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特急東海、ふじかわ、あさぎりの旅

2007(平成19)年3月3日(土) -その1-
東京〜静岡
31M (特急(ワイドビュー)東海1号)
発車案内板

2006(平成18)年12月下旬、思いも寄らなかった特急「東海」号の「廃止」が発表されました。
自身としては、10年ほど前に、特急「東海」号を利用した小さな旅をしており、「またその旅がしたいな」と思っていた矢先でした。
そんなこともあり、「廃止される前にもう一度」と思い立ち、特急「東海」号に加え、特急「ふじかわ」号と特急「あさぎり」号に乗車してきたのが今回の旅です。

1955(昭和30)年に、東京と名古屋を結ぶ準急として生まれた「東海」号。
1966(昭和41)年に、急行に格上げされ、さらに、1996(平成8)年には、特急に格上げされました。
東海道新幹線の開業の後、運転区間も縮小され、東京と静岡の間を結んでいましたが、2007(平成19)年3月17日を以って、廃止されました。

廃止間際はファンで一杯になると思い、その2週間前に旅を計画したのですが、早朝の東京駅は、すでにたくさんのファンの方々がいらっしゃいました。
7時12分頃、東京駅在来線ホームの一番端である、10番線に特急「東海」1号が姿を現しました。
静岡方1号車の前は、わっと人だかりとなり、なかなかうまく写せないうちに発車の時間となってしまい、列車に乗り込みました。
そして、7時18分、特急「東海」1号は、東京駅を発車しました。

左上:発車案内板
左下:特急東海1号(静岡方)
右下:「特急東海 静岡」の方向幕
(以上、東京駅にて)

特急東海1号(静岡方)
「特急東海 静岡」の方向幕
品川の高層ビル群
多摩川を渡る

思えば、1月にも寝台特急「はやぶさ」号で、同じホームから旅に出ているのですが、当然のことながら夜と昼では景色が違います。
車窓左手に、急速に伸び始めた高層ビル群が見えてくると、列車は品川駅に到着しました。
品川駅を発車してしばらくすると、車窓はあっという間に住宅地へと変わります。
多摩川を渡り、神奈川県に入ると程なくして、川崎駅に停車しました。
横浜駅を発車してしばらくすると、平坦な景色から起伏のある景色に変わりますが、それでも住宅地が途絶えることはありません。
車窓左手から根岸線が合流すると、列車は大船駅に停車しました。
平塚駅に停車した列車は、海は見えませんが、なおも湘南を進みます。
国府津駅を通過し、高架に上がると、眼下には途切れることのない家並みが続き、しばらくして列車は小田原駅に到着しました。
小田原駅を発車すると、程なくして、間近に太平洋が迫ってきます。
この日はあいにくの天気ではありましたが、車窓に広がる太平洋を楽しみました。

左上:品川の高層ビル群
右上:多摩川を渡る
(以上、品川〜川崎間にて)
左下:家並みが広がる
(国府津〜鴨宮間にて)
右下:太平洋沿いを進む
(早川〜根府川間にて)

家並みが広がる
太平洋沿いを進む
まもなく湯河原
町を見下ろす

湯河原駅に停車した列車は、次の熱海駅に到着しました。
熱海駅では、寝台特急に乗車した時と同様に、JR東日本とJR東海の乗務員の引継ぎが行われます。
熱海駅を発車した列車は、程なくして、車窓左手に伊東線の来宮駅を見ると、犠牲者も出た難工事の末、1934(昭和9)年に開通した丹那トンネルへと入りました。
開通当時、日本で2番目に長く、現在でも東海道本線で一番長い丹那トンネルを抜けると、列車は函南駅を通過し、程なくして、三島駅に停車しました。
列車は次の沼津駅に停車、この先、天気が良ければ次第に富士山が大きく見えてくるはずなのですが、残念ながら厚い雲に覆われ、見ることはできませんでした。
富士駅を発車した列車は、富士川を渡ると、駿河湾沿いへと進路を変えます。
しばらくすると、東名高速道路、国道1号線、そして、東海道本線が並ぶ、有名な地点を走ります。
清水駅を発車すると、特急「東海」1号の旅も残すところ9分ほどです。
車窓左手に、静岡鉄道の複線が並走し始めました。

左上:まもなく湯河原
(真鶴〜湯河原間にて)
右上:町を見下ろす
(函南〜三島間にて)
左下:富士川を渡る
(富士〜富士川間にて)
右下:国道と東名高速が並走する
(由比〜興津間にて)

富士川を渡る
国道と東名高速が並走する
特急東海1号(静岡方)

静岡鉄道の複線と別れ、東静岡駅を通過した特急「東海」1号は、程なくして高架に上がり、9時35分、静岡駅に到着しました。
列車を下りると、早速撮影会が始まっていました。
例え、普段あまり利用することがない列車であっても、愛称のついた優等列車が廃止されるというのは、なんだか寂しい気がします。
自身もその中に加わり、列車の姿を写真に収めました。
しばらくして、回送として発車していく列車を見送り、ホームを後にしました。

左:特急東海1号(静岡方)
(静岡駅にて)
静岡駅(南口)

およそ10年ぶりとなる静岡駅の改札を出ました。
まずは、駅弁の東海軒の売店へと向かうと、まだ時間が早かったため、あまり種類はなかったのですが、久しぶりに味わいたいと、「元祖鯛めし」を買いました。
その後、コインロッカーに一旦荷物を入れた後、翌日の特急「あさぎり」号の指定席を取るため、みどりの窓口の列に並びました。
本来であれば、旅の前に指定席を取っておくべきなのですが、あさぎり号の座席は小田急が管理しているとかで、JR東海の特定の窓口でないと指定席の発券は非常に手間が掛かる、という情報をインターネットで見たので、最寄の駅にあまり手を煩わせるのもなんだなぁと、指定席は取ってありませんでした。
しばらく並んで窓口で頼むと、それでも通常よりは少し時間が掛かりましたが、無事、指定席を確保することができました…が、やはり前日ということもあったためか、通路側の座席でした。

左:静岡駅(南口)



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2007(平成19)年3月3日 -その2-

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