このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

長崎電気軌道

〜市内観光の心強い味方、運賃は100円なり〜

長崎駅前に停車中の202

 名の知れた観光施設や歴史上重要な建造物が沿線に数多くあり、長崎市内の周遊には便利な路面電車である。
 基本系統は①赤迫(あかさこ)〜出島〜螢茶屋、③赤迫〜桜町〜螢茶屋、④正覚寺下〜賑橋〜螢茶屋、
⑤石橋〜賑橋〜螢茶屋の4系統。日中は5〜8分間隔で運転されており、複数の系統が走る区間では、次から次へ
と電車がやって来る感じである。
 
 坂の多い街として知られる長崎だが、路線は南北に細長くのびた平地を走っており、電車は急斜面にそびえ建つ
民家やホテルなどを見上げながら走っている。正覚寺下の停留所部分や大浦天主堂下〜石橋間が単線で浜口町
から岩屋橋付近までが専用軌道となっており、浜口町は長崎西洋館というビルの1階部分を通り抜ける、大変珍し
い構造となっている。

 運賃は全線均一制で、昭和59年6月以来100円のまま据え置かれているのは、驚嘆に値する。1日乗車券も500
円という安さで、沿線の観光スポットをめぐり歩けば、充分に元がとれる値段となっている。JR長崎駅の旅行センタ
ー「JOY ROAD」や市内観光案内所、市内の主要ホテルなどで発売している。

 なお、車内に両替器はなく、両替希望客には紙袋にパックされた小銭が運転手より手渡される。日本では逆に例
のない両替方式だろう。

 車両は71両在籍し、オリジナル車では、チョッパ制御により滑らかな加速感が味わえる2000形や外観を2000形
に似せた抵抗制御の1200形、昭和20年代に製造された300形などがある。他都市からの転入組では、元熊本
市電600形、もと都電杉並線700形、元仙台市電1050形などがあり、前所属当時の車体色に変更された車両もあ
る。

 線路総延長 11.5km 

次の路面電車に   

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください