日韓共催ワールドカップの余韻覚めやらぬ７月、私とナカちゃんは既に韓国ツアーの申し込みを済ませていた。
ワールドカップで盛りあがった日本全国。韓国。世界。その情熱に魅せられて、もう一つの開催国、韓国にも行ってみようと思ったんです！！ という訳ではない。世界中がワールドカップで盛り上がる中、日本が勝ち進む中、私はサッカーの試合を見たことがない。 「昨日の試合、すごかったなー！！」なんていう会社の人達の話題にもついていけずにいた。 なぜかというと、サッカーより野球に魅せられていたからだ。日本戦より阪神戦だろ！！というお年頃であった。

ナカちゃんは、ずっと前から韓国に行きたがっていて、私はそれに便乗した。そういう旅のきっかけである。
繰り返されるＯＬ生活、このままでいいのかなー、ストレスたまるなー、まだ仕事全然できひんなー、まだ馴染めてないなー。 そんな私は、日常を脱した旅に癒しを求めていた。あるいは、刺激を求めていた。

いよいよ７月から楽しみにしていた韓国旅行の日が迫ってきた。私は、旅行直前になると急に旅行への楽しみが不安やめんどくささに変わってしまう。 韓国よりも、来週行く予定のディズニーシーの方が楽しみやー。なんて言う雰囲気の私に、ナカちゃんは絶望していた。

そして韓国旅行出発当日。地元の駅、近江八幡駅の５時２６分の始発電車に乗らなければ、飛行機に間に合わない。

私とナカちゃんは、眠さと闘いながら、駅まで辿りついた。（と言っても、ナカちゃんのお母さんの車で送ってもらったのだけど）
京都駅から関西空港までの特急電車はるかの切符をまだ買ってなかった私たちは、みどりの窓口で買うつもりをしていた。 しかし、みどりの窓口がまだ開いてない！「ええー！！マジでー！？」と焦る。駅員に聞くと５時半にならないと開かないらしく、 とりあえず京都駅までの切符のみを買い、京都へ向かう電車に乗り込んだ。はるかの切符は京都駅のみどりの窓口で買うことにした。 焦らせるんじゃねーよ！と早朝から切れぎみの２人である。

無事、京都のみどりの窓口で　はるかの切符を買い、はるか３号で関空へ。車内での切符拝見の時も、 駅の改札でも、駅員は外人客に対しすべて日本語で堂々と接しており、その度胸がおもしろおかしく、返って気持ちよく感じた。 外人客にとっては迷惑な話しだろうけど。

関空で手続きをし終えたのが８時半。出発は１０時。1時間前ぐらいに搭乗口に集合すればよいという事なので お腹のすいた私たちは、朝食を求めて歩き、ある軽食屋でホットケーキを注文。しかし、それが１０分経っても出てこず、 「遅い！仕事が遅い！！」と私たちは切れた。ウエイトレスは１名しかおらず、客が店を出ていっても手が足りないため、 さげものも出来ていない状況で、えらい事になっていた。しかも、そのウエイトレスの働きぶりを見ていると要領が悪い。 来たついでに、さげていけよ、あれを持って行けばいいやん！私らがやろか？と、おばちゃんのように２人で観察していた。 嫌な客である。１５分ほど経って、やっとホットケーキがきて食べる。９時２０分ぐらいに搭乗口に行くつもりでいたので、 間に合うのか！？と焦りながら食べて、急いで搭乗口に向かった。「間に合わへーん！」と走って行ったが、余裕で間に合った。

飛行機は、アシアナ。「おはよーごじゃいます」と乗務員達が出迎えてくれる。 さっきまで切れぎみだった私達は、その挨拶に和ませてもらい飛行機に乗り込んだ。 飛行機は、右側３席、通路を挟んで左側３席。という狭いつくりだった。もっと大きい飛行機を想像していた私は落ち込んだ。 「もう、どーでもえーわ！」と、また切れているうちに、飛行機は日本を飛び立った。

約１時間３０分でソウルに着くので、機内食は出ないと思っていたが、意外にも寿司などが入った和風機内食が出た。 ホットケーキを食べたことも忘れ、機内食を美味しくいただいた。満腹。
飛行機は、ひどく揺れたりして、おもしろかった。興奮した。ＣＲＡＺＹ？