徊するだけの体力は残ってない。

     ビーコンプラザ近くの公園に寝床を求めることにした。

     芝生の上に銀マットでくるまり野宿である。固いベンチの上よりはずっと柔らかい。

     しかし寝付こうとすると昨日同様蚊の襲撃である。

     隙間なく銀マットを巻き付けると熱さで蒸れてくる。その気配を察して蚊がさらに集まってくる。

     諦めた私は手や顔にタオルを巻き付け防御策を施し眠りについた。     


      もう少し旅は続くはず……


     「鶴の湯」はもちろん無料です。あとは墓場の中の道を歩く度胸と体力さえあればOK。(笑)

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