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青春18きっぷ 夏の旅 --1-- 

2002年8月。会社のお盆休みは9連休。
どこへ行こう。

ずっと行ってみたい国だったモンゴルへ行って遊牧民体験?馬に乗って草原を駆け回り、大地に寝転んで空を見上げ、 疲れ切った日常から抜け出して、自然と触れ合う旅をして自然体を取り戻してみる?

数年前に行った、大好きな国タイにまた行って、アジアの熱気に吹かれてみる?また違う発見があるかもしれない。

神秘的な魅力のある中国に行ってみる?上海?フェリーで行ってみる?船旅もいいかもしれない。

繰り返される日常を脱して、違う世界へ。何か新しい考え方に出会えるかもしれない。これからの目標がどこかに隠れているかもしれない。 モンゴル?タイ?上海?どこへ行こうか、この夏。私の頭の中はお盆へ向けての計画でいっぱいだった、あの梅雨の頃。

しかし現実は、思うようにはいかないものだ。えー、モンゴルモンゴルー格安ツアー探してみよう。ええ?20万?そんなお金どこにもない。 ええ?9日間じゃ、日程的にも無理!タイ、タイ、格安チケット!お盆の時期はさすがに高い。往復料金8万?無理。 上海、上海、フェリーなら安いはず。フェリーフェリー。え?2泊3日フェリーの旅?え?行って帰るだけで終わるやん。え?しかも 出発日時が合わない。お盆は、どこへ行くのも高い。短い休みじゃ遠出は無理。何より、お金が無い。どこへも行けない。
その前に、パスポートの期限が6月で切れていた・・・。日本脱出不可能だ。

こうして、お盆の海外の旅への夢は泡となって消えた。サイフと相談してみたら、国内さえも危うい経済危機に陥っているという結論が出た。 諦めよう、今年のお盆休みは、おとなしく家でダラダラ汗をかきながらダラダラしよう。

すっかり希望をなくした私は、「あーあお盆休み9連休、どこか行きたいけどお金が無いからどこも行けねーよー!ぐぇー!」か何だか忘れたけど、 とにかくそんな愚痴まみれなメールを、友達に送ってばかりいた。するとある友達から、「お盆休み、私の派遣先にバイトしに来なよ!お盆休みに短期バイト 募集するって言ってたから派遣の人に聞いてみるよ!」というメールが来た。バイトかー。いいねー。お金が無いなら稼げ!そうだそうだー!お盆は稼ぐぞー。 さっそく「ぜひとも働きたいです!」と友達に返事をし、バイトができるように取り計らってもらうことになった。

その友達の名はカヨさん。静岡は富士宮市、日本一の山、富士山の近くに住んでいる。ワーホリでオーストラリアの旅をしてる時に出会った友達だ。 彼女は、1月にオーストラリアから帰ってきて、次はニュージーランドにワーホリに行くために帰国後すぐに働き出して、ずっとずっと働きまくっている。 そのパワーは物凄い。

カヨさんと始めて出会ったのは、オーストラリアの旅の序盤、ブリスベンの10ドルバッパー。「私は日本人は嫌いよ!英語をしゃべるためにオーストラリアに来たのよ!」という オーラ出しまくりだった彼女に私は「コワイ」という印象のみを持って、特に親しくしゃべることもなくブリスベンを去った。 それから約2ヶ月後、ケアンズの街中で偶然カヨさんを発見。「あー!ブリスベンにいた人やー!」と私が馴れ馴れしく道端で声をかけた。 「え?そうだっけー?」と彼女は私を覚えていない模様。ちょっと話していると、どうやら私と同じ方向へ旅をしていくらしい。「またどこかで会えるかもねー」と 別れた。その1週間後、マウントアイザのバッパーで朝起きてハミガキしようと洗面所へ行くとカヨさんが!!「あ!!!」と驚き顔を見合わせる。 マウントアイザのバッパー主催のワーホリの旅人達の間では有名な「ブルーレイクツアー」に一緒に行き、ブルーレイクの青さに一緒に感動した。その後、カヨさんは飛行機でパースに飛ぶとかいう話しをしていた。 まあ、パースで出会えたらいいですねと別れた。お互いの連絡先を交換することもなく・・。そしてそして旅を続け、約1ヶ月後、私はパースに到着。バッパーへ行くと、すごい大荷物を発見。 その荷物の持ち主はフリーマントルへ旅に出ているらしい。「誰やー、この大荷物ー!迷惑な!」と思っていたら、それがカヨさんだった。すごい偶然だ。 偶然の再会はワーホリの旅をしていたらよくある事だけど。

パースで何度目かの再会をした時は、まだ私はカヨさんとは それほど親しくなかった。 しかし、その後マシンガントーク炸裂のカヨさんが私の笑いのツボにはまり、お腹がよじれるほど笑わせてもらった。 はじめの「コワイ人」という印象とは裏腹に、カヨさんはすごいおもしろい人だった。時にはウルサイ小姑っぽくなるけど、頼れる姉さん、よき相談相手、そのギャグセンスにはまると たちまち君もカヨホリック!

そんなカヨさんは、11月頃にはニュージーランドへ出発すると言っていたし、忙しく働いているので、日本での再会は無理だと思っていたので 会えると決まって嬉しかった。

富士宮まで行く交通手段はどうするか考えた結果、新幹線などという高級な乗り物に乗る予算案は可決されず、 ちょうどこのお盆の時期に使える「青春18きっぷ」を使って移動することにした。「青春18きっぷ」とは5枚綴りで11500円。1枚の切符で判子を押してもらった 当日は一日JRの電車が乗り放題。ただし特急列車とか新幹線とかは省く。5枚綴りだから1枚あたり2300円で乗り放題になる。なんて経済的! 今までに何度か利用したことがあり、始発に乗って約8時間かけて東京まで行ったことがあったが、乗り換えも忙しく、かなりハードだ。さすが青春18きっぷ。青春って感じだ。

乗り降り自由な青春18きっぷ。どこの駅で下車してもいい。我が家の最寄駅、近江八幡から富士宮までの おおよその中間地点である名古屋の近くにはオーストラリアはチルダースのピッキング仲間、ユキコさんが住んでいる。 ユキコさんに会おうと決めた私はさっそく連絡を取ることにした。看護婦さんなので、仕事があるだろうと思いつつも メールをしてみたら、その日は夕方からの仕事だということでお昼に会おうという計画が進んでいった。

そして、シドニーで語学学校が一緒だった友達と会おう会おうと言いながら1年以上会っていなかったが、静岡まで行くなら、青春18切符で皆のいる東京も行ってしまえー! ということで、富士宮でバイトをした後に東京にも行く計画が進んでいった。そしてそして、シドニーでシェアハウスが同じだったレイカちゃんも神奈川に住んでいるから 会おうー!という話しが進んでいった。

そんなこんなで、家でダラダラ汗ダラダラかいて過ごすお盆休みになるだろうという私の絶望的な予測は、カヨさんの「バイトしに来なよ!」の一言で、ワーホリ友達との 再会の旅という楽しい計画へと姿を変えた。

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