このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





5時半ごろ車内放送が入り、目が覚める。窓を覗くが外にはほとんど光がない。やがて抜海の駅を通過。駅舎には光が灯っている。誰か駅寝している人間でもいるのだろうか。そして稚内に到着。あまりの寒さに駅舎の中に逃げ込んだ。
立ち食いそばを朝食とし、バスターミナルへと向かう。通常の時期は稚内から網走、知床方面は接続が悪いので一日で乗り継ぐことは出来ないのだが、流氷の時期だけ走るオホーツクラインバスは直通でこそないものの、うまく接続がされるようになっており、直通の切符も発売されるのだ。そのバスは8時発なので、時間を潰すために港まで歩く。何度もこけそうになりながら港へ。ちょうど礼文島行きのフェリーが出たところであった。
稚内からバスに乗り込んだのはわずか数名であった。やはりまだ観光シーズンには遠いのか。稚内市街を抜けそのまま海岸線に沿って宗谷岬へ向かう。車内では要所要所で観光案内のテープが回っている。やがて宗谷岬に到着。トイレ休憩となる。5分ほど休憩し再び海に沿って走る。大岬の集落を過ぎると東浦の集落までの十数キロは人家もなくなる。この区間は宗谷丘陵がそのまま海に落ち込み平地が殆どない。そのため人の手が殆ど加わらず、素晴らしい景観を見せてくれる。しかし流氷シーズン以外の定期バスは大岬までしか行かず(しかも本数はかなり少ないので、定期バスで宗谷岬に行くにはえらい大変なのだ)、浜頓別方面には旧天北線沿いに声問付近から内陸に向かってしまうので、バスに限って言えば、冬季限定の景観ということになる。
枝幸バスターミナルで宗谷バスから北紋バスへと乗り次ぐ。今度はバスガイド付だ。やがて沖合いに流氷の帯が見え始め、雄武につくころには海岸線にまで迫ってきていた。
雄武のバスターミナルで小休止。そこに展望台がついているので昇ってみる。上から眺めると流氷が見事だった。
そのバスは紋別の砕氷船ガリンコ号(船体の前にあるドリルで氷を砕きながら進むことができる船)の乗り場が終着であった(網走方面のバスにはバスターミナルで接続)。そこで昼食をとり早速乗船。

ちなみに写真は1999年に撮影のもの、って誰もそんなこと気にしちゃいないか…。
沖合いに出てみると去年とはえらい違いで、氷がひしめき合っていた。
このドリルで氷を砕く。すぐ近くに窓があるので迫力のある光景を目にすることができる。しかしいかんせん船体が軽いのか砕ききれず、再挑戦ということも何回かあったりする…。
そしてその晩はなんと露天風呂(!)のあるビジネスホテルに宿泊。氷点下の露天風呂…もうそれは至福の瞬間でありました。


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