ケアンズへ向けて、容赦なく走り続けるバス。チルダーズが遠く離れて行くに従い、見える景色も様変わりしていく。 ロックハンプトンという街に入った時、「ビルがある!!」「ケンタッキーがある!!」 と、その都会ぶりに驚きを隠せない私がいた。チルダーズには2階建て以上の建物がなかったことに、気づく。夕方6時頃、ロックハンプトンのバスターミナルに到着。約30分の食事休憩。すぐそばに煌々と輝くカーネルおじさんの笑顔が見えたが、 見えないふりをして、キャラバンパークのキッチンでこさえた巨大おにぎりを取り出し、頬張る。その横で、 同じバスに乗っていたらしいオージー風な姉ちゃんは、カーネルおじさんのこさえたチキンを頬張っていて、とても憎たらしい。 彼女もケアンズまで行くらしい。
ケアンズまでの間には、珊瑚礁の連なるグレートバリアリーフなど、見所がたくさんあるようだが、 スキューバダイビングにも、珊瑚礁にも、綺麗な魚にも全く興味のない私には、立ち止まる必要はない。というか、シドニーからケアンズまでの 3ヶ月有効のバスチケットの期限が、1週間後に迫る身であり、立ち止まっている場合ではない。 そういうわけで、チルダーズからケアンズまでの、21時間バスの旅は、始まってしまったのだ。長すぎ!!
バスに揺られ、寝たり、チルダーズのことを思ったり、寝たり、を繰り返しながら、早朝7時頃、CARDWELLという街へ到着。ここで約30分の朝食休憩。 海辺にあるイスに座り、爽やかな朝の風に打たれながら、その景色に似合わぬ眠さとダルさを充満させた私は、 キャラバンパークのキッチンで作った、巨大おにぎりを貪る。
そして、ケアンズに近づくに従い、バスの中に日本人を発見。きゃぴきゃぴハジけた女の子を久々に見て感心したりしつつ、 バスは予定よりも少し遅れて、11時20分頃にケアンズに到着した。
バスターミナルを出て、イスに座って地図を広げ、アヤカちゃんに教えてもらったバッパーの場所を確認し、ケアンズの街へと歩きだした。 バッパーを探して街を彷徨っていると、何やら見覚えのある顔が、前方に。それは、チルダーズでお馴染みの、おじいちゃんであった。約半月ぶりの再会。 「まだケアンズにいたのかー!」と驚き、軽く挨拶を交わして別れた。 アヤカちゃん情報のバッパーは名前が変わり、値上がりしていた。週100ドル。 女のみのドミトリーが満員で、MIX(男女混合)しかなく、嫌であったが、他を探すのも面倒くさく、ここに決め、1週間分の宿泊費を払う。
キッチンは、冷蔵庫や、トースターはあるものの、ちゃんと料理するための道具やコンロはなく、なんか不便そうだ。 (このバッパーの1階はパブになっており、宿泊者はチケットを渡せば、無料で夜ご飯が食べられるのであった。私は、しばらくしてから気付いたという大馬鹿者である。夜ご飯付で、週100ドルってわけである。) このバッパーには、広いバルコニー的なところがあり、イスに座り、コーヒーを飲みながら、最近書き溜めていた日記を書いたりしているうちに、もう3時。 ケアンズの街を探索しに行かねば!