このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

名滝を求めて(旅の準備段階)


 20世紀最後の年、西暦2000年が始まって早々に私は風邪をひいた。大学時代 のサークルOBで行く予定だった「冬こそ北陸、能登旅行」を急遽キャンセルせざる を得なくなった。去年10月以来、久々の泊りがけの旅となるはずだった。これに行 けなくて、ガックリしていた。仕事の事を考えると当分行けそうにないな。そう思う と、ますますこの旅に行けなかった事が悔しく思えてきた。やはり、私には旅の代わ りは旅でしか心を満たせないようだ。2月の連休に出掛けよう!  まだ行っていない所に行こう、そう考えると関東地方が候補に上がった。この旅を 始める前の時点でも全く通ったことすらない県は沖縄県だけである。しかし、着地し たことのない県は茨城、埼玉、神奈川県と関東地方の県が挙がってくる。他の関東地 方の県にしても、まともに行ったとはいえない。  大学時代に全国各地を旅したが、南の島々と関東地方が空白区として残ってしまっ た。南の島々は鉄道がないということで、なかなか頭に浮かんでこなかった(今思え ば、小笠原に行くべきだったと思う)。それに対し、関東地方は明らかに避けていた。  一般に、地方の若者は東京=大都会に少なからず憧れを抱くらしい。でも、私は東 京=大都会は人が嫌になるほどいて疲れるような場所という悪いイメージを持ってい た。東京を囲む他の関東の県は、東京の衛星都市、すなわち家来みたいなもので全く 魅力を感じられなかった。まあ、こんなことが言えたのも、関東地方について全く興 味を示さず、何も知らなかったからかもしれない。  確かに、大都会というのも関東地方の一面であるが、一方で豊かな自然もあること が最近になって知るようになった。その多くは、東京からは離れた場所に多いのでは あるが。  今回は、その一つである袋田の滝を中心にプランを考えてみた。この滝は、日本の 滝100選の一つである。選ぶ際の投票では1位になったという。それ程の名滝であ るが、去年まで知らなかった。最も馴染みのない場所にあるからだ。つい最近までそ の存在を知らなかった名滝をぜひ見たい、そう思った。  袋田の滝を訪れる事を決めたが、他はどこへ行こうか? 茨城県といっても、偕楽 園ぐらいしかすぐに思いつかない。ケーブルカーで筑波山へ登るのももう少し暖かい 時期ならよいが、さすがに今は寒すぎる。  この旅行で使う切符を周遊きっぷ水戸・郡山ゾーンに決めて、行く範囲を福島県東 部まで広げて考えてみた。旅行ガイドやインターネットで検索して検討した結果、い わきの太平洋の海をみて、あぶくま洞か入水鍾乳洞のどちらかに行くことにした。  旅の最後の日には、東京国際マラソン(男子マラソン五輪代表の選考レース)があ ることに気付く。旅に出るとTVで見られないな、でも気になる。そうだ、この際現 地に行けばいいのだ! 折角来ているのだし。ということで、最後に国立競技場に行 くことにした。インターネットで検索すると、なんと入場無料。決まりっ!
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