このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

無謀な旅
其の三・・愛宕山ケーブル廃虚の旅
H17、6月13日・旅敢行
★皆さん・・京都市の西北にそびえる愛宕山に・・昔・・ケーブルカーがあった!・・というのをご存知でしょうか?
 清滝〜愛宕山頂上付近までの約3キロに及ぶ、当時東洋一と呼ばれたケーブルカー路線が存在したのです。開業は昭和4年。盛況路線だったのですが・・戦争の物資供給により、やむなく・・昭和19年に廃線となってしまいました。
戦後・・他のケーブル路線は復活したのですが、諸事情により、愛宕山だけ復活される事なく現在に至っています。愛宕山中には今も往時を偲ばせる当時の駅舎や路線跡が風雪に耐えながらも、原型をとどめて今も残っています。
今回はそれにスポットをあて・・探索してみることにしました・・・・。
嵐山・渡月橋より愛宕山を望む(右上の霞んだ山)
とりあえず、嵐山まで。
そこから京都バスにて清滝まで行く予定。
清滝から表参道を通リ、山頂まで約4キロの道程。
7合目附近からけもの道を右に入っていけば、とりあえず・・旧愛宕山ケーブル・愛宕山駅に行けるはずなのだが・・・
今日は暑い・・・。果たして・・無事、たどり着くことが出来るのだろうか・・・・。
清滝着。
愛宕山ケーブル路線には6つの橋桁、6つのトンネルがあったという・・しかし、そのうち2つのトンネルは内部崩壊しており通行不可能との事。迂回するには危険なコースを通らなくてはならないらしい・・・。今回は表参道を登山し、愛宕山駅廃墟を直接目指す事にした。
表参道を少し登ると右手にケーブル廃線が見えてくる。(階段状のものは保線用の階段)レールはさすがに無い。
まだ、登り始めて・・僅かな距離なのに・・・へとへと・・皆さん!
タバコの吸いすぎには注意しましょう・・。そして、普段からの適度な運動をお勧めします。
このような休憩所が沢山あります。愛宕山は火の用心の神様・・。
毎年、7月31日には愛宕法要が行われ多くの人々で参道は埋め尽くされます。
7合目附近まで登ると京都市内が眺望出来る場所にやってきます。風も爽やか〜〜〜。
水尾の別れ着。道が2手に分かれていて、左側へ進むと・・柚の里・・水尾方面に行くことが出来ます。右側へ行くと愛宕山山頂方面となります。
ここから200メートル程山頂方面へと進み、さらにけもの道を右に入っていくと・・・例の愛宕駅廃墟に辿り付く予定なのですが・・・。
愛宕山駅到着!!
調べた通り・・けもの道を進み・・途中に倒木あり・・ヘビに遭遇しながらも進むと・・ありました。木々と雑草に包まれつつも・・・愛宕山駅廃墟!!
不思議な空間です。長い年月・・雨風風雪に耐えながらも・・容姿を保って現存しておりました・・。地下1階(ケーブル機械室)地上2階のモダンな建物でした。2階部分はレストランになっており、当時は素晴らしい眺望が望めたとか。
1階部分の様子。2階へ行く階段が見られます。相当老朽が進み・・かなり危険な状態です。いつ、崩れてもおかしくない状態です。
中央付近の人影は霊にあらず・・管理人です。
2階部分です。床には、ところどころ穴があいています。テラス部分から外を見ても木に覆われて、何の眺望もありません。忘れられた空間は自然に覆われて・・いつか土になってしまうのでしょう・・・。
再び、外へ出てみてケーブル線址から駅舎を見た構図です。
下が機械室。・・・???
気配を感じたのでしょうか?
何か変な動物の鳴き声が?!!機械室の辺りから?!!
悲壮感ただようその鳴き声は・・犬では無い!!
鹿?猪?クマ?!!助けを求めてるようです・・・!!勇気を出して見に行く事にしました。
地下1階・・機械室の様子です。
当然機械類は撤去されて何もありません。
その奥で何か動物の声が・・・!!
恐る恐る近づいていきます。
おお!コワ!!
一番奥まで来ましたが・・・何の姿もありません。声はすぐ近くで聞こえます。奥の床が崩落しているようです。
私もそこに落ちたら・・その訳のわからない動物と共に、鳴かなくてはならないので・・深追いは止めました。
そして・・・床には・・何かの動物の足跡が?!
この足跡は一体何の動物でしょうか?・・・分かる方・・是非教えて下さい!!お願いします。
そして・・愛宕山駅廃墟を跡にしました。
そのさらに上方面には愛宕山ホテルというのも存在し、隆盛を極めていたらしいですが、ケーブル廃線と共に廃業したらしいです。今回、そこにも行く予定でしたが・・変な動物の声を聞いてから・・・おじけずいてしまったので今回は止めました。
帰り道・・もうひとつの廃墟を見つけました。
水口屋という旅館のものらしいです。木造造りの旅館でしたが・・やはりケーブル廃線と共に廃業してしまい、現在ではコンクリート部分の建物しか残っていません。
当時の事をあれこれ想像してみますが・・・。今はただ・・・虚しいだけ。人に忘れられた建物は極端に崩壊が早いようにも思えます。
当時の愛宕山駅の写真です。
現状を見ると・・・何か悲しくなってきますね。
ケーブル線・・・なんらかの形で復活してくれれば良いと思うのですが・・・。
この後、せっかくここまで登山したのだから・・・頑張って愛宕山山頂&愛宕神社まで行きました。
さすが・・標高924メートル・・・山頂には爽やかな風が吹いていました。
愛宕山登山・・・行きは清滝から2時間30分〜3時間。帰りは2時間ぐらいかかります。私は当初、この山をナメてましたが・・おっとどっこい・・結構大変でした。廃墟探訪・・愛宕山ホテル跡へ行かなかったのは、少し残念でした・・・。土に還ってしまうまでには、もう1度訪れたいと思います。
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