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帰省の前に旅行に行くことになった。しかし関西方面とは逆の九州に行った。こういうことが出来るのも青春18キップのおかげ。しかも安いユースホステルに泊まって、指宿・桜島にそれぞれ一泊するのに一人あたり2万円以下の安さで行けた。


2003年12月27日

家を出て、23:00に倉敷駅に着いた。電車は終電の23:50。なぜここまで早く来てしまったのか?それは23:07に発車する西鹿児島行き寝台特急「なは」と、南宮崎・長崎行き寝台特急「彗星・あかつき」を撮るためであった。こんなに暗い中ではうまく撮るのが未熟な僕にはムツカシイ。「なは」はまだましだったけれど「彗星・あかつき」は最低だった。そこから待つこと20分弱、終電がやってきてそれに乗り、岡山に向かう。


2003年12月28日

日付が変わって岡山に到着。ムーンライト九州は倉敷に停まらないからここまで出てこなければならない。20分ほど経ってムーンライト九州は到着した。機関車にヘッドマークはついていない。少し古い客車だけどリクライニングシート。この列車が快速のおかげで九州に行ける。全車指定席でこのキップを取るのに結構苦労した。そのことを今から話そうと思います。そんなのどうでもいいと思う人はこちらへ。


夜行列車の予約は、始発駅の発車日の1ヶ月前の午前10:00からで、この列車の場合、京都発が12月27日だから11月27日の10:00から売り出される。「予約開始時刻直後に買わなくても十分取れるだろう」という甘い考えがすべてを悪い方向に導き出した。発売日は平日で学校から倉敷駅まで帰って来たところでみどりの窓口に向かった。

「京都を12月27日に発車するムーンライト九州の指定を取りたいんですけど・・・」と言うと、係員はコンピューターで調べ、第一声を発した。「すみません、いま満席となっております・・・」 「え、ウソでしょっ」と大きな声を出してしまった。一応キャンセル待ちをしておいたけど、多分無理だろうと思った。寝台特急になんかに乗って、高い金は出せない。ムーンライトしかないのである。

あきらめかけていた時に席が取れたという電話がかかってきた。翌日、学校の帰りにその指定券をてにしたときは「やったー!」と思った。これで九州に行けるのだ。皆さんも指定は早めに取ることをお勧めします。(当たり前か?)


しかし、この列車はひき出しの時(発車する時)のゆれがひどすぎる。誰も座ってない前の座席が前後に5cmも動いている。本当にひどい。

久しぶりに通るところも暗くて何も見えない。あまり眠らず下関に着いた。車内放送で「駅弁があります。どうぞご利用下さい」というので、ホームにたくさんの人が降りる。僕ら鉄道ファンは機関車の付け替えを見学する。10分以上の停車。発車して門司に着く。ここでまた機関車の付け替えがある。いよいよ交流区間に進入するのだ。

列車は定刻どおりに博多に到着。ホームにはラーメン屋がある。ホームのラーメン屋を見たのは初めて。隣のホームに渡って編成を撮る。このホームと同じ面に次に乗る列車は到着する。快速の荒木行きが到着。赤い、少し派手な電車。JR九州は他社に比べて派手なのが多い。これに乗って、すでに先を行っている普通に追いつき、追い越す。車内は転換クロスシート。派手な色づかいなのに落ち着いた色づかい。凝っている。


ブレました。荒木行き快速。

 

久留米で追い越した普通に乗り換えてさらに南へ。しばらくして大牟田に近づくと西鉄の線路が迫ってくる。今回はそれに乗らなかったけれど、いつか乗ってみたい。九州唯一の大手私鉄である。

大牟田に到着。乗り換え。2両編成ワンマンカーでこれも派出。ただ、ロングシートの座席のクッションが一人一人分かれているせいでかえって掛けにくい。ロングシートは本来のままで十分。というか、クロスシート車を走らせるべきなのである。しかし熊本に行く電車がここまで短い編成だとは思わなかった。熊本市は岡山市よりも人口が多いというのに・・・。

熊本で2時間ある。熊本といえば水前寺だ。市電はそこを経て健軍町というところまで走っている。しかし時間的に厳しいと思い、熊本城に。熊本城前で市電を降り、歩くこと10分。予想通りの熊本城が姿を現したときには八代に行く電車の時刻まで1時間20分。ゆっくりはしてられない。どんどん階段を上って、最上階で2分ほど景色を眺める。高層ビルのような建物こそないが、建物がたくさん建つ都会だ。JRの2両の電車にやはり疑問がわいてしまう。下に降りて、写真を撮って、みやげ物店をのぞく。何も買わずに市電をめざす。残り50分弱。なんとかなりそうだ。来た電車に乗る。しかしここでもう間違っていた。

熊本駅前にきたら降りればいいとしか考えておらず、辛島町、西辛島町と過ぎたところで「あれっ?来る時に西辛島町なんか通ったっけ?」と思った。運転中だけど、運転士さんに聞くと"辛島町で熊本駅方面と上熊本駅方面とに分かれているから、次で降りて、来た方向を引き返し、熊本駅前に行かなければならない"と言われた。次の洗馬橋で降りる。時間がヤバい。

反対方面行きの乗り場で電車を待つ。上熊本方面を見れば専用軌道が伸びている。少ししても電車は来ない。その時、目の前にタクシーが現れた。鉄道ファンとして、こういう行動は失格かな?と思ったけれど、この先の計画がメチャクチャになる。熊本駅まで乗せてもらった。電車の発車まで20分くらいだった。コインロッカーから荷物を取り出して、コンビニで食い物を仕入れ、熊本を後にする。水前寺なんか行ってたらとっくに終わっていたな、と思った。

2両のワンマンカーで八代まで30分。となりのホームに停まっている出水行きに乗る。田舎に近づいたのに編成は1両増えて3両。セミクロスシートでデッキがあったけど客室との間に扉はついていない。クロスの部分に座り、車窓を楽しむ。時々、広い海が広がる。西側に座っていて正解だった。

出水で乗り換え。九州新幹線の駅舎は「ツル」をイメージしているそうで美しい。九州新幹線開業の時に第3セクター化される在来線の方は昔ながらの文字式駅名標をホームに掲げる。鹿児島本線の南の方は文字式駅名標が多い。次に乗るのはクリーム色と赤紫色の電車。途中の行き違いの時にその列車に乗っていた、10人くらいのファンがその車両の写真を撮っている。自分も撮る。

その列車ではロングシートの部分に座っていたけれど、別に疲れるという事もなく、1時間強で西鹿児島駅に着いた。改札を出て、みやげ物店を見る。歩いていればたくさんの店から試食を勧められる。さつまあげにはいろんな種類があった。九州新幹線が開業したら、もっと賑わうだろう。列車の時刻が近づき、ホームに出る。ここから非電化の指宿枕崎線の快速「なのはな」に乗る。車内は転換クロスシート。加速力も高速性能もいい。少しすると鹿児島市電の線路が見えてくる。市電は複線電化で標準軌。こっちは非電化単線の狭軌。どこから見ても市電の方がすぐれていると思うけど、市電は軌道でこっちは鉄道なのだ。市電は最高時速40キロくらいだけどこっちはその倍以上。でも結局単線なので、行き違いをしている間に市電に抜かれた。


西鹿児島で折り返す快速なのはな。

 

左手には桜島が見えている。窓からその姿を撮ろうとするが、無理がある。少し寝て指宿に到着。だいぶ列車に乗ったけども、疲れなどというものはない。僕にとって、さほど混んでいない電車は家や学校よりくつろげて、楽だ。(もはや電車病か?)


 

 

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