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その6・あいのりタクシーでの快適な帰宅

 

 

● 5月・快適な帰宅

 最後はGW、プライベートで上京した帰路の利用。往路は別の手段を使ったため、片道だけの利用です。 2箇所の飛び石を埋めれば10連休となった今年のGW、珍しくその10連休を頂いたので、後半に上京して、最終日の 8日の 975便を利用しました。

 GWというと超繁忙期であり、航空も強気の運賃設定と思いきや、東阪シャトルはビジネスユースが途絶える時期とあってか、特に早朝深夜便は平常より安い便もあります。この 975便も特割1は通常の平日より 1,000円(金曜日よりは 2,000円)安かったです。おまけにシャトル往復はもちろん、回数券や特割1の設定もあるため、回数券が使えない新幹線より利便性が高くなっています。

 この日の 975便はいつもの20時55分発ではなく21時5分発に変更されており、予約時の情報だとA320が 744とこれまたえらくでかい機材変更です。連休最終日の受け皿にしているのか、団体でも入るのか、座席指定時のシートマップを見ると後列が全部塞がっているので、団体かもしれません。まあいつも小型の機材なので、ジャンボもたまには良いかと構えていました。

 で、当日は東モノ経由で羽田入りしてチェックイン機で受け付け、ふと搭乗券を見ると、予約時に指定したはずの座席と似ても似つかぬ数字が並んでいます。後ろ寄りの窓側(K列)を指定したはずなのに、前寄りの内側(D列)となっており、これはいかに。前回 4月の975便で 3人掛けの真ん中で往生しただけに参りました。通路側ならまだ良いんですが、中列の真ん中だったら目も当てられませんし。

 ただ、ジャンボで前列なら国際線崩れならCクラス、国内線でもスーパーシートの可能性があり、何らかの事情で変更する必要があったので良い席に移してもらったのだ、と自分に暗示をかけました。

 しかし、セキュリティを抜けてゲートに行くと、ジャンボとは似ても似つかぬ機影が見えます。夜目には小振りに見え、いつものA320、通路側の狭い席かよとがっかり。まあ、関空でジャンボというのもおかしな話で、連休最終日だから大きく出たけど、やっぱりいつものベースだったかと溜息が出ます。

 やがて放送が流れ、「搭乗口が前方一箇所のため、座席番号20番より後のお客様から……」というお馴染みの案内。そして「本日は機材変更に伴い、一部のお客様にはお座席の変更をお願いしたことをお詫び申し上げます」とまで流れましたが、見事に的中です。後からの搭乗組なので、それに従って通路を歩きますが、搭乗に手間取ってるのか入口でしばし待たされました。

 

 自分の番となりましたが、機材はやや大きくどうも 767のようです。そして目の前にはCクラスのシートが並んでいます。祈るような気持ちで自分の席列を見ると、Cクラスにその番号があるじゃないですか。アジア線仕様で10年前に乗った北米線のCLUB-ANAよりもチャチではありますが、普段の普通席に比べたら段違いです。すっかり機嫌を直して久々のCクラスのシートに身を沈めました。

 しかし、分かってはいても航空機の等級別サービス格差ってすごいモノだなと感じますね。普通席ならヒザの処理すら困ると言うのに、Cクラスだとシートベルトをすると前席背面の網袋の雑誌類が取れないくらい距離があります(笑)。

 まあ、椅子はCクラスでも言って見れば「グリーン開放」ですから、サービスはいつもの国内線そのもので、ウェルカムドリンクや豪華な食事が出るわけもありませんが……。これで11,000円弱ですから新幹線も裸足で逃げる感じです。ゆったりとくつろぐうちに関空に定刻の到着です。

 

 さて今日は前回涙を飲んだ「あいのりタクシー」を予約しており、後は真っ直ぐ家に帰るだけです。神戸市の東灘区、灘区、中央区は 2,000円と、三宮リムジンの 1,800円(六アイまでは 1,600円)と比較しても端末交通のコストを考えると割安なのが特徴です。ただ、この便の時に一番欲しい 977便は対象外というのが痛いですし、除外地域がいくつかあるのも考えものです。特に、六甲山中になる地域はともかく(中央区神戸港地方、灘区六甲山町、東灘区岡本町野寄など)、東灘区の本山北町、本山中町、本山南町が除外されているのは理解に苦しみます。本山北町の一部を除けば平野部だし、周囲の森や北青木、田中町が対象なだけに不自然な除外です。

 降機してバゲージクレームの所のカウンターであいのりタクシー利用の旨を係員に告げると、マイレージの登録を行い伝票を 2枚渡されますが、 1枚は利用者控えで、 1枚は運転手に渡すそうです。

 今回は荷物を預けていたので荷物を受け取ってからとなりますが、あいのりのカウンターは荷物担当も兼ねているため、荷物の照合が終わると丁寧にあいのりタクシーのカウンターの位置を告げてくれるわけで、好印象です。

 しかし、指示に従ってエスカレーターを降りると「あいのり」の文字が見えません。MKの乗合タクシー(スカイゲートシャトル)のカウンターはあるんですが、 ANAの表示はなく、しばしうろついた挙句にMKのカウンターで聞くと、驚いたことにここで良いとのこと。なんと乗客が「あいのり」なら、事業者も「あいのり」です。

 神戸方面と京都方面、 1台ずつの配車のようですが、国際線からの乗客を待つとのことで出発は少し遅れるとのこと。結局 6人乗りましたが、これ以上乗るとちょっと厳しそうですが、 1台の定員は何人に設定してるのでしょうか。荷物の積みこみ、そして精算を済ませて出発したのは22時45分。降機から30分近く経ってました。

 

 乗客の目的地を辿る行程になるわけで、ルートを運転手が説明しましたが、ポートアイランドのパークアンドライド、そして私、さらに摂津本山駅付近、六甲道駅付近、三宮というのが 6名の行先で、三宮とP&Rは別として、リムジン空白地帯の灘区、東灘区が見事に揃いました。実際、普段からMKのスカイゲートシャトルはよく目にするわけで、需要が多いのにリムジンが無いことがそもそも問題ではありますが、確実な需要をつかんだ商売になっていることは確かです。その意味で、 ANAも羽田のように自社専用便を用意するよりは、実績のあるMKに取り次ぐ形でサービスを展開することは理に適っていると言えましょう。

 空連道から湾岸線をひた走りますが、ETC利用でノンストップなのは気分が良いです。ワゴン車の宿命で居住性はリムジンに比べると相当劣りますが、まあ仕方がないと甘受しましょう。そのまま湾岸線を順調に走り、深江浜で降ります。

 ここでポートアイランドのP&R駐車場への乗客は乗り換えとなります。ここから三宮まで下道を回り道しながら行ったあとだと遅くなりすぎるという判断でしょうか。ランプを出たところの路上で乗り継ぎ、P&Rへのワゴンはそのままもう一度湾岸線に入るようです。高速料金の二度払いという格好にはなりますが、サービス優先と言う意味ではMKらしいサービスです。

 ここまで来ると自宅は目前。 R43を経て阪神の踏切では尼崎リムジンでも梅田リムジンでも乗れない梅田23時 6分の急行と出会いました。別に派手に飛ばしているわけでもなく、家に着いたのは関空から50分程度とごく中庸なタイムであり、駅からの徒歩を入れると三宮リムジン経由より20分、尼崎、梅田リムジン経由よりも30分早く着きます。しかも関空発は三宮リムジンより15分、尼崎リムジンより10分遅く出ているわけで、比較する気も起こらないというのが結論でした。

 航空機はCクラス、そして家路は真っ直ぐ速くと良いことずくめの回でした。

 

 

 

 

 

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