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エルセリート市

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気候
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面積・人口
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治安
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鉄道 バス 航空 自動車
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ショッピング


●位置・地勢

カリフォルニア州エルセリート市  El Cerrito, CA  北緯37度55分、西経122度19分

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エルセリート市の拡大地図はこちら

  この北緯は、日本で言うとおよそ新潟市あるいは福島市あたりになります。サンフランシスコやオークランド一帯を中心とする「ベイ・エリアBay Area」に位置しますが、その中でも湾の東側の「イーストベイEastbay」と呼ばれる、サンフランシスコとは湾の反対側にあたる地域に属しています。エルセリートはイーストベイの中では北側に位置し、北はリッチモンドRichmond 、南はカリフォルニア大学のあるバークレーBerkeley 、そして西はサンフランシスコ湾、東はちょっとした山脈に囲まれています。平均標高は66フィート(約30メートル)ですが、湾から東に向かって傾斜地が広がっていて、高いところでは標高100メートルにもなります。その丘を登っていけば地域自然公園が広がり、さらにその奥には貯水池などを見ることもできます。大都市圏にありながら、身近に自然を感じることのできる、いい環境です。ちなみに「エルセリート」とは、「小さな山」を表すスペイン語。カリフォルニアは歴史的にスペイン領(メキシコ領)だったことがあり、スペイン語由来の地名が数多く存在します(サンフランシスコやロサンゼルス、サンディエゴもそうですね)。日本とは違いアメリカの市はすべて郡に属していて、エルセリート市はコントラコスタ郡Contra Costa County に含まれています。

モエザー通りにて

モエザー通り Moeser Lane を丘の下から。道を登っていくと「動物注意」の標識があり、たまに鹿の姿をみかけます。サンフランシスコといえば「霧」が有名ですが、イーストベイでもこのようによく霧が発生します。

●気候
  サンフランシスコ一帯は「地中海性気候」に属します(受験生の皆さん、覚えてますか?)。まず気温についてですが、ほぼ日本の平均気温と変わりませんので、特別な装備は必要ありません。ただ夏は比較的涼しく、また冬は比較的暖かくなります。次に、年間の降水のほとんどは冬季にあります。といっても、雪が降ることはあまりありません。また、ハリケーン Hurricane (弱いものを Tropical Storm という)がやってくることはまれですが、秋の終わり頃から冬にかけて、太平洋岸特有の嵐がやってくることがあります。一年間を通してみると、ほぼおだやかな気候にめぐまれるでしょう。

自宅前の通りから

丘の途中、ユーリカ通り Eureka Ave. から湾を望んで。ミラビスタ通り Mira Vista Dr. (=美しい眺め)やシービュー通り Sea View Dr. (=海の見える)など、眺めに関する名前のついた通りが数多く存在します。この写真では霞んでいて見えませんが、正面にゴールデンゲートブリッジがあります。

●面積・人口
  このあたりには小粒の市が多く、エルセリート市も面積約3.9平方マイル(約10平方キロ)しかありません。これは日本で9番目に小さな東京都台東区とほぼ同じです。また人口はおよそ23600人で、人口密度は2360人/km。住宅のほとんどは平屋の一戸建てで、広い庭のついているものが多く、ゆったりとしたスペースが確保されています。

●治安
  日本より治安の悪いとされているアメリカの中で、サンフランシスコは治安の比較的良好な大都市の一つに数えられています。エルセリートの治安もよく、安心して生活できます。まず海岸部ですが、ここは交通量も多く、夜まで活気づいてはいますが、一人歩きはあまりおすすめできません。アメリカの駅には浮浪者がたくさんいることが多いのですが、バートの駅に関してはそのようなことはめったにありません。どちらにしろ夜間に外出する時には、バスもありませんので自動車をなるべく使うといいでしょう。
  丘の方は、閑静な住宅地が広がっています。また丘には墓地や学校もあって、たいへん静かな環境です。子供たちが外で遊ぶ姿をよく見かけますので、それだけ治安がいいということになります。ただ夜間は人気がなくなりますので、こちらもやはり一人での外出は避けた方が無難ということになります。
  最終的には、「いつもの海外での注意力を持っていれば大丈夫」です。

独立記念フェスティバル

モエザー通り沿いにある公園。この日は独立記念日で、各所でこうしてフェスティバルが開かれます。海岸部では花火も。

●交通:鉄道
  このあたりはサンフランシスコ都市圏内で、交通網がよく発達しています。まず鉄道輸送ですが、サンフランシスコの誇る高速地下鉄バートBART / Bay Area Rapid Transit の駅が市内2ヶ所にあり (El Cerrito Plaza Station と El Cerrito del Norte Station) 、イーストベイ一帯やサンフランシスコ市内を結んでいます。サンフランシスコ観光の中心地・パウエル通り駅 Powell St. Station まではおよそ30分です。料金は均一料金ではなくて日本と同じように距離に応じて変わりますが、エルセリートからサンフランシスコ市内まではおよそ$2.5〜$3くらいで行くことができます。休日は運転本数が減るので注意が必要です。バートには赤・オレンジ・緑・黄・青の5路線がありますが、エルセリートを通っているのはオレンジで、赤は北は隣町のリッチモンドRichmond からサンフランシスコ市内へ、オレンジはリッチモンドからイーストベイを南へ下ってサンノゼ手前のフレモントFremont まで続いています。

  もうひとつ、アメリカの鉄道といえば長距離列車アムトラックAmtrak を忘れることはできません。エルセリートにもアムトラックが走っていますが、残念ながら駅がありません。しかし、バートで北に数分のところにある終点リッチモンド駅 Richmond Station には、隣にアムトラック駅が併設されていて、サクラメント Sacramento へ向かうキャピタル号The Capitol、南部のベーカーズフィールド Bakersfield へ向かうサンホーキン号San Joaquin が停車します。また、オークランドのすぐ北のエメリビルEmeryville には大陸横断列車のターミナル駅があり(以前はオークランドだったが、大地震で被害を受けてしまった)、シカゴやロサンゼルスなどへ向かう列車を利用することもできます。ただバートの駅からは距離がありますので、バスか自動車がアクセス手段となります。

●交通:バス
  エルセリート市のバス輸送を一手に担っているのがACトランジットAC Transit です。北はリッチモンドのさらに北、南はサンノゼに近いフレモント Fremontあたりまで、オークランドを中心としてそのネットワークが広がっています。また、ラッシュ時を中心にしてサンフランシスコ市内への急行バスも運転されているので、通勤にも便利といえます。

  長距離バス輸送は、今や世界最大級のバス会社に成長したグレイハウンドGreyhound が運行しています。しかし、こちらもやはりエルセリートにバス停 Bus Depot はなく、サンフランシスコまで出なければなりません。しかし、バスの利点を生かしてアムトラックよりも細かいサービスを展開しており、それほど大きくない都市に向かうには重要な選択肢の一つになりそうです。

●交通:航空
  ベイエリアには大きな国際空港が3つあります。それはサンフランシスコ国際空港(SFO)、オークランド国際空港(OAK)、そしてサンノゼ国際空港(SJC) ですが、エルセリートからの利用を考えると、サンフランシスコとオークランドの両空港が便利と言えます。この2つの空港からは50kmも離れていません。
  サンフランシスコ国際空港は世界有数、アメリカ西海岸でも第2位の大空港で、日本からも1日数便の直行便が就航しています。ここはユナイテッド航空の拠点(ハブ)空港で、アメリカ全土へネットワークを広げています。公共交通によるイーストベイからのアクセスは、バートの終点コルマ駅Colma Station からサムトランスSamTrans の路線バスに乗るか、サンフランシスコ市内からリムジンバス・エアポーターAirporter に乗るのがいいでしょう。また再来年をメドにしてバートの空港乗り入れも計画されていますので、実現すればますます便利になります。
  オークランド国際空港は、サンフランシスコ国際空港に隠れてあまり目立っていませんが、決して小さな空港ではなく、着陸料が安い(らしい)ことを生かして、とくに中堅航空会社を中心としたネットワークを持っています。特に、奇抜なサービスと格安の料金で話題になったサウスウェスト航空が乗り入れている(SFOには乗り入れていない)のは大きな目玉の一つと言えるでしょう。もちろん、メジャーエアラインも乗り入れています。イーストベイからのアクセスはやはりバートが便利です。オークランドの南側のコロシアム駅Coliseum/Oakland Airport Station からエアバートAirBartというバス乗り継ぎサービスが行われているほか、ACトランジットも同駅から直通バスを運行しています。

●交通:自動車
  最後にに自動車の便ですが、さすが自動車大国アメリカ、道路網もしっかり整備されています。
  まず高速道路では、市内を州間高速80号と580号Interstate 80/580 の2本の高速道路 Freeway が海岸部を南北に通っています。このうち80号は、南に進めばオークランドからベイブリッジを渡ってサンフランシスコへ、北へ進めばカリフォルニアの州都サクラメントを越えシカゴ南部を通り、はるか東海岸のニューヨークまで続いている大動脈です。一方の580号は、北はリッチモンドからリッチモンド・サンラファエル橋Richmond/San Rafael Bridge を渡って湾の対岸へ、南はカリフォルニアを南北に貫く州間高速5号線につながっています。ちなみにこのあたりの高速道路は無料ですが、ベイブリッジなどの橋で都心部に向かう場合、1ドル〜3ドルの通行料がかかります。
  一般道のメインストリートは高速道路と平行に走るサンパブロ通り州道123号San Pablo Ave/CA123 で、これと交差するようにカッティング通りCutting Blvd.やモエザー通りMoeser Lane 、フェアモント通りFairmount Ave. などが海岸部から山に向かってのびています。アメリカの道路は概して規則正しく配置されており、エルセリートの海岸部もそうなのですが、丘の方は起伏があり、市街地のように規則正しい道路配置になっているわけではないので、注意が必要です。

エルセリート・プラザ駅を出発したオークランド方面行きバート

高速地下鉄バート。市内2ヶ所の駅はいずれも高架にあります。手前の駐車場はショッピングセンターのものですが、駅前には広い駐車場が完備されていて、パークアンドライドが実践されています。駅は写真のすぐ左手にあります。

●メディア:テレビ
  アメリカは日本以上にケーブルテレビが発達していて、このあたりでもケーブルテレビが主流になっています。チャンネルは70前後ありますので、さまざまな番組を楽しむことができます。
まずニュースではABC,CBS,CNN,NBCという4大ネットワークの他、公共放送PBSを見ることもできます。ニュースのおすすめは、CBS系列のKPIX(5ch)。サンフランシスコに放送局がありますので、全国ニュースからローカルな話題まで、様々な情報を入手することができます。気象情報もそれらの局で放送していますが、やはり一番は24時間気象情報を流しつづけるThe Weather Channel / TWCでしょう。全米の大まかな気象情報から、10分毎に流れる地域の気象情報 Local Forecast まで、きめ細かな情報が入手できます。Schoolday Forecast や Travel Forecast など、テーマに沿った予報もなされています。なお、チャンネルは複数あるほか、地域によっても異なります。
  アメリカに行くと恋しくなるのが日本語によるテレビ番組。サンフランシスコ周辺なら、KTSF(26ch) というテレビ局で中国語の放送のほかNHKニュースや日本のアニメなども放送しているので、日本での出来事をいち早く知ることもできます。他にも、最新技術などを紹介しているディスカバリーチャンネルThe Discovery Channel や、アニメやコメディを放映するニケロディオンNickelodeon 、ディズニーチャンネルThe Disney Channelなど、娯楽番組も充実しています。

●メディア:ラジオ
  もっともよくラジオにお世話になるのは、おそらく自動車に乗っている時でしょう。特にニュースや交通情報など、実用的な情報を手に入れるには必須ともいえます。
  一番のおすすめはKCBS(AM740kHz) とKQED(FM88.5MHz) です。KCBSはベイエリアのNHK第1と言ってもいいくらいで、ニュース・交通情報・気象情報などが頻繁に放送されています。ベイブリッジの情報というのもあり、渡る前に混雑状況を確認しておくにもいいでしょう。一方のKQEDはFM局で、主に音楽を流していますが、ニュースやトークなどもあります。どちらもベイエリアのローカル局ですので、地域の情報が満載です。

配達された新聞

アメリカ生活時の自宅に配達された新聞。郵便受けがあれば、そこに配達されることもあるのですが、もしない場合にはこのように庭先に置かれることになります。朝方には、新聞配達の車から左右に「ポーイポーイ」と新聞が投げられている光景を目にすることも。


●メディア:新聞
  アメリカの新聞は、日本のように全国紙が大きな力を持っているわけではなく、どちらかといえば地方紙のほうが好まれています。有力紙としてはサンフランシスコ・クロニクルThe San Francisco Chronicle 、サンフランシスコ・エグザミナーThe San Francisco Examiner (2紙の出版社が合併したのですが、どちらも発行され続けているようです) など、エルセリートの地元紙としてはコントラコスタ・タイムズContra Costa Times などが挙げられます。
  日本語で新聞を読みたい! という方には、日本の全国紙のアメリカ版を購読するという方法がありますが、現地にも日米タイムズThe Nichi-bei Times という新聞が発行されています。2ヶ国語紙ですので、英語の勉強にもなるでしょう。

●ショッピング
  バートのエルセリート・プラザ駅のすぐ目の前に、エルセリート・プラザEl Cerrito Plaza というショッピングモールがあります。しばらく改装工事をしていたのですが、ようやく再オープンすることになったようです(2001年秋)。メインとなる店舗は、スーパーのラッキーLucky Food Center とデパートのウールワースWoolworth で、この他にも雑貨屋や飲食店などが軒を連ねています。遅くまで営業しており、また駅から近く駐車場も完備しているため、何かとお世話になります。スーパーではこの他に、サンパブロ通りやバークレー寄りのソラノ通り Solano Ave. に世界最大手のスーパー・セーフウェイSafeway があります。最近は24時間営業もしているようなので便利です。また、食料品以外の雑貨・衣料品などは、サンパブロ通り沿いのペイレス・ドラッグストアPay Less Drug Store で手に入ります。こちらも大型の店舗で品揃えもよく、ホームセンター感覚で利用することもできます。
  日本食屋はないわけではないのですが、サンフランシスコの日本人街ジャパンタウンまで行くと、食料・書籍など日本の物が手に入ります。かつてはサンパブロ通りにトーキョーフィッシュという魚・雑貨屋があって、刺身用の魚がよく手に入ったのですが、その後行ってみたときにはシャッターがおりていました。閉店していなければいいのですが……。

エルセリートのリサイクルセンター

市の北のはずれにあるリサイクルセンター。アメリカではリサイクルがさかんに行われていて、紙類や衣類はもちろん、ビン、カン、書籍、車のオイルなどまでがその対象になっています。持ち帰るのも自由なため、リサイクル品を届けに来た人に混じって、読みたい本を探す人の姿も見られます。またビール瓶やカンなどにはデポジット制も導入されていて、スーパーの駐車場などには大きな返却機が設置されています。


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