久しぶりに、九州特急のブルトレ「はやぶさ」に乗った。11月の終わりのことで、12月の改正に向けての工事中なのか一人用のＢ個室がついておらず、普通のＢ寝台となった。最近は筆者指定の「あかつき」「あけぼの」もソロがついて、このテのＢ寝台は98/5の銀河以来、特急となると94/1の北海道内以来となる。
　11月末の平日ということでまあすいているだろうと思ったが、3日くらい前でも下段は余裕で確保できた。今回は個室でないので東京まで"迎えに"行くのはやめて、途中駅からの乗車とした。
　指定は8号車13下であったが、ロビーにしばらくいようと最初からロビーに乗車した。グループが酒をかっくらっているというような光景が予想されたが、ロビーには若い男がひとりでごろごろしていただけであった。車掌がやってきたので指定券を見せると、「それじゃ近い方がいいですね、6号車の2番でいいですよ」とのこと。2番は最後まで残るのだろうが、もうこれ以上乗ってこないと確信した様にきこえた。
　ロビーはその後もがらがらで、ソファの汚ればかりが目立った。販売員が立っていたであろうカウンターの時計はとんでもない時刻を指していた。名古屋を過ぎたところで寝台に行ったがこの号車で数人といったところ。
　「はやぶさ」といえば、筆者が初めて乗った特急寝台で、当時最高価のＡ個で東京-西鹿児島まで乗りとおした垂涎のブルトレである。当時は食堂車もあり、乗客も多く寝台券を取るのに気を使ったものであるが、、。

　おなじみのチャイムで目が覚めた。山陽線下松あたりを走っている。「列車は只今28分ほど遅れて運転しております」そういえば昨夜岡崎の辺りでしばらく停止していたが地震があったらしい。小倉で20分接続の「にちりん」のグリーン車が押さえてあるのだがまにあうだろうか?? 「只今回復運転につとめております」まあ何とか8分くらいは縮むだろう。5分くらいなら「にちりん」も待ってくれるだろう〜なんたってこっちは東京から来たブルートレインだからね〜。とりあえず車掌に小倉で乗り継ぎする旨伝えておく。かつて井原鉄道がらみで新幹線を待たせたことがあるので、指定券を見せれば威力があるだろう。グリーン車だし(笑)。
　ところが走りはとても回復とは思えない。下関のあたりでついに止まってしまった。まだ朝ラッシュの時間帯で、前が詰まっているようだ。これでは絶望的である。
　結局40分延で小倉着。車掌から証明もなにも取らなかったのでみどりの窓口でごちゃごちゃしたら面倒だと思いながら「はやぶさが遅れて、、、」と説明したらあっさりと後続列車を取ってくれた。これは(遅れの処理に)慣れているぞ!!　振り替えとなった「ソニック」も5分遅れで入線。今回はよく遅れる??
　その後も翌日の「きりしま」が10分延をくらい、西鹿児島での乗り継ぎ普通列車に振られ、行程がぐちゃぐちゃになった。博多や小倉の遅れが鹿児島にまで影響するのか。 九州内の行程は余裕を見てつくらねば。

　いまや「北斗星」「サンライズ(電車)」などを除き寝台特急は凋落一途である。当時は最新鋭だった設備も老朽化し、やる気がない→予算が出ない→設備更新できない→客が離れる、のサイクルをたどっている。ちなみに例の「はやぶさ」は前夜一両が暖房故障したらしい。客が移る寝台の確保に困らなかったのが悲しい。

　12月改正についてはまだあまり見ていないが「さくら・はやぶさ」になるとか寂しい限りである。サンライズは2度ほど乗ったが結構混んでいたので、改造でもいいから個室主体の編成でもつくったらどうだろう。
　しかし九州さんは北九州の朝ラッシュを捌くため、ブルトレなんぞ来ないでくれと思っているかもしれない。直流電車のサンライズがここまでなら来られるので増備して電車化かつ全部下関止まりにされても不思議ではない。

＊余談: 昔にくらべ寝台車が揺れるようになった気がする。路盤がＪＲ規格になって悪くなったのか、車輌が古くなったのか。某氏の説では機関士の腕が落ちたせいだとか。真偽のほどは定かではない。