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「化け」列車に関するレスポンス





      エル・アルコン (2008年 4月 8日)
      Tom     (2008年 4月13日)
      Kaz       (2008年 4月14日)
      エル・アルコン (2008年 4月14日)
      和寒      (2008年 4月14日)
      矢切      (2008年 4月15日)
      TAKA      (2008年 5月 4日)
      矢切      (2008年 5月 9日)




■エル・アルコン(2008年 4月 8日)


 電車が終点で行先を変える、これはある意味日常茶飯事の光景です。逆にそうならない時に注意の放送が入るともいえます。無論、これは終点に着いた電車が折り返すという話であり、そうならないケースだと「回送電車です」という注意が入るということです。

 ところがご指摘の京王に代表されるように、折り返しではなくその先に向かう電車に化けるケースが京王に限らず少なからず見られるわけです。その亜流として判断が難しいものとしては、近鉄の大和西大寺で、折り返さないが別の線に向かう(奈良線→橿原線)というケースもあります。

 この問題は、順方向の最終目的地を表示しないことによる不案内もさることながら、今自分が乗っている電車そのものが「接続電車」なのに、名目上の「終点」で降車するという事象が発生することです。多客期で座席確保に汲々としているような時、せっかく座っていたのに降りてしまい、気がついたらその駅からの乗客に座られて立つ破目になった、という事態も充分あるのです。

 先日東海道をのんびり東上していた際、米原からの大垣行きから大垣で豊橋行きの新快速に乗り換えたのですが、大垣まで乗っていた電車がそのまま大垣から 1本後の快速豊橋行きになったのです。車内や到着時の構内放送ではその旨の案内は全然なかったわけですが、もし新快速が混みあっていて「じゃあ 1本後に」となったら、同じ階段を戻って今まで乗っていた電車に戻るわけです。

 大垣での接続は大半がホームを違えて階段経由となるため、構内のあちこちに「走るな」と警告の看板が立っていてあわただしい乗換を戒めているというのに、それならばそのまま乗っていれば急がずに 1本落とす乗り換えになると最初から分かっていれば、無理に走らない人も出てくるでしょうし、最悪の場合、先発に座れず戻ったらこっちも座れず、というドツボにはまることもないでしょう。

 もちろん事業者側にも言い分はあると思います。本来の接続列車は別に存在し、運用の都合で別列車に化ける、というケースや、その駅で種別が変わるため案内が難しいというケースが多いです。この手の「化け」の例としてあと挙げられるのが京成で、上下とも高砂止まりのはずが、そのまま都営線直通や本線下りになるケースが少なからずありますが、まさにそういう事情が伺えます。

 京成の場合は、例えば上り快速高砂行きが、高砂で始発快速羽田空港行きに接続した後、そのまま普通羽田空港行きに化けるとか、下り普通高砂行きが、高砂から快速成田行きになるといったケースで「化け」るのですが、前者は直通を前面に押し出すと 「1本遅い」電車にそれこそ「化け」るのも具合が悪く、後者もただでさえ都営線を挟んで種別が異なるケースが多いのに、さらに高砂で種別変更というのは一般人の理解を超えます。

 そういう複雑な運用をするほうが悪い、とも言えますが、京成の場合は高砂での「化け」を活用して各社の編成を入れ替えるとか、両数を変えるという事情もあるわけで、一概に悪いとも言いがたい面があります。

 また、何が何でも最終目的地を表示すればいいかというと、あまりにも馴染みのない行先を出されてもかえって困惑するわけです。大和路線の奈良方面行きで、天王寺のあたりで「京都行き」(奈良から奈良線直通)と言われても首を傾げるわけです。

 やむをえない事情もある中で、こうした事態が招く不案内を克服するのは、結局は案内の仕方の工夫次第です。駅の時刻表や発車案内に「化け」る旨を明記する。さらに本来の接続もあると案内すれば十分でしょう。逆に最終目的地を表示するのであれば、JR西日本のアーバンネットワークエリアのように、「姫路方面上郡」「京都方面柘植」というようにある程度の方向性を示せる表示を行い、種別変更がある場合はその旨表示する、という対策になります。

 京王の場合は、「準特急 北野(北野から各停高尾山口)」か「準特急 高尾山口(北野から各停)」という案内をすればいいだけです。さらに例えば京成のように本来のスジは乗換になり、「化け」はその後になるというようなケースや、上記の「大和路線京都行き」のようにイレギュラーな乗り入れの場合は前者で、本来のスジでの種別変更は後者というように、会社の枠を超えて統一基準を設ければ、電車って不便と思われることが少しでも減るのでしょう。





■Tom(2008年 4月13日)


 昔は化け列車はJRの急行が末端で普通列車になるものしかなかったのが、最近では民鉄にも広がってきていますね。多くは京成のように運用上の都合や、京王のように本線に快速と相模原線急行を線路容量から両立できないケースになると思います。

  私は最終的な行先を明記の上、種別及びどこから種別が変わるかを明示の上、アナウンス等での補足を徹底することがベターかと思います。京王の相模原線のようなケースでは、西武のように種別を変えることもありでしょう。

 相模原線の化け対策としては、現行の通勤快速は調布以東急行と同じ停車駅なのでこちらを「通勤急行」に改め、相模原線の化け快速→急行を「快速」とし、現在の快速は「準急」にすれば比較的解りやすいでしょう。また、京王準特急や急行の北野・高幡不動以西各駅停車のものや京成の高砂での種別変更列車は、「北野から(まで)各駅停車」のような表記で良いと思います。

 列車の行先表示器は京王のように小さめの会社もありますが、駅の列車案内は種別と行先以外にもいろいろ表示できるものが増えているので、それで問題なく対応できると思います。たまに乗りなれない人が乗換にまごつく可能性を排除する方を優先すべきでしょう。

 また、京王に限らず「化け」を多く設定する必要のある会社は車両側面の行先表示機の大型化や車内表示などの充実を図る必要性が他の会社より高いと思われ、新車投入時や改造時に留意すべきと思います。





■Kaz (2008年 4月14日)


 化け列車とは少々異なるのですが、紛らわしい表示としては分割車両の案内もありますよね。関西では阪急や近鉄・JRに事例がありますが、阪急は分割車両も列車自体の行先を表示し(この車両は○○まで、との標記は入ります)、JRは車両毎の行き先を表示しています。JR方式だと分割車の行き先と時刻表・駅掲示の行き先が一致せず、表示を見比べてまごつく利用者をよく見かけます。

 この件も含めて、列車の表示類は全国規模でルールを近づけるよう、何かしらの工夫が必要かも知れません。





■エル・アルコン(2008年 4月14日)


 「化け」に関しては乗車側の困惑の問題が大きいですが、西武で見られる「化け」には、些少とはいえ別の視点での問題もあります。

 西武では末端区間が各停になる場合、各停区間に入ると駅の発車案内表示は総て「各停」になります。ですから例えば池袋線のひばりヶ丘では、下り側は快速急行、急行以外の準急、通勤準急、快速は各停として案内されます。

 電車の前面や側面の種別表示はそれぞれの種別をそのまま表示しますが、車内のLEDはそれまで「準急 飯能ゆき」だったのが、石神井公園を過ぎると「飯能ゆき」になります。例えば池袋で準急に乗ったのに、ひばりヶ丘で降車時に駅の表示を見ると各停になっているわけですが、乗っている分には細かいところにこだわらなければ実害は無いといえますし、ここから乗る分には各停ですから、変に優等種別を示すより分かりやすいともいえます。

 しかし、実害がないかというと、意外なところで出てくることもあります。例えば池袋で乗る際に、家に迎えを頼んだようなケース。何分の準急に乗ったから、と電話したのに、駅に迎えに行くと各停ばっかり、というわけで、どれに乗ったのかが分からずに改札で何本も人待ち顔、ということになります。

 同じ各停区間での「化け」でも、JR神戸線や京都線のように快速が「普通」表示になるとはいえ、明石、高槻から先は総て普通になるとか、行先で概ねの判断がつく(快速崩れは基本的に遠方に直通する)とか、車種が違うとか、本数が少ないというのであれば察しもつきますが、西武の場合は本数がけっこう多く、本来の各停と準急崩れなどが同じ小手指行きなのに 2分程度で雁行するケースも多々あります。

 こうなると出迎えのほか、グループなどで途中で合流するという時は困ったものであり、全体からしたらレアケースとはいえ、そういう弊害もありえるということを記憶して欲しいです。





■和寒(2008年 4月14日)


 この話題を目にして真っ先に連想したのは、地下鉄との相互直通運転です。一例として挙げれば、JR常磐緩行線→メトロ千代田線→小田急多摩線の直通列車。いわずと知れた「多摩急行」ですが、常磐緩行線内では行先の唐木田こそ表示しているものの、列車種別に関する表示はまったくありません。ただの各駅停車です。これが、綾瀬に到着した瞬間、「多摩急行」に「化ける」わけです。

 同じような例は東武伊勢崎線→メトロ半蔵門線→東急田園都市線にもあります。伊勢崎線内は急行でも、半蔵門線−田園都市線で各駅停車に「化ける」列車は少なくない。またごく稀ですが、伊勢崎線内が準急、半蔵門線では各駅停車、田園都市線では急行、と二回も「化ける」列車もあります。いずれの例も、押上を境に列車種別表示が変わります。

 これら事例では、三線をまたがる利用者が稀であろうことから、境界駅で表示を「化け」させても実質的な支障はないと考えられます。

 これに対して、京王準特急の北野行が高尾山口行に「化ける」のは如何なものかと指摘せざるをえません。しかもこれは、どうやら土休日限定の措置のようで、明らかに観光客が多い曜日ですから、なおさら不案内でしょう。

 準特急は土休日のみ高尾線内各駅停車、という素直な案内が何故できないのか、不思議というより怪訝に思われます。





■矢切(2008年 4月15日)


 「化け」やその案内には様々な例がありますが、個々の状況に応じて対応を変えるのが良いでしょう。

 京王の例は登場時以来ずっと「最も不適切な表示の例」だと感じています。時刻表上も車体上の表示も「高尾山口行き」と表示すべきでしょう。不慣れな高尾山観光客に分かりやすい案内をすべきことや、高幡不動までは準特急高尾山口行きと表示されて困る人が居ないことが理由です。新種別を設定してもいいし、高尾線の中間駅について「土休日は準特急が停車」と表記しても良いだろうと思います。

 京成高砂(上り)や大垣の場合は、表示上の終着駅で先発する別列車が存在することから「高砂」や「大垣」という表示も合理的だと考えます。

 西武池袋線の下りで種別名を変えるのはさほど悪くないと思います。エル・アルコン様と同じ理由で困ったことはありますが、当該駅から乗車する人には分かりやすいので。同様の例で京成→都営浅草線の西馬込行き優等が押上で種別表示を普通に変える例がありますが、これも適正だと思います。

 化けとは逆の例で好ましくないと感じているのは京浜急行の普通における「新町での車両交換」。新町で接続する列車の行先が表示されていると聞いていますが、新町での接続する普通の有無で行動パターンが変化する例はまず無いと思われますから、「新町」表示で良いはずです。身体障害や疲労などにより直通列車を選びたい場合、不適切な列車を避けやすくなります。





■TAKA(2008年 5月 4日)


 私の今日の実体験を書き込みたいと思います。話題は皆様と同じ「化け急」なのですが、私は今日その「化け急」でとんでもない体験と損をしてしまいました。

  5月 3日、所用で銚子に向かう為錦糸町駅から「しおさい 5号」に乗り銚子を目指しました。最初発車約10分前に駅の指定券自動券売機で指定券を買おうとすると、「しおさい 5号」の表示が出ません。「発車時間が近いから発売出来ないのかな?」と軽く思い、ホームに上がりホームの案内表示の「11:47しおさい 5号銚子」と言う表示を確かめて、ホームの自由席用自動券売機で錦糸町〜銚子1,300円の自由席特急券を買います。

 暫くすると 5両編成の「しおさい 5号」が入線してきます。指定席 1両・自由席 4両で自由席はデッキにまで立客が出る状況で、仕方なく最後部のデッキに立って銚子を目指すことにします。

 列車に乗る前に側面の表示幕をチラリと見るとこういう表示が出ていました。

    

 これを見れば何も疑いません。デッキで苦痛に耐える事は「仕方ない」と諦めつつ、何処で空いて来るかな?と期待しつつ「しおさい 5号」で銚子を目指しました。途中で検札が回ってきたので、銚子までの乗車券と自由席特急券を見せて、何も言われず検札を受けました。

 「しおさい 5号」は錦糸町を出ると千葉・佐倉・八街・成東と停車していきます。佐倉を出ると車内放送が入って……、驚愕の事実を放送します。

 『この列車はしおさい 5号です。成東からは普通列車となって銚子まで行きます』

 この放送を聞いた瞬間に感じた事は「はあ〜。何だって!」驚きと同時に怒りが湧いてきました。そうです。この「しおさい5号」は「化け特急」だったのです。家に帰って調べて見ると……、運も悪く「しおさい」で唯一の「化け特急」に乗ってしまったのです!

 「一体どんな案内をしているのだ!」と怒りを感じつつ八街でホームに降りて側面の案内板を見ると……。上記 2つの表示の他にもこのような表示があったのです。

 

 私は錦糸町でこの表示を見落としていたようです。しかし駅の案内表示を見た時には「普通になります」などという案内は無かったと思います。何とわかりづらい表示なのでしょう。

 本来だったら、特急料金は「銚子までの 1,300円」でなく「成東までの 900円」で良かったのです。私は 400円損をしてしまいました。しかし今更何を言っても始まりません。泣き寝入りしかありません。

 という訳でそのまま「銚子までの自由席特急券」を持って、そのまま列車に乗り特急区間の成東まで立ち、普通になる成東で空席に有りつき普通列車になってから座って銚子まで向かいました。



 これが今回の私の「化け急」騒動の顛末です。確かに時刻表をちゃんと見れば、「成東〜銚子間普通」とは書いてあります。しかし短距離の特急でしかも飛び乗る場合、其処までしっかり確認する人は少ないでしょう。という事は私と同じ 『400円損をした犠牲者』は他にも居る可能性はあります。

 これが「特急しおさい 5号成東行(成東〜銚子間普通)」という表示だったら、自由席特急券を銚子まで買って乗ることはしないでしょう。この表示の仕方には問題があると思います。

 今回の議論の中で色々な「化け急」のパターンが出て居ますが、今回の私のパターンの場合、皆さんの挙げられた例と決定的に異なることが発生します。それは皆さんの挙げられた例の場合、誤解しても「金銭的実害が発生しない」のですが、この例の場合私のように誤解すると「金銭的実害」が発生するのです。

 私自身「化け急」自体は必ずしも悪い物ではないと思っています。例えば小田急の「急行相模大野→相模大野から普通本厚木」という「化け急」の場合、目的が「小田急相模原・相武台前への帰宅客への直通サービス提供」と言う意味がありながら、「新種別を作ると優等停車が権利となり通過がしづらくなる」事から、「化け急」で対応しているといえます。この場合何時も使う通勤客がメインターゲットですから、「化け急」にしても実害は多くありません。害<サービスという関係になります。

 今回の「しおさい 5号」の場合も、「日常の銚子直通客の量」「運行の合理化・効率化」等の理由があり、成東〜銚子間を普通にしていると思います。所用時間的にも「しおさい 5号」と全区間特急の「しおさい 7号」で所要時間が6分しか変わらない事から、それだけ見れば「許容の範囲かな?」とは思います。

 問題は「案内の仕方に問題あり」ということです。今から考えれば成東〜銚子間の指定席券は販売できないために、自動券売機で「銚子」と選択をすると出てこなかったのだと思います。そうすると単純に「銚子に向かおう」と思って時刻表も見ずに自動券売機に立った場合、しおさい 3号→しおさい 7号という表示になり、しおさい 5号は出てきません。実際はこの列車で銚子に行けるのにこれも不親切な話です。しかもホームでは「しおさい 5号銚子行」と言う表示が出ていますから、銚子まで行く人で自由席を選ぶ人は本来不要なはずの「成東〜銚子間」の自由席特急券を買ってしまいます。どちらも好ましい話ではありません。

 これが有人の対面販売であれば「案内でフォロー」ということも出来ますが、これだけ「自動券売機」が普及してしまうと、こういう柔軟なフォローが出来ません。

 行先表示に関しても、「銚子行」といえば私のように「不要な自由席券」を買う人が出てくる可能性も有りますし、「成東行」にすると銚子に行く人が自動券売機で指定席券を買う時に表示されないことが出てきます。どちらも利用者に「重大な不便や損失」を与える可能性のある「問題」です。

 単純な運行系統であれば「化け」などを考える必要はありません。しかし色々な制約や利用状況に応じて「化け」で対応せざるえない場合があることは理解出来ます。それにしても、利用者から見て「許される『化け急』と許されざる『化け急』」が存在すると思います。今回の「しおさい 5号」は正しく「許されざる『化け急』」に当てはまると思います。

 JRの特急列車の場合、「特急券」という問題が絡むため、大手民鉄の「化け急」には無い「金銭的損失」という問題が発生する可能性があるため、より問題は大きいと思います。JRの特急列車には「しおさい 5号」の他に上りの「しおさい10号」や「あやめ・わかしお」の一部列車の末端区間でも「普通列車に化ける特急」は存在します。

 それらの列車の案内表示については確認していませんが、同じ「千葉方面の特急」で「同じ系列の車両」で運転されている以上、同じような表示がされている可能性もありますし、東京側の各駅では自動券売機が普及しているため、私のような失敗をしている人が他にいる可能性も否定できません。

 ですから、JR東日本には早急に「普通列車に化ける『化け特急』」の案内・表示・発券対策を考えてもらいたいと思いますし、一見さんの利用者にも分かり易い案内・表示・発券システムに改善してもらいたいと思います。





■矢切(2008年 5月 9日)


 このようなケースがあるとは思いつきませんでした。この場合は銚子まで全区間有料の列車もあることから、自販機や時刻表示等でどんなに工夫をしても、誤購入を完全に無くすことは困難だと思います。

 誤って購入した客に対して超過分を払い戻すことと、払い戻しの対応について放送等で周知することが最善の対応だと思います。乗客側に重大な過誤があるとはいえないため、「ルール上は払い戻しできないことになっている」からといって払い戻さないのは適切でないと考えます。





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