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その3・最終便が遅れると
● 1月・最終便が遅れると
さて、続いては年明けの 1月下旬でした。こんどは日帰りではなく、ある程度余裕があったので特割1での往復。伊丹発で日中一番安い13時発の26便にして、帰りは夜にかかる用事があったので余裕を見て羽田21時45分発の最終 977便を選びました。
当日は摂津本山から芦屋、尼崎乗り換えでJR伊丹へ。伊丹市バスでのアクセスを試みたのですが、目玉の昨年11月の改正で登場した直行便は毎時30分発。所要は約20分とあり、空港到着は50分頃でしょうか。これだと毎時 0分の ANA、30分の JALともに使いづらく、せめてどちらかの会社に合わせるとかの対応が必要です。
その他毎時10分、40分発の普通便がありますが阪急伊丹経由で30分程度かかります。こうして見ると空港到着は毎時10分、40分、50分(直行)あたりとなるわけで、普通便だとANA・JALにちょうどよさそうですが、遅れが心配です。もっとも、時間には余裕があるようで、阪急伊丹のロータリーをゆったり回っても定時だったようですが、JRから阪急への所要を考えると、阪急を利用して普通便というのがよさそうです。
ちなみに伊丹市バスは 200円の均一運賃ですから、阪神間ですと阪急もしくはJR利用で400〜600円で空港に行ける計算です。バス自体は普通の路線バス。ノンステが結構入っており、荷物があると楽そうですが、一方で車内の狭さや段差での取り回しが心配です。空港への道はダイヤモンドシティ関係の渋滞が心配ですが、基本的には4車線道路で余裕がありそう。滑走路下のトンネルを通り、横丁に入り阪高池田線下の大通りに斜めに合流するとすぐ空港で、信頼度は高そうです。
26便は 767。需要が低いから安く、かつ相対的に小さい機材のようです。土曜の昼下がりで、子連れも多いです。離陸時にはテーブルの使用はおろかリクライニングも出来ないのに、登場するや否やテーブルを出しておにぎりを食べ出した隣人を見つけたCAが何と言うかと見ていたら、「お茶をお持ちしましょうか」と来ました。しばらくしてお茶がサービスされ、プッシュバックする頃には食べ終わってましたが、見上げたサービスであり、恐れ入りました。
琵琶湖あたりまでは視界が利いてましたが、そのうち雲の上に。着陸コースに入りますとアナウンスが入った頃から機体が揺れ始め、気圧の変化もあってあちこちで子供が泣き出します。その一人一人にCAが近寄り、あやしたりキャンディーやジュースを与えて回っており、着陸後も子供と親に「大丈夫でしたか」とフォローを入れるあたりの機微も航空機の良さでしょう。もっとも、子供運賃は一切の割引が無く、特割などと比較すると大人の7〜8掛けにも達するわけで、下手な大人よりも「上客」だからこそのサービスかもしれませんが。
さて復路は 977便。思ったより用事が早く済んでしまい、時間が空きましたが変更が利かない特割1ですから仕方がありません。前に 975便に乗った際は離れ小島のようなゲートだったけど売店やスタンドがあったはずとセキュリティを早めに抜けたら、何と 977便のゲートは目の前の58番ゲート。しかも売店等は閉店しており、することがなくベンチでボーっとしてました。
それにしても乗降の動線が完全分離されてしまったため、自分の便が出るゲートからふらふらと移動するのも躊躇われる空気になっているのはちょっと不便で、早めに入った客の無聊を慰めるスポットをもっと充実させて欲しいです。
宇部からの機材到着が遅れ、搭乗を開始したのは出発予定の21時45分を過ぎてました。A320なので搭乗に手間取らないとはいえ、到着ダイヤがやや乱れているせいでプッシュバック後も誘導路をうろうろして、離陸したのは22時10分頃になってました。
しかもただでさえ遅れているところに、季節風に向かい立つ西行き便のため、向かい風が強いので関空到着が遅れると言うアナウンスが入りました。さらに、前に 977便に乗ったときには斜めに離陸したのに、北向き離陸で右に大旋回。さらに紀ノ川のすぐ南くらいを海南市あたりに抜けていたのが、紀伊半島南部を大回りしたようで、とどめは堺沖まで北上して北側から着陸とコース取りも最悪とあって、関空到着は25分遅れの23時25分でした。
到着時にCAから「地上交通機関のご案内です」と入り、23時20分発の梅田、三宮、和歌山のリムジン最終便は 977便を受けて出発する旨の案内がありましたが、鉄道は空港係員に聞くようにとのこと。
降機すると出口のところには係員が誘導のために並んでおり、リムジン乗り場への誘導看板を掲げてリムジン利用客を乗り場へ誘導してました。機内では案内が無かった泉北NT方面行きが23時30分にあり、これも 977便を受けるようですが、リムジンでもっとも遅く出るのが泉北NT方面というのはいかがなものか……。
梅田、三宮、和歌山のリムジンは 977便の接続を23時40分まで待つという仕切りですが、これ以上遅れたら足が無くなるわけです。今回は25分遅れでの到着ですから、通常より 5分短い乗り継ぎで何とかしようとしてました。最終だけとはいえ待ち受けダイヤになっているのはマシですが、20分しか待たないのは中途半端です。
とはいえ延々と待ち受けるとこんどは終点での接続が無くなるわけで、神戸三宮行きのリムジンに乗りこんだ私も、三宮からの接続が心配です。リムジンの三宮着は所定で 0時25分。この時間の接続はJR神戸線くらいで、下りは 1時 5分まであるのですが、上りの最終は 0時37分なので、12分しか余裕がありません。実際には若干早着するので 0時24分の上りにも乗れるようですが、それにしてもここでの20分遅れは致命的です。
リムジンに乗りこんだのは結局 8名でしたが、乗り場では乗客が係員を捉えて何やら聞いてます。どうも西明石以遠に行くようで、三ノ宮 0時29分発の快速姫路行き最終への接続がどうのといってます。
まあ、所定時刻から考えるとそごう東側の降り場から 4分でJRに乗るというのは無理があるわけで、地元では表向きには乗れないが実際には乗れることが多い「ヤミ接続」だけに、どうしてくれるとは本来言いづらいものですが……。
それはさておき、私が乗ろうとしている摂津本山方面は洒落になってません。所定で12分の接続ですから乗れる前提で利用しているのを非難される筋合いはないわけです。運転手に上り最終大阪行きへの接続を聞くと何とも言えないとのこと。乗り場に ANAの係員がいたので問い質すと、無線で責任者に聞いているようで、「摂津本山……」という声が聞こえてきます。
40分の出発時刻が近づき、取り敢えずバスに戻ると、係員が来て私と姫路行きに乗るという乗客に対して、「申し訳ありません」とタクシー等の用意が出来ない旨のお断り。何も関空からというのではなく、三宮からでいいんですがつれない話ですし、姫路方面ははくろバスの深夜バスがあるのに、上り方面は何もない私のほうが分が悪いんです。
後でいろいろな情報を見ると、どうももうひと押しだったようでもあるんですが、勝つか負けるか分からないゴネ勝負で時間を食うよりは、一刻も早く出発してもらうほうを選び、遅れのリムジンが踵を接して関空を後にしました。急激に冷えこみ、凍結防止剤がジャブジャブ撒かれる中をひた走ったリムジンの結末についてはご想像にお任せしましょう(笑)。
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