このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

【トミーテック 名鉄デキ101をED22タイプへ】
ライン

検索エンジンで直接このページへこられた方は
こちら からトップページへもお立ち寄り下さい。

 前回、KATOチビ凸の化粧直しが“そこそこ”の出来に仕上がったことに気を良くし、調子に乗ってます。
 チビ凸がEB型であり本当はED型が好きであること、凸型電機にハマリかけていること、それにどうせなら一風変わった機関車をコレクションしたいということ等が頭の中を錯綜します。
三岐鉄道へ移籍後のED222(【三岐鉄道車輛大図鑑】様HPより転載) ということで、ヤフオクでGetした2両目のトミーテック・デキ101を使って国鉄ED22(左の写真は 【三岐鉄道車輛大図鑑】様HP より転載させていただいた三岐鉄道へ移籍後のED222です)を作ってみよう! という気になりました。
 勿論、ナンチャッテの私がやることですから正確な図面に拘るなんてことはせず、あくまでも“タイプ”で十分なんです。

 この機関車は乗車口が運転席正面の片袖側に設けられており、そのぶんボンネットが反対側へ偏っているという見た目のユニークさがあるため、それだけで製作意欲、所有意欲が掻き立てられます。
 実は何十年も前にHOゲージに熱中していた少年時代からの憧れの機関車でもありました。

KATOのBトレ用動力11-107をバラバラに分解しました まずは下回りですが、トミーテックの鉄コレ用動力はフライホイールを装備している関係もあって嵩高く、運転室内が埋まってしまうおそれがあるので、今回はKATOのBトレ用動力を使うことに決めます。

 動力を決めたもののED22の台車は独特の形状をしている(左下のフクシマ製HO台車の写真をご参照)ため、たぶん市販品では調達できないのだと思います。尤も、初めから諦めていたので探していませんが、ひょっとして製品としてあるのでしょうか?
 そこで改造の方法を探ってみようと思い、削り加工を少しで済ませられるように最初からコンパクトに出来ていてる11-107(通勤電車2)を選びました。

 ←取り敢えず、11-107を購入して分解してみました。
実車模型(HO)の台車です←フクシマ製HO台車
  11-107の台車です←←←11-107の台車
鉄コレ動力に付属の余りパーツです←鉄コレ動力の余り
  デキ101の台車です←←デキ101の標準台車

 ED22の下回りはNスケール換算にして台車間隔が約30.5mm、1台車の軸距が約12.7mmとなるようです(不確かです)。

 これに対して11-107は台車間隔が32mm、1台車の軸距が11mmです。 近いようでだいぶ違います。
 でも私のなかでは許容範囲です。 (^^;)

 1両目のデキ101に鉄コレ動力を組み込んだとき、この動力に付属していた余りパーツが今も手元に残っており、これを今回なんとか流用できないものかとボーッと眺めています。
 おおざっぱな外観は似て無くもないです。 でも台車の中央部分が少し変です。
 ついでにデキ101に標準装備された台車もボーッと眺めています。 鉄コレ動力付属の余りパーツにとって、足りない“何か”が、このデキ101に標準装備された台車に隠されているような気がしてきました。

 しかし嫌らしいことに、これら鉄コレの台車は測ってみると軸距が約13.5mmほどあります。
 思案して出した結論はこうです。 →[KATOのBトレ用動力11-107の台車を薄く小型に削ってこれを元台車にする。 一方、鉄コレ動力に付属の余りパーツとデキ101に標準装備された台車とを使い、これらでED22用台車を模した見せかけの台車を作る。 そしてこの見せかけの台車を元台車の外側に張り付け、合体させる。]

 そんなに巧くゆくんかいな?と半信半疑です。

11-107の台車を薄くしている様子を下から見ます 11-107の台車を小型にしている様子を横から見ます 鉄コレ動力に付属の余りパーツを詰めます

 で、実行に移してみます。 まず11-107の台車を薄く且つ小型に削りました。 上の左側2枚の写真は加工の途中(肉厚がまだ1mm近くあります)を写したもので、最終的に残した台車の肉厚は約0.6mmとなり軸受けの窪みは貫通しました(下の左端の写真をご参照)。

 見せかけの台車の方は、鉄コレ動力に付属の余りパーツを長手方向で三つに分割し、中抜きにして両端側を瞬間接着剤で繋ぎ直すという方法で、ひとまず長さを詰めます。
 真っ直ぐ繋いだり四面ぶんの長さを揃えたりするのは結構、面倒でした。 でもまあ、所詮は見せかけの台車なんで少々精度が悪くてもOKです。 拘りません。 要は工作も含めて楽しむことが大事なんですから。

11-107の台車に鉄コレ動力に付属の余りパーツを張り付けます 11-107の台車中央部を削った様子を横から見ます デキ101の標準装備の台車から取り出したフレームパーツを嵌め込みます

 上の左端写真は、長さの詰めが終わった鉄コレ動力付属の余りパーツを、11-107の台車に瞬間接着剤で張り付けている様子です。

 上の中央の写真は、ルータを使い、台車中央に残るコイルバネや板バネを慎重に削り取った様子です。 これは予定通りの作業工程です。 ここまで削り取るのなら最初に長さを詰める作業は不要ではなかったのか?とご指摘を受けそうですが、加工途中のパーツの微小化で取り扱いや位置決めが面倒になったり強度不足になったりするのを防止するには、この方法が良いという自己満足理論です。

 上の右端写真は、台車中央の空洞化させた部分へデキ101の標準装備の台車から取り出したフレームパーツを嵌め込んだ様子です。 底辺部分に針金を渡してディテールアップと補強を図っています。 でも針金がかなり太すぎたようです。 色付けでなんとか誤魔化せないかと思っているんですが・・・ここまで太いと無理みたいですね。

 あとは細部の成形などを行った後、つや消しの黒で塗装し、ED22用台車の完成とするつもりです。 ところでフクシマ製HO台車の写真では台車の前後にブレーキ梃子と制輪子が付いています。 しかし 【三岐鉄道車輛大図鑑】様HP で紹介されている国鉄ED22の写真をよく見ると、ここは簡易型の排障器と砂捲き管が付いているようです。
 そこで排障器と砂捲き管が合体したイメージを出せるような(というか、何かついてるゾといった感じさえ出せればよい)“ヘン”なパーツを取り付けることにしました。 発想の乏しさと工作の未熟さ故、ブレーキ梃子や制輪子のようにも見えてしまってます(下の右端写真ご参照)。 悲し。

丸囲みの部分を分解します丸囲みの部分を切り取ります切りとったパーツを組み付けました “ヘン”なパーツは、デキ101に付いていたオモチャッぽいパンタグラフから下枠とヒンジ部との接続部分を切り出し、それらの向きを変えて組み合わせることで作ってみました。
 相変わらず、無理矢理です。 ┐('〜`;)┌ガハハ
KATO製Bトレ用動力11-107と、トミーテック製鉄コレ動力に付属していた余りパーツと、同じくトミーテック製デキ101の標準装備の台車とを合体! これぞ三位一体 ←客観的にはあまり似てないと言われてやむなしですが、私の中ではソックリの許容範囲とします。
 うん! チョ〜♪かっこイイッ!!

 なお白いモーターカバーは、この後、上回りの加工時に取り除きます。

 実車模型(HO)の台車です
フクシマ製HO台車の写真を再掲します
加工に先駆けてデキ101をバラバラに分解しました 次にデキ101の上回りをバラバラに分解してみました。

 ボンネットが天面〜前面にかけて一体化され、この部分と側面の部分とが別部品になっていたり、ボンネットの天面〜前面にかけた部分にテールライトやスカート、ステップまでもがくっついていたりと、少々、変わったパーツ構成になっています。

加工の第一段階としてデキ101をバラバラに切断しました 次に加工の第一段階としてデキ101の上回りをニッパーでバチバチっと切断してみました。

 とてつもない事になっておりますが、別にヤケを起こしているわけではないのでご心配なく
    (^^;)

そして運転室を再び合体
そして運転室を再び繋ぎ合わせます。
そして運転室をも一回切断
そして運転室をも一回切断します。

 運転室を切ったり繋いだり繰り返すことで、運転室側面の中央にあった幅広ドアを細く成形し直し、これをパーツとして切り出すことができました(上の右端写真ご参照)。 そこで運転室正面の向かって左端の窓を縦長の切欠へと広げ、この切欠に、切り出したドアパーツを嵌め込み接着します(下の左端写真ご参照)。
 一方、運転室正面の右端の窓は細幅にする必要があるため、表から無用な開口部分を板片で埋め、続いて裏側から窓枠になる薄板片を貼り付け、瞬間接着剤の乾燥後にヤスリ掛けとアートナイフによる小細工とで適当に整形しておきます(下の中央写真ご参照)。
 なお、これらの加工で使用した板片は、デキ101の不要になった床板部分から切り出して利用しており、材料費ゼロ円です(下の右端写真ご参照)。 切ったり削ったりがとても簡単であり、接着性も良好で、小細工には最適な材料だと感じました。

運転室正面の左隅へ細幅に整形したドアを移植しました  運転室正面の右端の窓を細幅に整形しました  窓塞ぎなどに利用したデキ101の床板です
運転室側面についていた幅広ドアを窓へと変更しました ←運転室両側面の前後対角位置にある幅広ドアは窓に変更する必要があるため、各ドアの下半分の凹みを板片で埋め、ここも適当に整形しておきます。 適当すぎた嫌いも。
 運転室本体まで削ってしまいました。

 →デキ101の運転室側面に唯一あった窓は縦長の長方形なので、これを、ドア埋めして作った窓と同程度(正方形状)まで広げる必要があります。
 窓枠をどう作るかで悩んでしまいました。

運転室側面に元々あった窓を広げ窓枠を表現しました
 結局、一旦ひとまわり幅広に広げた窓の縁に、板片から切り出した極細の角棒を接着し、それからアートナイフでチマチマと削る方法で何とかしのぎました(上の右写真ご参照)が・・・ これはとっても面倒臭い作業になり、飽き性の私がよくここまで続いたと感慨深げです。

 次に、製作済み下回りの台車間隔を基準にしつつ、実車写真からだいたいの運転室長さを割り出し(このあたりが、私がナンチャッテである所以ですね)、板片を追加して分離している運転室をみたび、繋ぎ合わせます。 接着剤が乾いた段階で荒削りをし、パテ盛りをする前に取り敢えずサーフェイサーを吹いて全体の様子を見てみました(下の左端写真ご参照)。
 運転室中央あたりがだいぶん肉痩せしているようで、パテ盛りの必要なことが判りました。 てなわけで、パテ盛りをし、ひたすらシコシコとヤスリ掛けし、サーフェイサーを吹くということを何度か繰り返します。

そして運転室をみたび繋ぎ合わせます  パテ盛り〜  ヤスリ掛けがだいたい完了した状態です
ボンネットを組み立てます 次にボンネットを作ります。
 運転室の長さを決めるうえで基準にした台車間隔は、最初の妥協が元で長めのサイズでした。 そのため当然に運転室も長さ的にオーバースケールになっています。 モータの収納には好都合でも外観的な胴長の感じは否めません。

 このことがボンネットにも悪影響してきました。 ただもうどうしようもありません。 運転室正面を削りながら接続状態を見つつ、外観があまり不細工にならない範囲で長さと幅を詰めて組み立ててみました。

運転室と合体させます
 パンタ台も作っておきます。
 国鉄時代、ED22のパンタグラフには正しくは何が使われていたのでしょうね? フクシマ模型のHPでHOのED22完成写真を漫然と見ていたときにはPS14が当然のものだと信じて疑いませんでした。
 しかし 【三岐鉄道車輛大図鑑】様HP で三岐鉄道へ移籍後の写真を見るとPS16が使われているように見えます。
 で、それだけではありません。 同HPにある国鉄時代のED22はパンタグラフを畳んだ姿なのでよく分からなかったのですが、それでも目を凝らしてよく観察してみると、どうもPS16でもなくて、PS13が正しいのではないかというのが私なりの結論でした。
 パンタグラフの違いだけで機関車の様子はだいぶ違います。 あまり拘りを持たない私でも、せめてここだけは似せたい(拘りたい)と思いました。
 しかし残念ながら他に資料がなく本当のところが判らないので、自分を信じてPS13でゆくことに決定です。 でトミックスのものを選びました。
ランボードとウマランボードをスケール代わりにしてウマを接着しますウマの足下へ別のランボードを接着します元のランボードを切り離します PS13に付属のランボードには薄っぺらいパンタ台が一体化されています(左端写真ご参照)が、この裏に集電シューで作ったコの字形のウマを瞬間接着剤で接着します(左から2番目の写真ご参照)。

 その後、ウマの足下へ別のランボードを接着し(左から3番目の写真ご参照)、元のランボードを切り離します(右端写真ご参照)。

 ランボードをスケール代わりとする案でしたが、手間をかけた割には仕上がりが悪く、殆ど意味のない工程でした。 (^m^)
 ボンネットと運転室との連結
  ボンネット上や運転室屋根上への小パーツ類の取り付け
   ボンネット回りや運転室正面のドア横への手摺類の取り付け
 を終わらせた様子です。→

 手摺の取り付けは今回が初体験です。 手摺は0.3mmの真鍮線を曲げて作り、下穴は0.4mmのドリルビットをピンバイスに銜えさせて開けました。
 固定は勿論、瞬間接着剤です。 ここまでは液状タイプを使ってましたが、そのせいで手摺の根本に表面張力によるテーパ状の塊ができ、不細工になってしまいました。
 下穴が大きすぎたことも原因の一つですが、それより瞬間接着剤はゼリータイプにすべきでした。 一つ勉強です。

 ただ全体としての感想は案ずるより産むが易しですね。 取り付けそのものは意外にも簡単でした。
 難しさを挙げるとすれば穴位置の割り出しでしょうか。 これがズレると手摺が斜めに曲がって付いてしまいますし、長さもアンバランスになってしまいます。 実際そのようになってます。
   上回りはだいぶ、それらしくなってきました。
上回りがだいたい出来上がりました
[小ネタ集]
 鉄道模型関係のホームページ巡りをやっていると、サイトを開いた瞬間、「こいつアホちゃう?!」(口汚くてごめんなさい)なんてため息混じりの声を出してしまうことが往々にしてあります。
 それは、恰も米粒に般若心経を書き連ねるような、超高度な作業でしか得られない精密な作品に出会ったときです。
 まさに、これぞ男の趣味!って感じですよね。 ←「なんでやねん!」とツッコミが入りそうですが。
 ナンチャッテ精神に毛の生えている私でもそんな作品を一つぐらいは持ちたいという願望は、実はあるのです。

 しかし、・・・・  いらちな気性、飽きっぽい性格、乏しい技術力、貧しい経済力が邪魔をします。

変な形のテールライト[テールライト]
 デキ101に付いていたボンネット正面のテールライトをヤスリにて慎重に削り出したのが写真の左端。 でも、パーツが小さくなりすぎて巧くできませんでした。
 そこで台車パーツ(だったと思う?)についていたパーツ接合用のダボ受け(ダボピンを差し込むためのパイプ状の突起)とステープル(ホチキスの針です)と0.3mmの真鍮線とを使って自作したのが写真の中央。
 これはサイズオーバーでした。

 そこで、0.3mmの真鍮線を「Λ」形に折り曲げて、その折り曲げた頂角位置へ被覆線から短く取り出したチューブを被せ、瞬間接着剤で固めるといった方法で自作したのが写真の右端。
 まあ、こんなところで許してもらいましょう(誰にやろ?)。

太すぎるワイパー[ワイパー]
 手摺を作った勢いそのままに、同じ0.3mmの真鍮線で作ってみましたが太すぎました。
 おまけに、瞬間接着剤がボテボテになりワイパーが窓枠に引っかかった状態のまま固着してしまいました。

   ┐('〜`;)┌

 ココ、笑うところです!
クネクネのステップです[ステップ]
 お手軽、お得意のステープル(ホチキスの針です)で作ってみました。
 自分でも恥ずかしいぐらいの汚い出来です。 (^^;)
何でしょう?[床下機器]
 ED22の床下機器には特徴的なものがあります。 何やらハンドル車のようなものにチェーンが架け渡されたものが付いています。
 何でしょうね ←バッカですね〜ェ σ(^_^)
 知らないので、どなたか奇特な方、教えてください。

 ま、なんだか知りませんが、見よう見まねで作ってみました。
 デキ101の床下にもよく似たものがパーツとして付いていましたが、この際、自作で流してみました(どこどこまでも流れてゆきます)。

 ハンドル車状のものはランナーを輪切りすることで表現し、チェーンは電話線の中に使われていた縒線を使いました。 さすがにチェーンの表現には無理がありました。
ハンドル車(?)の2個側ハンドル車(?)の1個側
太すぎる握り棒これなら許せるかナ

[握り棒]
 握り棒は下端部だけが固定され、上端部は自由端となります。 そのため両端が固定される手摺とは違ってある程度の曲げ強度が必要です。
 0.3mmの真鍮線では柔らかすぎ、他に同じ太さのステンレス線なども試しましたが同じで、やむなく選んだのは0.7mmのスチール線です。 左側の写真です。 明らかに太すぎますね。

 そこで0.5mmのピアノ線を使って作り直してみました。
 たかが0.2mm、 されど0.2mmです。 見た感じが全然違います。 店への買い出しを面倒がっていては、決していいものは作れないという典型ですね(今更ですが)。
 あそうそう、握り棒を取り付けるに際しては当然、ボンネットまわりのデッキ部分が必要です。
 デッキ部分はフロッピィの殻材から切り出したザラザラ板を使いました、が、姑息な手段でした。 あまりそれらしく見えません。→
デッキ板です
”動く”開放テコです[開放テコ]
 開放テコも0.5mmのピアノ線で作ってみました。
 だいたいの目見当でカクン・コキン・ムニュムニュ・エイヤッ!と折り曲げます。

 テコを支持するステー部分は、0.2mmのスチール線を二巻きさせて瞬間接着剤で固めたものです。
 ここでも銀河モデルのパーツを・・・なんて気は全然、頭をよぎることなく、身の回りにあるものでサササァーと、いい加減な工作に走ってしまいました。

 センターのカプラーへ向けて飛び出したステーは、毎度おなじみとなったステープルからの曲げ細工です。
動作前の開放テコです動作後の開放テコです デッキ上にテールライトや開放テコを取り付けてみました。 が、
 ここでまたしてもイージーミスです。
 ボンネットの前方へ張り出させるデッキの長さが甚だしく不足していました。
 そのためテールライトや開放テコがギュウギュウに詰まってしまってグッチャ・グチャです。
 当然、修正する戦闘意欲はもう残っていません。 (。。;☆\

 ただ、ここで唯一、自慢できることは開放テコが動くことです!

 「だからぁ?」って それは言わないでくださいね。
以上で、泣く子も一層騒ぎ出しそうな退屈な小ネタ集を終わります  m(_ _)m

 作業はいよいよ下回りと上回りとの合体へと向かいます。

 ED22の外観的な特徴の一つに“腰高さ”があり、台車から運転席がひときわ浮き上がったような感じになっています。
 そこでもう1枚余っているデキ101の床板をBトレ用動力11-107の床板の上面に重ね張りし、11-107の床板の厚み分で浮き上がりを表現することにしました。
 11-107の床板の厚み端縁は、そのままでは不っ細工なので細く切りだした帯板で隠します(下の左写真が重ね張り前で、右写真が重ね張り後の上下各面です)。 
重ね張りできるように2枚の床板を加工しました床板を組み立てました<上面側><上面側>
床板を組み立てました<下面側><下面側>

 ボンネットが偏っているという外観的特徴は、モータの収納に関し、運転室を長めに作ってもそれだけでは解決できない大きなネックとなっています。 そこで運転室へのモータ収納を実現すべく、無謀とも思いましたがモータとウォームギヤとの連結間隔を短くすることにしました。 

 加工箇所は3箇所です。 1箇所目はモータ側のジョイント部で、ジョイントの根本がテーパになっている部分(長さ1.5mmほど)を切断します。 切断すると、ジョイント内でモータ軸が突き出てドライブシャフトのユニバーサルジョイントが巧く屈曲動作しませんでした。
 そこで躊躇なく、モータ軸もバッサリと切断します。
 2箇所目はウォームギヤ側のジョイント部です。 モータ側と同じ加工をします。 バッサリとね。
モータ側及びウォーム側のジョイントを短くしました ←加工前の写真を撮り忘れてしまったので、加工後のモータ及びウォームギヤと一緒に、加工で出た切り屑(ジョイントのテーパ部分)を並べて写しております。
 なお話しは前後しますが、切り屑は薄くスライスした後、ボンネットの鼻先へ接着して“何かの栓”の表現に使いました。

 この2箇所の加工で計3mm短縮できましたがまだ不十分です。
 →そこで3箇所目の加工を行います。 3箇所目はなんとドライブシャフト自体です。
 右の上写真が加工前で下写真が加工後です。

加工前のドライブシャフトです

短縮した後のドライブシャフトです
   2mmの切り詰めができました。 さすがに切って繋ぎ合わせただけでは強度不足と思い、集電シューの断片を巻いて一緒に瞬間接着剤で固めてみました。 一応の試験回転はOKでしたが、こんなんでのちのち大丈夫なのでしょうか?
 おそらく、というか完璧に軸心は出ていないと思いますが、そもそも両端がユニバーサルジョイントだから大丈夫かな? なーんてね!  でも良い子のみなさんは決して真似をしないでくださいヨー!
   (^^;)
 これら3箇所で計5mm短縮でき、無事モータを運転室内へ収納することができました。

 空いた片側のボンネット内は釣り用「板オモリ」を巻いてブロック状にしたウエイトで詰めました。 運転室内天井には板状にしたウエイトを貼り、更に天井中央からブロック状にしたウエイトをぶら下げて機械室ふうに仕立ててみました。
 ED22に実際に機械室の仕切りがあったかどうかは知りません。 運転室を前後方向や左右方向でシースルーにしたかったので、ウエイトをあまり大きく出来ず、上回り全体で約20gほどにしかできませんでした。

運転室内へウエイトを詰めた様子です
 次の課題はウオームギヤの出っ張りをどうやってボンネット内へ収納するかです。
 見た目に支配されてボンネットの外形を決めてしまっていたので、台車が旋回するとウオームギヤがボンネットの内壁に当たってしまいます。
 まーしかし。
 ここまで来てしまったからにはボンネットの大幅な改造なんて出来ないので、可能な限りボンネット内面を削ると共に、動力台車の各部をも削って(左下写真中のA部やB部等、C部は片側の接点を切断)、台車の旋回スペース確保につとめるしかありません。
 更に更に、上回りを被せてみると台車の前後が床下機器やステップと干渉することも判明しました。 これには台車全部につき、前後へ張り出す台枠部分を薄く削ることで対処しました(右下の写真)。
 あとは、曲率半径の小さなカーブを走行させない! これしか無いっすね! ←またも鉄人技!
動力台車を加工した様子です→
更 に !
前後の張出部分も薄くしました
 なんとか下回りと上回りとの合体が可能なところまできました。
 ウオームギヤのハウジングを動力台車へ瞬間接着剤で接着し、動力台車の接点とモータの接点とを半田結線します。
 従台車側の接点もモータの接点と半田結線します。 この部分は結線距離が短いため、従台車が旋回するうえで配線部分に必要な可撓性が確保できません。
 そこで、モータを床板へ固定しないことにしました。 そのため、従台車が旋回するたびにモータが床板上を前後動することになりますが、実験の結果、前後動するといってもせいぜい1〜2mm程度です。
 ノープロブレムの範囲、と決めました。
モータ搭載及び結線を終えて下回りが完成しました

 いよいよ、上回りの塗装をして完成です。
 まずは金属部分に金属プライマーを下塗りしておきます。 金属プライマーなるものを使用するのも初体験でした。 塗装が剥がれにくくなるとのことですが、塗り方が足りなかったのか、それほどの効果を実感するには至っていません。
 配色は勿論、国鉄色の茶色です。 運転室屋根やデッキ上面、開放テコ、テールライト、ヘッドライト等々、黒か茶色か不明なのですが、今回、塗り分けはパスします。
 茶色についても、ほんとうは「ぶどう1号」(?)がよいのかなとも思ったのですが、前回、チビ凸を化粧直ししたときの缶スプレー「ぶどう2号」がまだ残ってます。 貧乏症の私がこれを放置しておくのは耐え難き“罪”なのです。
 ということで、殆ど迷うこともなくこの「ぶどう2号」を吹きました。 前回同様、厚塗りによりボテボテと相成り候! (^^;)

 塗膜の乾燥後、パンタグラフとホイッスルを取り付けます。ホイッスルはKATOのDF50に付属していた予備パーツから流用です。 屋根の対角位置2箇所へ取り付けるのが本当なのでしょうか? これも不明のため、取り敢えず実車写真で確認できた1箇所だけ取り付けました。
完成しました完成しました
完成しました完成しました
完成しました
 あとはナンバープレートを作り、クリアコートを吹き、窓ガラスを嵌めれば完成です。

 いや〜あ、疲れました。 種車があっての改造なので、なんちゃって工作家の私にもなんとか形にすることができましたが、フルスクラッチなんてまだまだって感想です。
 エッチングキットなんて、夢のまた夢です。 これからも工作大家である先輩諸氏のHPを拝見させてもらいながら、精進に努めて参りたい所存です・・・が、ちょっとしばらくは「もういいっ!」て気持ちも見え隠れ! (^^;)

 というわけでこれにて【トミーテック 名鉄デキ101をED22タイプへ】の巻は「完」とします。

 さて、いかがだったでしょうか? ご意見・ご感想など BBS へカキコを頂ければ幸いです。
 2006.11/1 UP


このページ内のトップへ

[やってみましたあんなこと/こんなこと]のページへ戻る

「金を失う道」のトップページへはブラウザの閉じるボタンで戻ってください

検索エンジンで直接このページへこられた方は
こちら からトップページへもお立ち寄り下さい。

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください