このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
宮崎康平の学生時代から亡くなるまでを描いた作品。いわゆる伝記形式という ものではなく、永 六助やさだまさしといった生前宮崎氏と仲良かった友人、和 子夫人、島鉄の白倉氏(7代社長)などからの見聞録で構成されている。 従来の世間の宮崎氏に対する見方とは異なり、宮崎の問題点(自己中心的 に物事を進めるなど)にも名言をしているが、作者は実際には宮崎氏には会っ ていないようである。 『盲目の作家 宮崎康平伝』では、「本書は余りにもひどい、宮崎康平をほとん ど知らずに面白可笑しく描いている、宮崎康平がかわいそうだ」と批評されてい る。 よくありがちな、島鉄での宮崎氏の功績やその才能を描いた書籍、というより はどちらかといえば宮崎氏個人の性格、人間性などを描いた書籍であろう。 この書籍によれば、宮崎氏は「呼んだら呼んだで場を関係なく長々と話をして 困る」「呼ばなければ激怒する」など「困った人」だったそうである。また、「好き なものはとにかく女、というより女の局部」と書かれるぐらいの女好き、法螺ば かりでインチキなことばかり言っている(ザビエル上陸海岸のでっちあげや、踏 絵もどきを作って肥溜めに漬けて腐らせ「本物の踏絵だ」といって売ってみたり) 男のようだったらしい。 宮崎氏のエピソードに関しては事欠かさない書籍である。『盲人重役』や『ま ぼろしの邪馬台国』を読む前に一読しておくと、面白いだろう。
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