このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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青春18きっぷ 夏の旅 --3-- 

午後3時20分名古屋発の電車に乗り、混み合う電車の中でなんとか席を確保した私に、 「今日は会えてよかったよー。旅を楽しんでね!」という内容のメールがユキコさんから届いた。

1年前の今頃、オーストラリアのチルダースという町でのピッキング生活を終え、私がチルダースを発つ時、バス乗り場まで 見送りに来てくれたユキコさん達と「また日本で会いましょう」と涙を堪えて別れた時のことを思い出した。 あれからオーストラリアの旅をして、いくつもの出会いと別れがあり、「また会いましょう」と別れてから、もうきっと二度と会うことのできない 別れがたくさんある中で、またこうして会えること、お互いが、それぞれの場所で頑張っている姿を確認できることの喜びをかみ締めた。そして間も無く私はヨダレを垂らしながら眠りについていた。

終点浜松に到着したのは午後4時38分。次の電車への乗り換え時間は9分。違うホームなので階段を降りて、上らなければならない。 9分もあれば結構余裕ー!と思っていたら、乗り換えるだろう人達はすごい勢いで走っているではないか。なんで?と思いながらも 皆につられて走ってみた。乗り換えの電車が来るホームに着いてびっくり。すごい混んでる・・・。ゆかた姿の人がチラホラ。 どうやら花火大会が、この先の駅周辺であるらしい。「まじかよー!ええー!」と独り言を言い、人ごみにキレながら、一番前の車両の位置で 電車を待った。電車が来た。もちろん座席を確保することはできず、大荷物だけ網棚に上げて立つことになった。 まあこれもダイエットになるかもしれないと前向きに検討し、外の風景を楽しむことにした。30分ほどすると席が空いてきたが、私は座りそこねたため 一番前の車両ということで運転席越しに真っ直ぐな線路を見て、電車の運転手気分を味わうことにした。 真っ直ぐな線路に、どんどん進む電車。これは気持ちが良いものだ。しばらくすると私が立っている前の席に座っていたおじさんが 「ちょっと落ち着かないもので」と言い席を立った。私が年寄りに見えたとか、妊婦さんに見えたとかそういう訳ではなくて、 おじさんは運転席越しに進む風景を見たかったらしい。私は足が疲れてきたので、嬉しそうに席を確保した。

青春18切符。

綺麗な夕日を見つつ、海を見つつ、電車は進む。そして次の乗り換え駅である富士駅に電車が到着したのは午後6時33分。ここで今日最後の乗り換えだ。 身延線へ乗り換え、午後6時41分に電車は出発した。この電車はワンマン電車というもので、主要駅以外は一番前の扉しか開かず、 切符も運転席の車掌さんに降りる時に渡すというバスのような電車だった。そしてカヨさん家の最寄駅、富士根駅に到着したのは午後6時55分。 一番前の扉しか開かず、車掌さんに青春18きっぷを見せる。「はい、18きっぷね。」と確認を受け電車を下りた。

電車の乗り継ぎ、乗り継ぎの連続で行く暇のなかったトイレに行きたかったが、駅のトイレは汚いというわけで我慢。 無人駅、富士根駅のイスでカヨさんを待つ。しばらくするとブオーンとエンジン音をたて、バイト帰りで制服を着たままの豪快な運転のカヨさんが車で登場。 約10ヶ月ぶりの再会に、カヨさんが発した言葉は「太ったわねー!」だ。「えー!そんなー!」と多少ショックを受けながら車はカヨさん家に向かった。 車の中で、久しぶりにカヨさんの生マシンガントークを聞いている間にカヨさん家に到着した。カヨさん家のパワフルなご家族が暖かく迎えて下さり、 手厚い歓迎を受け、豪華な夕食をご馳走していただき、とても気が引ける思いでいっぱいだった。それにしても、カヨさんの甥っ子は今まで見たことが ないほど可愛くて、可愛くて、人懐っこくて、可愛かった。

こうして青春18きっぷ一日目の旅は幕を閉じると同時に、6泊にも及ぶ居候生活が始まった。

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