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C11284は昭和46年の廃車後、熊本県の蓮政寺公園に静態保存されたがその後老朽化のため1990年代に解体され、2004年の行橋駅改良工事完成記念に当地に動輪のみ展示保存された。その間の保管状況はいきさつなどは不明である。
なおこの動輪が展示されている行橋もC11がかつては田川線(現・平成筑豊鉄道)などで運用されていた歴史もありあながち無縁な場所ではなく「北九州で活躍して蒸気機関車」として保存の価値はあるだろう。
C11284
昭和20年、日本車輌製(製造番号1360)。新製からすぐに西九州の佐々区に配置され、松浦線を中心に働く。その後一度も同区を離れることなく20数年を過ごし、松浦線の無煙化まで活躍した。昭和45年10月の配置統合で同区の残存C11はすべて早岐区に移動し最後を迎え、284号も昭和46年(1971)4月28日に廃車となった。(46年3月31日付の配置記録では284だけはまだ佐々区にて一休となっており、現車はともかく車籍上は佐々区で最後まで残ったC11となっている。
同機は昭和42年1月に小倉工場にて特徴ある切取式煙除板に改造(Kー10型 関分類)されており、その独特な形状は同機とC58105に採用されただけの貴重なものであった。
エピソード
同機が在籍していた昭和44年(1969)10月、長崎国体において運行されたお召し列車のうち、松浦線の伊万里〜有田間では同僚のC11165と336号がその栄誉を担い(336号は予備機指定)、31日に165号が牽引した。その際の臨時運用で31日のお召し牽引機の回送が佐々〜伊万里の普通列車に連結された。指定列車となった626レ(帰路は635レ)の本務機が同機(284)であり、その前がお召し機165と予備機336となりC11の三重連が出現した。336は普通デフ、165は小工式デフ(Kー7)、284は同じく小工式デフ(Kー10)という「異形デフ」同士のC11の3両牽引が客車4両を牽くという姿が演出された。
C11284のこのエピソードや西九州での同僚の現役時の活躍については拙文
C11四方山話 九州編
も御覧下さい。※同文は
「汽車・電車1971〜」(TADA様主宰)
に掲載。
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