このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
: 中枢性無呼吸 : |
(脳梗塞のある)高齢者、心不全や神経変性疾患の患者さん等では、
"いびき"をしていないのに、しばらく息が止まる人がいます。
起きてる時は普通なのに・・・、眠ると、高次元の脳(が障害を受けている)から、
「規則的に呼吸をしなさい」と言う命令が胸腹に来なくなるのです。
なので、原始的〜瀕死の人がする呼吸パターンが、出現します。
呼吸の深さが、少しづつ強くなり、次に、少しづつ弱くなり、
その後、しばらく休むを、繰り返します。
この呼吸パターンは、
失調性呼吸、(より詳しく言うと)チェーンストークス呼吸と呼ばれます。
1.失調性(チェーンストークス)呼吸のポリソムノグラフィー
それでは、失調性呼吸の呼吸パターンを、見てみましょう。
1.呼吸動作(胸腹)は、 少しづつ強くなり、 2.少しづつ弱くなり、 3.しばらく休む。 4.呼吸(換気)の気流 (空気の流れ)も、 同じ様に繰り返す。 5.呼吸を休んでいる 間に、肺→血液の 酸素が低下する。 6.数回の換気の後、 血中酸素が戻る。 7.呼吸を休んでる(止 まってる)所が無呼 吸と観察される。 8.その間、いびきは、 全く観察されない。 | ![]() |
2.中枢性無呼吸(失調性呼吸)の治療
2-1.CPAPまたは、その他の人工補助呼吸
CPAP(気道に圧力をかける鼻マスク:説明本文の治療を参照の事)を装着すると、
(無治療の時)呼吸を休んでる部分でも、ある程度、空気の入れ替えが行わ
れる様になります。また、気圧がかかっているので、肺もよく広がり、一回
あたりの換気量や、肺に残っている空気の量も増えます。
つまり、中枢性無呼吸が、相当 緩和されます。
しかし、閉塞性無呼吸でないので(CPAPは重症の閉塞性無呼吸以外は なじめない)
違和感が強く、CPAPに なじめない人が多いです。
2-2.酸素吸入
鼻カテ(4〜5mm位の細いチューブで、鼻に酸素を送る)で、少量の酸素を吸入
させます。違和感は少ない。
失調性呼吸の出現頻度は、あまり変わりませんが、血中酸素の低下は、
ほとんど無くなります。(しかし、二酸化炭素の蓄積に関し、要検討?)
2-3.気管切開
首の下の方に、空気の通り道の穴を開けます。鼻まで とどかない弱い呼吸でも、空気の
入れ替えができる様になります。しかし、大きな身体的障害を持つ事になり、社会生活も
制限を受けます。かなり重症な人でないと、適応になりません。
2-3.横隔膜ペーシング
心臓のペースメーカーみたいなものを、横隔膜に埋め込みます。一定リズムで、横隔膜が
呼吸運動します。・・・通常、昼は必要無いが!・・・
極一部の施設で行われていますが、まだ一般的には、なっていません。
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