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関東ケーブル線乗り歩き

1987.8.13.〜8.15.

[東の旅昨年(1986年)11月福知山・山陰本線宝塚−城崎間が電化された。大阪−新三田間は本数も増え便利になったが、それ以遠は電車化されてスピードアップになっているものの、基本は電化前と変わらない。しかし、一編成あたりの両数が以前なら、5両くらい繋いでいたのに比べ、電車は2両、4両で運転され、時間帯によっては激しい混み方を呈するようになったようだ。

まず、新たに開業した新三田駅に下車。北摂ニュータウンの入口となる駅。次のような断り書きがあった。

おことわり
当駅では夜間電車内に
虫が入りますので下記
の電車の車内灯をホーム停
車中消灯し、ドアを閉め
ますので、御協力をお願い
いたします


21時36分大阪行
7月10日から当分の間

田んぼの真っ只中に、2面4線のホームがある駅で、夜間は電車の明かりに虫が集まってくるのだろう。駅前には動く彫刻がある。

次の福知山行は旧盆の帰省時期のせいもあり、ぎっしり満員、身動きもままならない。広野、藍本は新しい駅舎に建て替えられている。篠山口でやっとすいてきて、席につけた。
篠山口で駅弁を買うなり子供がひっくり返してしまった親子連れは谷川で下車。このあたりまで来ると、1ボックス2〜3人で、2両編成でも間に合いそう。

福知山では2分の接続の敦賀行、ガラガラだったが綾部から京都方面からの接続客がどっと乗ってきて、座席はほぼうまった。
東舞鶴で先行していた急行「丹後1号」が併結される。海水浴客は高浜でどっと下車した。高浜は原発の町、それにともなった交付金があるせいか、立派な町施設が建っている。

小浜を過ぎると車内はすいてきた。空模様があやしくなって、上中あたりからぽつぽつ降りだし、十村付近では激しい雨。そこを過ぎると雨は小降りになったが、空模様は相変わらずどんよりしている。三方で下車する。

[三方五湖]三方駅から1kmほど北にある三方観音を見にいく。この観音、弘法大師が一夜で彫りあげた石仏だそうだ。ここからさらに山を登っていくと、三方五湖展望台があるらしいのたが、天気もいまひとつだし、観光船の時刻も迫ってきたので桟橋に向かう。

三方五湖とは、三方、水月、菅、久々子、日向(ひるか) の五つの湖のことで、日向湖はトンネルだけで繋がっているため、往来はできないが、他の四つの湖は遊覧ジェット船が走っている。三方桟橋−レークセンター間に一日2便のジェット船が走っているが、その午後の便に乗ろうというわけだ。

桟橋で待っていると、レークセンターからジェット船やってきた。数人の乗客を降ろしレークセンターに戻る。乗客はたったひとり。それでも、三方五湖の観光ガイドテープが流された。ジェット船だから軽快に走る。途中、海山、久々子の桟橋に寄るらしいのだが、桟橋から乗客がいないと連絡があったらしく、そばまでいくものの着岸せず、すぐ反転してレークセンターに向かった。所要30分でレークセンター桟橋に着岸。

レークセンターから美浜駅行のバスが連絡。バスは福井鉄道のバスだった。福井鉄道は、福井−武生間の路線をもっているが、バスは福井近郊だけ走っているのかと思ったらこんなところにも路線バスを運行していた。

[大垣へ]美浜駅には臨時急行「エメラルド」名古屋行が停車していた。「青春18きっぷ」では乗れず、次の敦賀行まで1時間ほどの待ち合わせ。またまた上り列車があったので、三方まで乗る列車を迎えに行くことにした。普通列車乗り放題の「青春18きっぷ」だから余分な出費にならない。

三方で15分ほど待って敦賀に向かう。敦賀でいったん下車して夕食を取る。駅ではオレンジカードを販売中。駅員が熱心に声を上げていた。

敦賀から米原へ。車両は 417系、寝台電車を改造した車両。2重ガラスになっていた窓の室内側は、ブラインドといっしょに取り除かれ、カーテンになっていた。ブラインドだと老朽化して上げ下げが機能しなかったり、メンテナンスがたいへんなためかもしれない。新疋田のループ線から深坂トンネルを抜け、米原に向かううちに日もとっぷり暮れた。

米原から2分の接続で大垣行に乗り継ぐ。大垣に着いた時刻は大垣発東京行夜行の発車2時間前。まだ、待つ人の列は少ない。しかし、時間が経つにつれ列は伸びる。秋の虫が鳴く。もう秋の気配。

今夏、2度目の利用。2度とも停止位置に正確に停車させることができず、列が乱れ、先から並んでいる人が不利になっていた。きっちり停車位置に停めてもらいたいものだ。

[大山道]今年(1987年)4度目の 340M、ボックスはすべてうまり、座席に座ったままうとうとするうち、大船観音が夜空に照明を当てられすっくと立っている姿に目を覚ます。今回は横浜で下車する。

時刻はまだ4:15。まず、根岸線の一番電車で大船に向かう。こちらを経由しても東海道線の下り一番電車に間に合うので、時間調整だ。横浜から石川町付近まではビルなど並ぶ商業地、根岸あたりになると北側が住宅地で南側は工場地帯。貨車も多い。
大船で東海道線の下り一番電車に乗り換えて茅ヶ崎に向かう。電車は 185系の新特急編成。わずか12分しか乗れないのが残念。

茅ヶ崎では相模線の一番列車に乗り継ぐ。接続時間が1分しかなく、乗り継げるか不安だったが、車内放送でも接続列車として案内していたので、乗れると判断。うまい具合に跨線橋の階段に近い車両だったので、どうにか間に合った。車両はロングシートのディーゼルカー。9月から15本増発、ダイヤ改正のビラがつるされていた。

相模線に乗ったのは3年前、西寒川枝線を乗りにきて以来。その枝線は、初乗りして間もなく廃止されてしまったが、今でも寒川から西に伸びるレールが草に埋もれしばらく続いている。約30分で小田急との接続駅厚木に到着。

厚木で小田急線に乗り換える。厚木を出ると相模川を渡り、本厚木を経て8分で伊勢原到着。時刻はまだ6:15。

[大山観光電鉄]伊勢原駅前から大山ケーブルまで20分おきくらいにバスが出ている。観光地へ向かうバスというよりは、駅と郊外住宅地を結ぶ路線バスだ。しかし、この時期、早朝登山を行う人たちも何人か見られる。

伊勢原の市街地を抜け、東名高速道の下をくぐると次第に山が迫ってきて、道幅も狭くなる。さらに進むと上り坂も急になり、20分弱で終点大山ケーブルに到着。ケーブル駅はバス停から土産物屋や宿屋が両側に並ぶ石段の道を5分あまり登ったところにある。

ケーブルの運行時刻は季節によって違っていて、夏場は7:30からほぼ20分おきに出ている。まだ、動きだすまで1時間ほどあり、もちろん登りは歩くつもりだったが、ちょうど下るケーブルに乗るのに都合がよさそうな頃合いだ。

バス停から30分ほど登ると大山不動尊がある。近くには「不動前」というケーブルの中間駅もある。さらに30分ほど登ると阿夫利神社の下社にたどり着いた。標高は 700mくらいのところ。上社は大山山頂1251mのところにある。神社境内にはシカが飼われていたりする。あとの予定もあり、下社の参拝を済まし下山。

ケーブルは7:30の次の7:40便に乗ることができた。登るのに1時間くらいかかったのに、ケーブルだとたったの6分。乗客は、途中「不動前」から乗り込んできた作業員以外ひとりだけだった。
まず大山ケーブルを乗り終え、バスで伊勢原駅に戻る。想定していた時刻より約30分先行。小田急に乗り継いで小田原方面に向かう。

[伊豆箱根鉄道大雄山線]当初、このプランを立てたとき、新松田から大雄山へ抜けることを考えた。バスが走っているだろうと思ったのだ。バスがなくても距離的には3kmあまりで徒歩でも小1時間だ。しかし、歩いた場合、このあとの予定がこなせない可能性が見いだされた。

そこで、小田急線と大雄山線の駅がいちばん接近している足柄と五百羅漢の間を歩いて乗り継ぐつもりでいた。大山ケーブルを乗り終えたところで、30分予定より早いので、その手前の富水と相模沼田の間を歩くことにした。歩く距離は倍以上あるが、小田急、大雄山線ともに二駅分にかかる時間を考えれば、ほぼ同じになるだろうと思えたのだ。

というわけで、富水で下車。この駅から1kmほど北に、二宮尊徳誕生地という石碑が建っているそうだ。西に15分ほど歩くと踏切にぶつかり、相模沼田駅にたどり着いた。大雄山線はほぼ12分おきに電車が走っている。切符を買ってホームに立つとすぐ大雄山行がやってきた。

田んぼや畑、住宅などさほど変化のない風景が流れ、10分で終点。ここから道了尊までバスが出ている。大雄山は南足柄市の中心で富士写真フィルムの工場がある。駅前には熊にまたがった金太郎の銅像がある。道路をへだててバスターミナルがあり、思った通り新松田駅方面へのバスがあり、10分おきくらいに頻発していた。運賃は 250円で、相模沼田−大雄山間が 140円だったから、結果的にはこの経路のほうが安くあがったことになる。駅前を見ただけで小田原に向かう。

[箱根登山鉄道]小田原は東海道線をはじめ、小田急、伊豆箱根鉄道、それに箱根登山鉄道が集まるターミナルになっている。

箱根登山鉄道の湯本まで小田急電車が乗り入れている。軌間が違うので湯本までレールが3本敷かれている。新宿から小田原までの運賃はJR線に比べ割安で、「箱根フリーきっぷ」などの切符を用意し行楽客を呼び込んでいる。

箱根登山鉄道の乗り場は小田急ホームの南端、突っこみ式のホームになっていて、路線は登山鉄道というだけに急勾配やスイッチバックがある関係で2両編成の電車しか走れない。
ホームにまわってみると人があふれ返っていた。考えてみれば、箱根は昔からの避暑地で、この時期はどっと人が繰り出すのもあたりまえだ。そのことを全く考慮してなかったのはまずかった。

小田原10:28発強羅行。都心のラッシュがここへ引っ越してきたような身動きもままならない混み方。車窓をゆっくり眺める余裕もない。東海道線に沿ってしばらく南に進み西にカーブ、早川に沿って山を登っていく。車内放送で観光ガイドも流れる。約10分で箱根湯本。ここまでは小田急の電車が乗り入れる。下車客があるどころか、まだまだ乗り込んできた。

湯本から本格的に登山鉄道らしくなってくる。塔の沢を過ぎ、早川を渡ると急カーブ、セミループといった線形で、電車が停まると出山信号所、スイッチバックで進行方向が逆転、大平台までそのまま進む。大平台、上大平台と連続して3ヶ所スイッチバックが続き高度をかせいでいく。宮下との間に仙人台信号所があって、電車の行き違い。小田原に向かう電車はすいていて羨ましい。

宮下で少し、小湧谷でかなり下車客があって、彫刻の森でひと息つけたが、もう終点強羅だった。約1時間立ち続け。次はケーブル
強羅駅前には長蛇の列。なんとケーブルを待つ人の列なのだった。ここまで来たからにはケーブルに乗らねばと、早雲山までの切符を買って列の後に並ぶ。多客時なので10分おきのピストン運転。
強羅到着は想定した時刻より約2時間早くたどり着くことができたのだが、ケーブルに乗るのに約1時間並ぶことになり、この先どうなるか、かいもく見当がつかない。

強羅から早雲山までのケーブルも箱根登山鉄道の路線。さらにロープウェイに乗継いで芦ノ湖畔まで行ける。そして芦ノ湖の遊覧船で箱根まで行き、バスで小田原に戻るというのが箱根登山鉄道・小田急・東急系の「箱根フリーパス」の一般的なルートだ。

一方、箱根地区にはこれとは別に伊豆箱根鉄道・西武系の「箱根フリーパス」がある。こちらもバス、ケーブル、ロープウェイ、遊覧船に乗れるのだが、両者は全く別の切符で、同じ地域に似たような路線にバスが走っていても共通には使用できない。昔から続く箱根山戦争の名残なのである。

利用者にとってみれば、どこのバス、ケーブル、ロープウェイを使うにしろ、一枚のパスがあれば、箱根を周遊することができる。今回、パスがあることは知っていたいたが、別々のパスに含まれるケーブル2線を乗ろうとやってきたので、パスを使うメリットがなく、乗り物にのるごとに運賃を払っている。

さて、約1時間行列に並んで早雲山へのケーブルに乗れた。途中に、公園下、公園上、中強羅、上強羅の4ヶ所の停留所がある。各駅に停車するのは30分に一本で、他はノンストップで早雲山まで登る。所要は7分。これも満員で、小田原からずっと立ち続けている。早雲山には12:37に到着した。

早雲山から芦ノ湖畔桃源台までロープウェイが通じている。ここでも1時間の待ち合わせとなるらしい。列がないのは乗車整理券を配っているからで、次は何番台のお客様…、と案内放送が流される。

整理券をもらってはみたものの、待つのも癪だから、駅前から駒ケ岳に通じているハイキング路をたどろうかといったんは思った。しかし、5万分の1『小田原』をじっくり見ると、標高 751.2mの早雲山から1438.2mの神山を経て、いったん1250mくらいまで下ったあと標高1327mの駒ケ岳に登るというルートで、地図上の距離では5〜6kmくらいだが、かなり険しそうな道なのであきらめた。

この先、おとなしく待つか、別のルートを取るか、決めかねて駅付近をうろうろしていたが、ええい、ままよと小湧園に向かって歩くことにした。これはハイキング路ではなくふつうの道路だ。早雲山から小湧園まで約 1.5kmの距離。この区間、伊豆箱根鉄道のバス路線があったようなのだが、系列の違いからかバス停がケーブル駅の近くに見つからなくて気がつかなかった。歩いているときにバスに追い抜かれると悔しいが、それもなく、午後1時過ぎ、ホテルが建ち並ぶ小湧園のバス停に着いた。

[駒ケ岳ケーブル]バスの時刻を確認するとちょうど箱根町行の通過時刻。しかも、駒ケ岳ケーブル山麓駅を経由する便。しかし、すでに通過したあとなのか、まだなのか、バス停には待つ人もなく、ちょうどの時刻にバス停についたのでよくわからない。どうしたものか、と思っているところにバスが来て停まった。残念ながら、そのバスは駒ケ岳ケーブル経由ではなかったが、適当なところで下車して歩けばよかろうと乗り込んだ。

バスは国道1号線を軽快に走り、芦ノ湯から曽我兄弟供養塔、箱根石仏群、多田満仲墓と通過して、地図を見ながら下車する地点を考え、六道地蔵バス停で降りた。約15分バスに乗って 290円。ケーブル山麓駅はこのバス停北西1kmほどのところにあるのだが、まっすぐ行ける道はなく、バス道を 2.5kmほど歩くことになった。

天気はいつの間にか曇ってきて、標高 850m付近から1050m付近まで登ったわけだが、芦ノ湖がガスに隠れて眺めはいまひとつ。途中でバスに追い抜かれ(たぶん、小湧園バス停でおとなしく待てば乗れたバスだろう)はしたものの約30分でケーブル駒ケ岳登り口にたどり着いた。

ケーブルの発車は14:00ちょうどで、5分ほど待っただけで乗れたのは幸い。標高1327mの駒ケ岳まで約5分。頂上はガスがかかってさっぱり。風が強く、ガスの流れで頂上にある建物が見え隠れする。頂上にわずか10分ほどいただけで、今度は芦ノ湖畔にへロープウェイで下る。ガスが飛び去って、眼下に芦ノ湖が見渡せる。わずか8分で湖岸の箱根園に到着。ここにはプリンスホテルなどがあり、箱根における西武系バスターミナルになっている。

バス停に行くとうまい具合に元箱根行があった。国道1号線に合流すると自動車が数珠繋ぎ、なかなか進まない。20分乗って240円。

[十国峠ケーブル]元箱根にたどり着いたのが14:50頃。当初想定した時刻とほぼ同じ。ここから熱海に抜ける途中の十国峠ケーブルをめざす。次の熱海行は15:20発なのだが、国道1号線が大渋滞、バスの定時運行が全くできない有様で、待合室で待っていると熱海方面に行く人は乗って下さい、という係員の案内で、15:00頃、数人の乗客を乗せてバスは発車した。もう時刻表が役に立たないくらいに乱れているらしい。ほんの10分ほど待っただけで前に進めたからほんとラッキーである。

元箱根から箱根町にかけての2kmあまりはものすごい渋滞で、動いたと思うとすぐ停車。それの繰り返しで、いつたどり着けるか気が気でなかったが、箱根の町を出外れると、さきほどまでの自動車がどこへ行ったのかと思うほど軽快に峠道を走る。通常26分かかるところを35分かかって十国峠登り口に着いた。

十国峠ケーブルは片道 200円、往復 400円。往復を購入するのがあたりまえなのか、「片道」といって切符を購入すると変な顔をされ、おりないんですね、と念を押された。5万分の1『熱海』によれば、十国峠駅から熱海峠まで小道が伸びているので、それをたどろうと考えた。だがらケーブルを使っては降りない。

ケーブルは標高 670m付近から 760m付近まで登る路線で、所要はわずか3分。駒ケ岳ケーブル、ロープウェイもそうだったけれど、改札はするが、集札はしない。その結果、切符が手元に残るのでありがたい。
これで一日4本のケーブル線とおまけにロープウェイまで乗ることができた。

芦ノ湖では曇っていた天気ももちなおし、十国峠ケーブル駅からぶらぶらと熱海峠への道をたどる。ほどよいハイキング道で、20分ほどで伊豆スカイラインの料金所のある熱海峠に出た。喉を潤そうと料金所の近くにあった自販機で飲料を求めると、それは当たり付きの自販機で、初めて当たった。 100円で二本の飲料を手に入れることができたのだった。

ここでの問題はバスがいつくるか、ということだ。ここから熱海の市街地まで約7km。歩いても1時間半くらいだ。バス停の通過予定時刻よりまだかなりの時間があったので、歩いて峠を下る。次のバス停姫の尾まで下ったところで一服。20分ほどバス停で待っていると定刻り5分ほど早くバスがやってきた。これに乗り熱海駅前まで運ばれる。

バスは坂を下り、伊東線来宮駅のそばを通り、熱海の温泉ホテル街、お宮の松のそばを経て午後5時頃熱海駅前にたどり着いた。
このあと、電車で横浜に向かい、駅前のBHに泊まる。

[相模鉄道いずみ野線]横浜から海老名までの本線には1985年10月に乗っているが、今回はいずみの線の初乗り。横浜を発車すると西横浜付近まで東海道線に並走、帷子川に沿って走る。横浜は緑が多いなと思う。二俣川からいずみ野線にはいる。

この線はトンネルが多い。南万騎が原付近はまだ造成中というところ。約25分で終点いずみ野。漢字で書くと和泉野、新興住宅街、沿線は開発中の宅地が多い。この線はいずみ野からさらに南下する延長線の工事中。(:1990年4月4日いずみ中央まで、1999年3月10日湘南台まで開業)

ここから3kmほど西に小田急江ノ島線高座渋谷駅があるので歩く。バスでは長後に出られたようだが、最初から歩くつもりだったので確認しなかった。住宅街を抜けると畑が多くなり、昔からの農家が残る。これが横浜市のはずれの風景。いちょう団地を過ぎると勤め人が同じ方向に急いでいる。駅に向かっていると直感、5万分の1『藤沢』には出ていない林の中の小道を抜け、いずみ野から約45分で高座渋谷駅にたどり着いた。地図を見ると、この駅の下に新幹線が通っているようだ。

[小田急江ノ島線から湘南モノレールへ]高座渋谷駅のホームに上るとすぐ片瀬江ノ島行がはいってきた。サーフボードを持った若者や海水浴に向かうギャルたちが多く見られる。

藤沢でスイッチバックして片瀬江ノ島へ。片瀬江ノ島駅舎は絵に描いた竜宮城のような外観。江ノ島が近い。
小田急から北に向かう道路は江ノ電やモノレールでやってきた海水浴客など海に向かう人たちで混雑。数分で江ノ島電鉄の江ノ島駅があり、その先に湘南モノレールの江ノ島駅がある。

このモノレールは大船−江ノ島間を結ぶもので、懸垂式の路線。懸垂式のため独特の揺れがあるような気がする。ラッシュ時7〜8分、データイム15分間隔の運転で、運賃は若干高そうに思えるけど、けっこう利用者も多い。大船まで所要13分で運賃 260円。

[横浜市営地下鉄]今年(1987年)5月24日舞岡−戸塚間が開通して新横浜−戸塚間が繋がった。次は横浜市営地下鉄だ。

湘南モノレールの乗り場から大船駅の橋上駅コンコースへ長い通路が通じている。出札口で「青春18きっぷ」に今日の日付を入れてもらい、改札を抜ける。
大船から横浜方面へは東海道線と横須賀線が平行して走っている。東海道線のホームに降りると先に横須賀線の電車があって、そっちのホームに降りるべきだったと思ってももう遅い。

戸塚駅付近は駅をはじめあちこち工事中。地下鉄乗り場に急ぐとすぐに発車する地下鉄に乗り継ぐことができた。地下鉄だからおもしろみはないが、舞岡を出ると地上に出た。上永谷は高架駅だった。桜木町、横浜を経て約40分で新横浜に到着。

[帰路]新横浜から横浜線に乗り換える。入ってきた電車が東神奈川行だったので見送って次の横浜行に乗ると、横浜到着10:11。ちょうど沼津行が横浜を出て行くのと同時だった。もし、見送った東神奈川行に乗り、東神奈川でうまく乗り継げたなら横浜10:07に着け、この電車に乗継げたかもしれない…、と考えながら次の電車を待つ。

東海道線を下るのに、あとあと接続がよいのは横浜10:41発の熱海行。しかし、その間ほぼ10分おきに平塚行と小田原行の下り電車があるので、暑いホームで電車を待つより冷房の効いた電車ですごそうと考えた。

まず平塚行に乗る。途中大船で「踊り子5号」に追い抜かれるため停車して、平塚での次の乗り継ぎ小田原行への接続時間は5分となった。小田原では15分で次の熱海行に乗り継ぐ。熱海12:04到着。
ここからは電車の接続がすこぶるよい。熱海12:10発浜松行に接続していて、この電車にそのまま乗り続けるのではなく、沼津で乗り換え。沼津12:31に到着して12:35発豊橋行が先に発車する。浜松行はここで22分停車するのだ。

沼津で乗り継いだ豊橋行も終点まで乗らず浜松でまた乗り換える。浜松14:46に到着して米原行14:50発に乗換える。もとの電車はここで24分停止する。
『時刻表』はふつう上から下、左から右へと接続列車を追っていくものだが、今回の接続は左へ左への接続になっている。『時刻表』を安易に見ていると見逃してしまいそうな接続だ。

もちろん、こんなことをあらかじめ知らなくても車内放送で、接続を案内してくれるので、それに従えばいいだけの話。まあ、ふつうの人は東海道線を普通電車乗継ぎで下ったりしないだろう。
途中、快速となった米原行は17:59に到着。さらに13分の待ち合わせで上郡行に接続。すこぶる調子のよい乗り継ぎができた。



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