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飯豊本山 (2)




 振り返って、三国小屋を見る。
 まだ、三国小屋から、いくらも離れていない。



タテヤマウツボグサ(立山靫草)

 靫:武将が背負っていた矢の篭。
 修飾語なしのウツボグサに比し、
 花の集団は短いが、
 花は、大きく、色も濃い。

北東の谷の斜面には、ニッコウキスゲ。
(頂上直下まで咲いていて、頂上直下では接写も可能だった。)




あれ〜!デジカメのレンズが戻らない!
液晶モニターも表示されない!
ザックの外にぶら下げられて衝撃を受け続けたせいか?
先週、飯森山で、準水没したせいか?
デジカメは故障した様だ。

せっかくの飯豊が、写真無しか〜・・・・・・。


幾つかの小さなピークを越えた


種蒔山から、少し下りると、

山腹の台地状の草原の広がり中に、切合小屋(写真中央左上の白点)
その向こうに、量感が有りながら優美でもある 飯豊本山が、見える。

Good!、★★★ 決っ定〜!

そうだ! 携帯のカメラが有ったじゃないか〜!




私は、携帯のカメラを実用として使った事が無かった。そのままスイッチを押すと、壁紙サイズ(=DOCOMO D253の液晶モニターサイズの176x240pixel)で撮影される様であった。液晶モニターで見る限り、我慢できなくも無い画質だったのだが・・・。

メール添付でPCに送信すると、iショットSサイズ(120x120pixel)に編集される様だった。とても我慢できない画質だ。iショットLサイズ(288x352pixel)以上で撮ると、Lサイズで添付できる様だったが、撮影時点で、その事も、操作法も、私は知らなかった。解像度super fineにしてから添付すると、若干良い様だった。

画質が荒くなろうとも、撮影時のサイズの 176x○で表示しよう!
(どうぞ、心の目で、推測されたし!)

ここだけは、その1.5倍 264X360で表示しよう。

ここだけは、近い将来、再撮影したい!

足元の草原(湿原)も、とても良い。

切合小屋でも、軽食休憩を取った。切合小屋は、雪渓の水を引いて下さっている様で、水は豊富だ。でも、引いている距離が長いのか、やや生ぬるい水だった。。

まずは、草履塚(1908m、主峰の左に見えた小ピーク)へ登る、。150m強登って、
100m弱下る(チョット、がっかり)。草履塚からの下りも、高山植物花盛りだった。

 ハクサンコザクラと思うが・・。


中央の花は、ハクサンフウロと思うが・・。

下の白い花は、イブキトラノオか??
(撮影時意識しなかったし)この画質の写真では!不明。

(あきらめ切れず、デジカメのレンズを押していたら)
草履塚と主峰の間の鞍部直前で、デジカメが復活した。

ラッキー!
ベストは、切合小屋周囲の台地も入ったアングルだが、
ここでも、結構良い。



稜線の中央やや下の岩が、御秘所と呼ばれる岩場だ。
(稜線を登り切った所が山頂かと誤解していていたが、
飯豊本山は、その左の緩やかな三角形のピークだった。)


鞍部は、それなりのサイズのお花畑だった。

 タカネマツムシソウ(高嶺松虫草)
  高山の砂混じりの草地に生える。
  花径5cm程、草丈30cm程。
  花季は8〜9月。
  松虫の語源は諸説あり。

 飯豊山にして、1,800mに咲いている。猪苗代湖
 の東の大将旗山は1,056mなのに咲いていた。
 大将旗山恐るべし?

イワオウギ(岩黄耆)(写真左上
 高山の砂礫地等に咲く。薄黄色の花が
 同じ方向を向いて咲き、葉は対生。
 この根は黄耆という漢方薬で健胃・止汗
 強壮のの薬効があるらしい。
 
ミヤマシャジン(深山沙参)(写真右下)
蕚片に鋸歯がないのが特徴。
よく似たヒメシャジンは蕚片に鋸歯あり。

他に、紫円錐状の花穂のヤマルリトラノオ?
(クガイソウ?
)も咲いていた。

  ーーその後、またデジカメがダウンした。ーー

切合で見て予想したより 長い登りだった。登りの頂点に石組みの壁がある。
そこが山頂なのだろうと思って登った。そこ(一の王子)は山頂ではなかった。
緩く下って緩く登った所に小屋が見えた。

 小屋に近づいた頃、御西岳への稜線が
 見えてきた。緩やかで美しい稜線だ。
 残雪も彩りを添える。
 彼方に見えるのは、御西岳か?大日岳か?

10:39、飯豊山神社&飯豊本山小屋に到着。



神社&本山!小屋。 
(地図もろくに見ない私は)ここが山頂と思い込み、
すっかり安心して、昼食休憩モードに入った。

ゆっくりの昼食が終わった頃、
ザックを小屋付近にデポしていた人が戻ってきた。
「そこいらを遊んできた。」と言う。
よくよく聞くと、そこ(遊んできた所)が本山山頂の様だった。

「え〜!聞いて無いぞ〜。」みたいな・・・・・。


神社の裏(西)に
廻ってみると、

緩やかな三角形の
ピークが見えた。

あそこが飯豊本山
だったのか・・・。





 私も、ザックは小屋にデポし、携帯だけ持って
 本山山頂に向かった。

 (若干 急ぎ足で)16分程で、飯豊本山山頂到着。

 写真右下の灰色四角が三角点だろう

 左手、御西岳に続く稜線(縦走路)は、緩やかで、
 気持の良さそうな稜線だ。

 (ちなみに、山頂から右に連なる岩稜が、岩場の長丁場で
  上級者向けの大嵓(だいぐら)尾根だ。)



本山小屋のトイレで、少し踏ん張ってみた(ま〜だ 緊張状態みたいで、出なかった・・)
本山小屋出発は、12:05。日没前下山に、黄色信号 点滅〜!

13:36、切合小屋到着。若干の休憩とする。
 切合小屋宿泊予定の人達が、優雅な午後を楽しんでいた。
 でも、オイラは、頑張って、今日中に下山するの助。
 空は、(雨が降りそうな)怪しい雲行きになっていた。


種蒔山から、帰り道の三国岳に続く稜線を見る。


三国岳への稜線で、多数の人々とすれ違った。切合宿泊予定なのだろう。
三国岳への中場頃から、すれ違う人も無く・・・足に、体に、力が無くなった。

三国岳まであと1kmなのに、大岩の上で休憩したくなり、休憩した。
剣ヶ峰の下りを控えているので、三国岳でも休憩した。
15:48、「 しょうがない、行くか〜!」

(私の無理矢理の気合を聞いて 私の顔を見て残体力を推定せんとした?)三国小屋の
御主人が、窓を開けて、「お泊りですか〜?下山ですか〜?」と問うた。
小屋の前で、「さあ、行くぞ。」と言っているのに!・・・「下山します。」「もう遅いので、
お気をつけて〜。」「は〜い、有難う御座いま〜す。」多分 彼は、優しい山の
オヤジだ。私の声を聞いて、残体力が少ない事を察知し、心配したのだ。

三国岳で休憩したのに、峰秀水でも休憩した。
 峰秀水の冷たい水が!元気をくれそうだから・・・。
 「念のため、ヘッドライトを出して(装着して)おくか。」 と独り言を言った。

追いついて来た人が、私の独り言を聞いて、私が日帰りなのを察知し、
「私(追いついてきた人)も日帰りで、4:00に出発して大日岳を往復してきた。
こんな暑い日にやるものじゃないな〜」等と語りかけた。

4:00からで、大日岳往復!それなのに、スイスイと歩いて下山して行った。

上十五里では水を少し飲むだけで頑張った。
そこから500mの中十五里、「やっぱりダメだ!足に力が無い!下山中に
真っ暗になろうとも、また休憩しよう・・・。」


下十五里を過ぎると、(もうすぐ終わりだという思いからか?)足に若干元気が出た。しかし、あと 10数分で真っ暗になるという空の明るさになっていた。

急な下り道、下り切った所に沢が見えた。(登りの時は、それ程急な印象が無かったので) 一瞬 ” 薄暗いのに、ルート確認も不十分に ペースを早め 、沢の水場方向に入ってしまったか? 少し戻ってみようか・・? うわ〜、こんな所でビバークか?・・・でも、沢までは下りて、確認してみよう。” 私の頭は若干混乱気味だった。

下りてみると、正しいルートだった。そこは、大滝遊歩道の分岐点だった。
19:00キャンプ場着。

今日の日の出は、 4:46、日の入は 18:41であった。


                       総 括

1.コースタイム

出発地駐車場中十五峰秀水三国岳切合小屋飯豊山神社
到着地中十五峰秀水三国岳切合小屋飯豊山神社本山山頂
my time1:081:391:241:331:530:16
地図3:30?1:40?1:502:200:20
 
出発地登り
小計
本山山頂切合小屋三国岳峰秀水総計
到着地切合小屋三国岳峰秀水駐車場
my time7:53 .1:451:271:191:3013:54
地図9:40 .1:501:401:20?2:30?17:00

 地図(昭文社)のタイムは、峰秀水〜地蔵岳分岐を10分として補正した。
 山渓「日本三百名山登山ガイド」には、全行程 15時間35分と書いてある。

 a.m. 0:07自宅出発、1:50歩行開始。登り時の休憩は、中十五里9分、峰秀
 水25分、三国岳19分、切合27分、飯豊山神社(神社到着 10:47)51分、山頂
 3分。下りの休憩は、切合16分、三国手前1km 15分、三国岳15分、峰秀水
 15分、中十五里10分。 19:00駐車場着。・・・一応は、日帰り!

 飯豊山日帰り しようって者が、休憩し過ぎでしょうか? ・・・し過ぎですね。

 成る程、自分の体力の限界近いと、下りの方が、休憩したくなってしまう。


2.主峰・副峰が織り成す稜線や深く切れ込んだ谷の眺望は、さすが!飯豊
 山だ。 量感があり、雄大・勇壮にして、しかも美しい。
 
 お花畑も、(大群生と言う程ではないが)多数の種類の花々が見られた。
 目だった花だけで、掲載写真の3倍はあったか?
 特に、この時期(8月初旬)!ニッコウキスゲが、三国岳の奥〜飯豊山神社
 直前まで咲いていたのには、ビックリ仰天した。

 一番お気に入りの、”飯豊本山(の前峰)と山腹の台地の切合小屋の遠望”
 時、デジカメが故障していたのが残念。この風景は、なるべく早期に、再
 撮影したい。切合往復だけでも、私の体力・ペースでは、日の長さが中程
 の日の 明るい時間帯全てが必要だろう。



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