このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

「めーだい」

(Sorry, only Japanese.)
(名古屋の常識、名古屋4-2-4)[4/25 1998 UP]

先日テレビドラマで、スマップの中居クンが「どうして洗濯機を勝手に捨てた?」とかナントカで、同居していた女の子と険悪になっていた。「...洗濯機は病気の母親への兄弟みんなからの贈り物だった、その気持ちを捨てたんだぞオマエは!」「...そんなの、知らないもん...」「"そんなの"とはどーゆーこった」てな感じで中居クン、キレた。これは言葉のアヤというもので、一種の誤解に過ぎないと思うのだが。人は気が立っている時やコンプレックスの中にある時、あらゆる事象・些細な言い回しなどすべてが、自分に対して挑戦的な態度であるかに見えてしまう。

コンプレックスと言えば、名古屋にも縁浅からぬものがある。写真は、この春に電車の中に貼ってあった進学塾の広告。「◯◯をはじめ...」というフレーズは、辞書を引くと「多くあるものの "中で" 前のもの」つまり「それ自体を含む以下の中で...」という意味であり、これを考慮すると名古屋大学は「私立」になってしまう。名古屋大学はれっきとした国立大学であり、「プラズマ研究所」に見られるような注目すべき取り組みや実績がある。地域指向にとどまらない一流の大学なのに、ここは東京だからといって何か言いまわしに気を遣ってない感じ。これを発見して私は目がテンになり、誤解とコンプレックスが絡み合い、どう受け取って良いのか分からずパニックになった。これ以上のコメントは必要ないだろう。

東京で「めいだい」は当然、明治大学である。京王線の駅名にもなっている(明大前)。東京の人に「じゃ、名古屋大学はどう呼ぶの」と訊ねると、「...ナダイ?」とかミョーな答えが返って来る。東京でも最近は地名などを簡略化して呼ぶのが定着しつつある(アキバとかポンギとか)。が、名古屋は一歩先を行っている。考えてみれば「名鉄」がそうだし、「名駅」「名港」「名城」などが公的な所でお目にかかれるし、「名駅」は地名にすらなっている。

「メイ◯◯」という略しかたは、やや奇異に映る向きもあるようだ。そう主張する知人は神奈川県民であるが、「溝ノ口 = ノクチ」「向ヶ丘遊園 = ユウエン」「読売ランド = ランド」と言うらしい。また彼がよく行く「下北沢」は「シモキタ」、「三軒茶屋」は「サンチャ」。ついでに言うと、「下北沢」という地名はない。「上北沢」はあるのに。言葉の乱れもいずれ正当化され、地名が俗っぽいキッカケから変化して行くのも昔からあること、簡略化の仕方に地方性があるのも、また面白いと思う。

なお、私は一個人としての中居クンを上記のようなキャラクターと受け取っている訳ではない。あくまで、ドラマの中での出来事を引用しただけである。


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