このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

* * (2011/09/03)夏の津軽海峡物語4 * *



* * (2011/09/03)夏の津軽海峡物語3 * *
◎◎4026M・函館発新青森行き特急「スーパー白鳥26号」◎◎
(木古内1056→蟹田1143)
 本日二度目の新青森駅行き、そして二度目の789系。自由席で適当なところを見つけて腰かける。木古内駅を発車するとまもなく海峡線と北海道新幹線が交わる場所を通る。現在、基礎工事を行なっているようである。先ほど取材をした知内駅は当然ものすごい勢いで通過。まもなく青函トンネルへと入る。
 今の車両はどこを走っているか表示してくれる親切な機能を備えている。吉岡海底駅通過、竜飛海底駅通過が電光掲示板を通じて知らされた。座席前のテーブル裏にも青函トンネル出入口の通過時刻が丁寧に解説されている。
4026M木古内到着
(4026M木古内到着)
海峡線と北海道新幹線の接続点(木古内方)1
(海峡線と北海道新幹線の接続点(木古内方)1)
海峡線と北海道新幹線の接続点(木古内方)2
(海峡線と北海道新幹線の接続点(木古内方)2)
 青函トンネルの通過時間は20分ちょっと、ほんとに早いものである。青函トンネルを抜けて、更にいくつかのトンネルを通り、まもなく海峡線と北海道新幹線の接続点がある。木古内方の接続点に比べ、こちらはまだ進んでいないようだ。その奥にトンネルや路盤の工事は進んでいる。
青函トンネルの入口(木古内方)
(青函トンネルの入口(木古内方))
海峡線と北海道新幹線の接続点(中小国方)
(海峡線と北海道新幹線の接続点(中小国方))




◎◎ 蟹田駅 ◎◎

 7月末以来、久しぶりの本州である。しかも滞在時間はわずか4時間ほど。これだけ短い時間は竜飛海底駅〜記念館見学に行ったときくらいだ。とりあえずは改装された蟹田駅駅舎にて一息つく。形は以前のままであったが、いつの間にか外装内装ともに近代的な雰囲気になっていた。同じ時間には新青森からのリゾートあすなろ津軽1号が着いていた。こちらは最新鋭のハイブリット車である。
4026M車掌交代
(4026M車掌交代)
ハイブリット車
(ハイブリット車)
鉄道・運輸機構1
(鉄道・運輸機構1)
鉄道・運輸機構2
(鉄道・運輸機構2)
 ちょうど昼時であり、駅前の食堂っぽいお店は混んでいた。お腹はあまり空いていなかったので、そのまま街を歩いてみた。駅前通りを左へ折れ、しばらくすると銀行や農協、金物屋、写真屋など街らしい店が並ぶ。このあたりで大きな施設が見えるはずだけど、見当たらない。またしばらく歩き、ようやく老人福祉施設に隣接するぽっぽの湯を見つけた。
 入浴券を購入、湯銭の価格を失念してしまったが300円台だった気がする。昼時なので人が極端に少なく、30分くらいは浴室を一人占めしていた。湯上りには休憩室にて大河ドラマ「江」の再放送を見ながらくつろぐ。全て見ると汽車に間に合わないので、最後の10分ほどを切り上げて駅に戻った。
ぽっぽ湯
(ぽっぽ湯)
駅本屋
(駅本屋)
津軽線27キロポスト
(津軽線27キロポスト)
 また15分ほど歩いて蟹田駅へ。結局蟹田では昼飯を食す時機を失ってしまった。駅舎は平成23年1月に改修されたよう。外側の壁面には「建物財産標 鉄 駅本屋 平成23年1月」とあった。
 駅舎内で荷物の整理をしていると、声をかけられた気がした。振り返ると、思いがけず某H氏と遭遇。この時期考えることは皆同じようで、弘前へ向かう途中だったよう。どうやら青森行きの普通列車となるはずの折り返し便が遅れていた影響で会うことができた。




◎◎335D・蟹田発三厩行き普通◎◎
(蟹田1420→津軽二股1444)
 某H氏は2番線の338M青森行き普通列車、小生は3番線の335D三厩行き普通列車にそれぞれ乗車し、ほぼ同時刻に発車。互いに手を振って見送った。
 さぁ、この先は二度目の乗車。その時は冬で雪のある時期、三厩まで乗り通した。三厩まで気動車2両、しかも車掌まで乗務している。国鉄の時代をよく知らないが、何となく古き良き時代の雰囲気が残っている感じがした。乗車密度から言えば、北海道であれば真っ先にワンマン化されるような線区である。
2・3番線ホーム
(2・3番線ホーム)
駅本屋(線路側)
(駅本屋(線路側))
中小国駅
(中小国駅)
新中小国信号場
(新中小国信号場)
 途中、中小国はJR東日本とJR北海道の境界駅である。JR時刻表の全国版にはピンク色の「普通運賃の計算」ページにしっかりと書いてある。北海道へ渡る海峡線の列車は全て通過してしまい、JR東日本の列車でしか訪れることができない駅である。次の新中小国信号場から海峡線と分かれ、海峡線は新幹線規格の線路となる。
 ここまでは特急列車、貨物列車が走る幹線並みの賑やかさであったが、この先は地方交通線らしい風景となる。大平を過ぎてしばらくすると人家も見えなくなる。次に現れる人里が津軽二股付近である。車掌さんへ赤いきっぷを見せ、下車。誰もいないホームの出発監視をする車掌さんの姿は鉄道員であった。
海峡線
(海峡線)
大平〜津軽二股
(大平〜津軽二股)
救援車
(救援車)
津軽二股駅ホーム
(津軽二股駅ホーム)




◎◎ 津軽二股駅〜津軽今別駅 ◎◎

 海峡線は何度も通っているが、いつも通過するばかり。一度降りてみたいと思っていた駅に来ることができた。ぶらっと来てみようと思っても、なかなか難しい。今回はその日に札幌へ戻ることを考えていたので時刻表をずっと眺めていた結果、この行程が順調に進むものだった。
 ここは津軽二股駅(JR東日本)、津軽今別駅(JR北海道)、道の駅 いまべつ、という三つの駅が存在する。加えて、将来的には北海道新幹線の奥津軽駅となる予定である。新幹線開業時には奥津軽の名称で統一されるのだろうか。今はJR東日本とJR北海道で分かれいる駅も、連絡駅となるのだろう。
津軽二股駅の時刻表
(津軽二股駅の時刻表)
津軽今別駅の時刻表
(津軽今別駅の時刻表)
奥津軽駅の宣伝
(奥津軽駅の宣伝)
四つの駅名
(四つの駅名)
 とりあえずお腹がすいてきたので、道の駅にある食堂でカツカレーを頼む。時間や季節、天候の影響もあるだろうが、食堂には誰もいない。道の駅自体にも人はあまり来ていないようだった。それと関連するか否かわからないが、味はいま一つであった。新幹線開業までにはメニューを含め、もう少し成長してほしいものである。
駅前のロータリー
(駅前のロータリー)
津軽今別駅への階段
(津軽今別駅への階段)
階段上
(階段上)
津軽今別駅の駅名標
(津軽今別駅の駅名標)
 結構な雨が降っていて、屋外の思うように取材が思うようにいかない。今度は津軽二股駅ホーム横の踏切を渡り、津軽今別駅へ行ってみる。屋根のついた長い階段を上り、更に数十メートルほどある通路を進むと2面2線の対向式ホーム(構内踏切つき)がある。将来の新幹線化を考えてなのか、簡素なつくりではあるものの、待合室は木造の少々凝った「待合所2号」である。
 津軽今別駅からの名所案内の看板には懐かし485系国鉄色の特急「はつかり」、快速「海峡」をけん引したED79形機関車の姿が見られた。青函トンネルの開業当時は彼らが主役であったが、快速「海峡」はすでに廃止。特急「はつかり」も名称を変えて「白鳥」「スーパー白鳥」になり、今は789系電車が登場。貨物列車についても、そのほとんどがEH500形となってしまった。
 単純な計算ではあと4年ほどで完成するであろう北海道新幹線の新青森〜新函館間。ここ奥津軽駅(仮)だけ見ると、ほんとに完成するか否か判断が難しい。周辺はまだ全くと言っていいほど工事が始まっていなかった。駅舎がどんな感じになるのか、駅前の道の駅はどうなるのか、気になるところである。ひとつだけ言えることとしては、新幹線規格の線路(現在は狭軌のみの敷設であるが)を歩いて渡れる貴重な構内踏切は今しか経験できない、ある意味貴重なものであることくらいかな。
絵1
(絵1)
絵2
(絵2)
中小国方
(中小国方)
木古内方
(木古内方)
 待合室内から列車遅れの放送が流れていた。定刻だと1536津軽今別発の4032Mが15分ほど遅れているとのこと。少しだけ駅構内を見学する時間が増えた。定刻であれば発車後にすれ違うであろう、先ほど乗車した列車の折り返しと思われる津軽線340Dを撮影できた。
 ・・・にしても、特段見るところもなく、しかもこの雨降りでは容易に動くこともできない。更に言えば、待合室内のスピーカーの音量を下げてほしいものだ。室内で待っていて、この音量で流れれば心臓が止まるのではないかと思うくらいの音量であった。
2番線ホーム
(2番線ホーム)
三厩発青森行き普通
(三厩発青森行き普通)




◎◎4023M・新青森発函館行き特急「白鳥23号」◎◎
(津軽今別1536→木古内1618)

 定刻より15分ほど遅れて津軽今別駅を発車した特急「白鳥23号」の自由席に座る。このあと竜飛海底駅に停車して海底駅の見学者を回収し、函館方面へと向かう。小生は青春18きっぷの特例を使い、蟹田〜木古内間を特急料金無しで乗車した。この特例、石勝線新夕張〜新得間と同様の扱いとしており、北海道新幹線開業後はやはり難しいのだろうか。
 そもそも江差線の五稜郭〜木古内〜江差間の経営主体自体が決まっておらず、それどころではないのが現状である。北海道は当初、五稜郭〜木古内間をバス転換にするような方向性であったが、その後あっさりと撤回。現在は北海道が主体となる第三セクター方式を考えているらしい。貨物列車も通るのだから、結論としては鉄路を残す選択肢しかなく、北海道がバス転換の方向性を示すこと自体がありえないことだ。
 しかも、北海道の対本州物流の動脈である貨物列車が走る路線なのだから、本来であれば国を巻き込んで議論をしてもおかしくない路線である。貨物列車を廃止するのであれば対本州の海運(貨客船やRORO船)を強化するしかないわけだし、存続させるのなら今後議論になるであろう五稜郭〜長万部間の路線も議論しなければならない。あとは新幹線に貨物列車を走らせる夢のようなお話を早く実現させるしかないのである。
4023M津軽今別到着
(4023M津軽今別到着)
竜飛海底駅
(竜飛海底駅)




◎◎137D・木古内発函館行き普通◎◎
(木古内1634→函館1745)

 ・・・と考えている間に本日三度目の木古内到着。雨が降る中、ホームを走り跨線橋を渡り急いで137Dへと乗り換える。朝方の晴れて暑かった時間とは全く違う空気であった。疲れもあり、この列車は途中ほとんど寝ていたように思う。
EH500形
(EH500形)
木古内駅
(木古内駅)
 函館へ着くころには既に薄暗くなっていた。市電に乗り換え温泉に浸かってから最終の特急で帰ろうか、と当初は考えていた。が、昼間の歩きすぎで疲労が限度まで達していた。みどりの窓口で乗車変更の扱いをお願いし、一本前の特急で札幌へ戻ることにした。お疲れ様でした。
上磯駅
(上磯駅)
函館駅
(函館駅)
*  *  お  わ  り  *  *

トップページできごと > (2011/09/03)夏の津軽海峡物語4

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください