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ということで、ヤフオクでGetした2両目のトミーテック・デキ101を使って国鉄ED22(左の写真は
【三岐鉄道車輛大図鑑】様HP
より転載させていただいた三岐鉄道へ移籍後のED222です)を作ってみよう! という気になりました。 勿論、ナンチャッテの私がやることですから正確な図面に拘るなんてことはせず、あくまでも“タイプ”で十分なんです。 この機関車は乗車口が運転席正面の片袖側に設けられており、そのぶんボンネットが反対側へ偏っているという見た目のユニークさがあるため、それだけで製作意欲、所有意欲が掻き立てられます。 | |
まずは下回りですが、トミーテックの鉄コレ用動力はフライホイールを装備している関係もあって嵩高く、運転室内が埋まってしまうおそれがあるので、今回はKATOのBトレ用動力を使うことに決めます。 動力を決めたもののED22の台車は独特の形状をしている(左下のフクシマ製HO台車の写真をご参照)ため、たぶん市販品では調達できないのだと思います。尤も、初めから諦めていたので探していませんが、ひょっとして製品としてあるのでしょうか? | |
←フクシマ製HO台車 ←←←11-107の台車 ←鉄コレ動力の余り ←←デキ101の標準台車 | ED22の下回りはNスケール換算にして台車間隔が約30.5mm、1台車の軸距が約12.7mmとなるようです(不確かです)。 これに対して11-107は台車間隔が32mm、1台車の軸距が11mmです。 近いようでだいぶ違います。でも私のなかでは許容範囲です。 (^^;) 1両目のデキ101に鉄コレ動力を組み込んだとき、この動力に付属していた余りパーツが今も手元に残っており、これを今回なんとか流用できないものかとボーッと眺めています。 |
そんなに巧くゆくんかいな?と半信半疑です。
で、実行に移してみます。 まず11-107の台車を薄く且つ小型に削りました。 上の左側2枚の写真は加工の途中(肉厚がまだ1mm近くあります)を写したもので、最終的に残した台車の肉厚は約0.6mmとなり軸受けの窪みは貫通しました(下の左端の写真をご参照)。
見せかけの台車の方は、鉄コレ動力に付属の余りパーツを長手方向で三つに分割し、中抜きにして両端側を瞬間接着剤で繋ぎ直すという方法で、ひとまず長さを詰めます。
上の中央の写真は、ルータを使い、台車中央に残るコイルバネや板バネを慎重に削り取った様子です。 これは予定通りの作業工程です。 ここまで削り取るのなら最初に長さを詰める作業は不要ではなかったのか?とご指摘を受けそうですが、加工途中のパーツの微小化で取り扱いや位置決めが面倒になったり強度不足になったりするのを防止するには、この方法が良いという自己満足理論です。
上の右端写真は、台車中央の空洞化させた部分へデキ101の標準装備の台車から取り出したフレームパーツを嵌め込んだ様子です。 底辺部分に針金を渡してディテールアップと補強を図っています。 でも針金がかなり太すぎたようです。 色付けでなんとか誤魔化せないかと思っているんですが・・・ここまで太いと無理みたいですね。 あとは細部の成形などを行った後、つや消しの黒で塗装し、ED22用台車の完成とするつもりです。 ところでフクシマ製HO台車の写真では台車の前後にブレーキ梃子と制輪子が付いています。 しかし
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で紹介されている国鉄ED22の写真をよく見ると、ここは簡易型の排障器と砂捲き管が付いているようです。
そこで排障器と砂捲き管が合体したイメージを出せるような(というか、何かついてるゾといった感じさえ出せればよい)“ヘン”なパーツを取り付けることにしました。 発想の乏しさと工作の未熟さ故、ブレーキ梃子や制輪子のようにも見えてしまってます(下の右端写真ご参照)。 悲し。
“ヘン”なパーツは、デキ101に付いていたオモチャッぽいパンタグラフから下枠とヒンジ部との接続部分を切り出し、それらの向きを変えて組み合わせることで作ってみました。 相変わらず、無理矢理です。 ┐('〜`;)┌ガハハ |
←客観的にはあまり似てないと言われてやむなしですが、私の中ではソックリの許容範囲とします。 うん! チョ〜♪かっこイイッ!! なお白いモーターカバーは、この後、上回りの加工時に取り除きます。 フクシマ製HO台車の写真を再掲します |
次にデキ101の上回りをバラバラに分解してみました。 ボンネットが天面〜前面にかけて一体化され、この部分と側面の部分とが別部品になっていたり、ボンネットの天面〜前面にかけた部分にテールライトやスカート、ステップまでもがくっついていたりと、少々、変わったパーツ構成になっています。 |
次に加工の第一段階としてデキ101の上回りをニッパーでバチバチっと切断してみました。 とてつもない事になっておりますが、別にヤケを起こしているわけではないのでご心配なく | そして運転室を再び繋ぎ合わせます。 | そして運転室をも一回切断します。 |
運転室を切ったり繋いだり繰り返すことで、運転室側面の中央にあった幅広ドアを細く成形し直し、これをパーツとして切り出すことができました(上の右端写真ご参照)。 そこで運転室正面の向かって左端の窓を縦長の切欠へと広げ、この切欠に、切り出したドアパーツを嵌め込み接着します(下の左端写真ご参照)。
一方、運転室正面の右端の窓は細幅にする必要があるため、表から無用な開口部分を板片で埋め、続いて裏側から窓枠になる薄板片を貼り付け、瞬間接着剤の乾燥後にヤスリ掛けとアートナイフによる小細工とで適当に整形しておきます(下の中央写真ご参照)。
なお、これらの加工で使用した板片は、デキ101の不要になった床板部分から切り出して利用しており、材料費ゼロ円です(下の右端写真ご参照)。 切ったり削ったりがとても簡単であり、接着性も良好で、小細工には最適な材料だと感じました。
←運転室両側面の前後対角位置にある幅広ドアは窓に変更する必要があるため、各ドアの下半分の凹みを板片で埋め、ここも適当に整形しておきます。 適当すぎた嫌いも。 運転室本体まで削ってしまいました。 →デキ101の運転室側面に唯一あった窓は縦長の長方形なので、これを、ドア埋めして作った窓と同程度(正方形状)まで広げる必要があります。 |
次に、製作済み下回りの台車間隔を基準にしつつ、実車写真からだいたいの運転室長さを割り出し(このあたりが、私がナンチャッテである所以ですね)、板片を追加して分離している運転室をみたび、繋ぎ合わせます。 接着剤が乾いた段階で荒削りをし、パテ盛りをする前に取り敢えずサーフェイサーを吹いて全体の様子を見てみました(下の左端写真ご参照)。
運転室中央あたりがだいぶん肉痩せしているようで、パテ盛りの必要なことが判りました。 てなわけで、パテ盛りをし、ひたすらシコシコとヤスリ掛けし、サーフェイサーを吹くということを何度か繰り返します。
次にボンネットを作ります。 運転室の長さを決めるうえで基準にした台車間隔は、最初の妥協が元で長めのサイズでした。 そのため当然に運転室も長さ的にオーバースケールになっています。 モータの収納には好都合でも外観的な胴長の感じは否めません。 このことがボンネットにも悪影響してきました。 ただもうどうしようもありません。 運転室正面を削りながら接続状態を見つつ、外観があまり不細工にならない範囲で長さと幅を詰めて組み立ててみました。 |
PS13に付属のランボードには薄っぺらいパンタ台が一体化されています(左端写真ご参照)が、この裏に集電シューで作ったコの字形のウマを瞬間接着剤で接着します(左から2番目の写真ご参照)。 その後、ウマの足下へ別のランボードを接着し(左から3番目の写真ご参照)、元のランボードを切り離します(右端写真ご参照)。 ランボードをスケール代わりとする案でしたが、手間をかけた割には仕上がりが悪く、殆ど意味のない工程でした。 (^m^) |
★ ボンネットと運転室との連結 ★ ボンネット上や運転室屋根上への小パーツ類の取り付け ★ ボンネット回りや運転室正面のドア横への手摺類の取り付け を終わらせた様子です。→ 手摺の取り付けは今回が初体験です。 手摺は0.3mmの真鍮線を曲げて作り、下穴は0.4mmのドリルビットをピンバイスに銜えさせて開けました。 難しさを挙げるとすれば穴位置の割り出しでしょうか。 これがズレると手摺が斜めに曲がって付いてしまいますし、長さもアンバランスになってしまいます。 実際そのようになってます。 上回りはだいぶ、それらしくなってきました。 |
しかし、・・・・ いらちな気性、飽きっぽい性格、乏しい技術力、貧しい経済力が邪魔をします。
[テールライト] デキ101に付いていたボンネット正面のテールライトをヤスリにて慎重に削り出したのが写真の左端。 でも、パーツが小さくなりすぎて巧くできませんでした。 そこで台車パーツ(だったと思う?)についていたパーツ接合用のダボ受け(ダボピンを差し込むためのパイプ状の突起)とステープル(ホチキスの針です)と0.3mmの真鍮線とを使って自作したのが写真の中央。 これはサイズオーバーでした。 そこで、0.3mmの真鍮線を「Λ」形に折り曲げて、その折り曲げた頂角位置へ被覆線から短く取り出したチューブを被せ、瞬間接着剤で固めるといった方法で自作したのが写真の右端。 |
[ワイパー] 手摺を作った勢いそのままに、同じ0.3mmの真鍮線で作ってみましたが太すぎました。 おまけに、瞬間接着剤がボテボテになりワイパーが窓枠に引っかかった状態のまま固着してしまいました。 ┐('〜`;)┌ ココ、笑うところです! |
[ステップ] お手軽、お得意のステープル(ホチキスの針です)で作ってみました。 自分でも恥ずかしいぐらいの汚い出来です。 (^^;) |
[床下機器] ED22の床下機器には特徴的なものがあります。 何やらハンドル車のようなものにチェーンが架け渡されたものが付いています。 何でしょうね ←バッカですね〜ェ σ(^_^) 知らないので、どなたか奇特な方、教えてください。 ま、なんだか知りませんが、見よう見まねで作ってみました。 |
[握り棒] たかが0.2mm、 されど0.2mmです。 見た感じが全然違います。 店への買い出しを面倒がっていては、決していいものは作れないという典型ですね(今更ですが)。
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[開放テコ] 開放テコも0.5mmのピアノ線で作ってみました。 だいたいの目見当でカクン・コキン・ムニュムニュ・エイヤッ!と折り曲げます。 テコを支持するステー部分は、0.2mmのスチール線を二巻きさせて瞬間接着剤で固めたものです。 |
デッキ上にテールライトや開放テコを取り付けてみました。 が、 ここでまたしてもイージーミスです。 ボンネットの前方へ張り出させるデッキの長さが甚だしく不足していました。 そのためテールライトや開放テコがギュウギュウに詰まってしまってグッチャ・グチャです。 当然、修正する戦闘意欲はもう残っていません。 (。。;☆\ ただ、ここで唯一、自慢できることは開放テコが動くことです! 「だからぁ?」って それは言わないでくださいね。 |
作業はいよいよ下回りと上回りとの合体へと向かいます。
ED22の外観的な特徴の一つに“腰高さ”があり、台車から運転席がひときわ浮き上がったような感じになっています。<上面側> <下面側> |
ボンネットが偏っているという外観的特徴は、モータの収納に関し、運転室を長めに作ってもそれだけでは解決できない大きなネックとなっています。 そこで運転室へのモータ収納を実現すべく、無謀とも思いましたがモータとウォームギヤとの連結間隔を短くすることにしました。
加工箇所は3箇所です。 1箇所目はモータ側のジョイント部で、ジョイントの根本がテーパになっている部分(長さ1.5mmほど)を切断します。 切断すると、ジョイント内でモータ軸が突き出てドライブシャフトのユニバーサルジョイントが巧く屈曲動作しませんでした。 ←加工前の写真を撮り忘れてしまったので、加工後のモータ及びウォームギヤと一緒に、加工で出た切り屑(ジョイントのテーパ部分)を並べて写しております。 なお話しは前後しますが、切り屑は薄くスライスした後、ボンネットの鼻先へ接着して“何かの栓”の表現に使いました。 この2箇所の加工で計3mm短縮できましたがまだ不十分です。 |
これら3箇所で計5mm短縮でき、無事モータを運転室内へ収納することができました。 空いた片側のボンネット内は釣り用「板オモリ」を巻いてブロック状にしたウエイトで詰めました。 運転室内天井には板状にしたウエイトを貼り、更に天井中央からブロック状にしたウエイトをぶら下げて機械室ふうに仕立ててみました。 |
更 に ! |
なんとか下回りと上回りとの合体が可能なところまできました。 ウオームギヤのハウジングを動力台車へ瞬間接着剤で接着し、動力台車の接点とモータの接点とを半田結線します。 従台車側の接点もモータの接点と半田結線します。 この部分は結線距離が短いため、従台車が旋回するうえで配線部分に必要な可撓性が確保できません。 そこで、モータを床板へ固定しないことにしました。 そのため、従台車が旋回するたびにモータが床板上を前後動することになりますが、実験の結果、前後動するといってもせいぜい1〜2mm程度です。 ノープロブレムの範囲、と決めました。 |
いよいよ、上回りの塗装をして完成です。
まずは金属部分に金属プライマーを下塗りしておきます。 金属プライマーなるものを使用するのも初体験でした。 塗装が剥がれにくくなるとのことですが、塗り方が足りなかったのか、それほどの効果を実感するには至っていません。
配色は勿論、国鉄色の茶色です。 運転室屋根やデッキ上面、開放テコ、テールライト、ヘッドライト等々、黒か茶色か不明なのですが、今回、塗り分けはパスします。
茶色についても、ほんとうは「ぶどう1号」(?)がよいのかなとも思ったのですが、前回、チビ凸を化粧直ししたときの缶スプレー「ぶどう2号」がまだ残ってます。 貧乏症の私がこれを放置しておくのは耐え難き“罪”なのです。
ということで、殆ど迷うこともなくこの「ぶどう2号」を吹きました。 前回同様、厚塗りによりボテボテと相成り候! (^^;)
いや〜あ、疲れました。 種車があっての改造なので、なんちゃって工作家の私にもなんとか形にすることができましたが、フルスクラッチなんてまだまだって感想です。
エッチングキットなんて、夢のまた夢です。 これからも工作大家である先輩諸氏のHPを拝見させてもらいながら、精進に努めて参りたい所存です・・・が、ちょっとしばらくは「もういいっ!」て気持ちも見え隠れ! (^^;)
さて、いかがだったでしょうか? ご意見・ご感想など
BBS
へカキコを頂ければ幸いです。
2006.11/1 UP
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