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ブラジル散策-02・サンパウロ・2007年−冬 (サンパウロ市)
サンパウロ・2007年−冬-02 (サンパウロ市)(サンパウロ市)
サンパウロ・2007年−冬 (サンパウロ市)-01
全米日系人大会でサンパウロを訪問し、スケジュールはその間一杯だったのですが、少しそこから離れて街を散策しました。大都市サンパウロ、地下鉄、バスがひっきりなしに走っています。そして散策するのはリベリダージ、ガルボンブエノ通りを歩くのは楽しいものです。
第14回・全米日系人大会・第48回海外日系人大会/合同大会(サンパウロ市・2007年7月)
06・地下鉄・バス
大都市サンパウロには綺麗な地下鉄があります。現在開通しているのは4路線と都市の割には非常に少なく交通渋滞の解消には都市交通の整備、特に地下鉄の拡充が重要であると思っています。一番主要な路線は青路線(南北線)でバスターミナル、市の中心であるセ公園、リベリダージなどを通り市街地を南北に走っています。今回は地下鉄の駅からは少々離れている場所に宿泊していましたが、地図を見ると最寄の駅までそれほど遠くは無いようなのでバスで行きましたが想像以上に不便なものでした。計画路線は勿論、10路線くらい、市街地を大体カバーし、そこから外に向けてバス路線を走らせるようにしない限り慢性的な交通渋滞は無くならないと思います。
(写真:市の交通地図)
緑路線(パウリスタ線)に乗りましたが駅は非常に立派です。もう少し簡素に作れば建設費を抑えられるのではないかと思うのですが如何でしょう?
(写真:駅入口-01)
(写真:駅入口-02)
(写真:駅入口-03)
ブリガデイロの駅にはこの他にも入口が幾つかあり、下記の写真のような入口で十分であると思います。
(写真:駅入口-04)
(写真:駅入口-05)
二つの路線が交叉するアナローザ駅はバス路線のターミナルと一緒になっており、こちらも綺麗な駅舎になっています。大きく綺麗に建設するのは防犯の意味が込められているのかも知れません。
(写真:駅入口-04)
駅の中も広々としていて清潔そのものです。東京の地下鉄と同じようですが、エレベーターの設備などはむしろサンパウロの方が良いかも知れません。路線毎に明確に色分けしていて非常に路線が分かり易い、東京も見習うべきでしょう。
(写真:綺麗な駅舎-01)
(写真:綺麗な駅舎-02)
(写真:改札は全自動)
プラットフォームは広く清潔です。広告などもほとんどなく少々寒々しい感じですらあります。
(写真:プラットフォーム-01)
(写真:プラットフォーム-02)
電車はシンプルなステンレス車で全部同じ型のようです。個性溢れるブエノスアイレスの地下鉄とは全く違い、近代的な印象です。
(写真:電車-01)
(写真:電車-02)
(写真:電車の中)
さて、地下鉄が余り路線が無いという事で市民の主な足はバスとなります。バス停はセントロなど道路に余裕の無い場所は歩道にありますが、少し大きな道路になりますとバス停が作られています。まるで電車の駅のようですね。
(写真:バス停)
バスは綺麗で清潔です。大量輸送する必要があるのでしょう、連結して電車のように長いものもあります。バスの路線は多いようで数字の桁は4桁で眺めていますと色々な番号があります。
(写真:バス-01)
(写真:バス-02)
(写真:連結バス)
バスは前乗り後ろ降りですが、バスの中央に車掌が乗っており関所になっています。日本人の感覚ですと車掌と言いますと乗客のサービスや安全確認等が業務と思うのですが、ここではあくまで集金が業務でそれ以外は無いようです。中央でお金を払いガチャっと関所を通ると降りる事が出来ます。関所の前にも席がありますが、ここはまだ支払いの済んでいない客で降りる前には後ろ側に移動しなければなりません。
(写真:バスの中)
関所には車掌が座っており、運賃を払います。均一料金で現在は2.3レアルで、150円くらいになるのでしょう、決して安くはありません。日本と比較しますとタクシーが割安ですので、近距離を4人くらいで移動するとタクシーの方が安い場合もあります。
(写真:バスの中の関所)
なお、多くのバスは地下鉄の駅を終点にしており、そこからは地下鉄を利用出来る仕組みになっています。大きなバスターミナルを有する駅もあります。
(写真:地下鉄アナローザ駅のバスターミナル)
07・リベリダージ
サンパウロのセントロ、セ公園の近くに以前は日本人街と呼ばれていたリベリダージがあります。ガルボン・ブエノ街を中心とする一角で現在は東洋人街となり、韓国・中国人が多く住んでいます。以前商店の持ち主もほとんどが日本人ですが現在は韓国人・中国人が多くなり、商売のやり方も変わって来ています。以前はほのぼのとした情緒溢れる雰囲気で昔の日本の精神があり、ほっと出来る街でしたが、現在は売れれば良いという商法がまかり通り、一部にはごちゃごちゃした店が雑居するビルもあり、変化のスピードは大きいようです。
(1)広場
リベリダージの端に位置する広場は地下鉄の駅があり、メインストリートのガルボン・ブエノ通りの出発地点でもあり、ここからバス、地下鉄、タクシーでここに来て歩き出す人が多いと思います。
(写真:広場に在る教会)
広場の中央に地下鉄の駅があります。
(写真:地下鉄の駅入口)
広場の一方は大通りに面しており、ここからセ広場が見えます。
(写真:大通り)
広場は舗装に覆われていて、無味乾燥な印象もありますが。日曜日には屋台が並び、朝にはラジオ体操が行なわれていました。普通は通路として利用されているようで、多くの人が通行しています。
(写真:広場の様子-01)
(写真:広場の様子-02)
(写真:広場の様子-03)
以前は多くの日本人の姿が見られました。広場に一角には何人かが集まって談笑していました。
(写真:日本人の方々)
(写真:広場に面した商店)
(2)ガルボン・ブエノ通り
ガルボンブエノ通りには以前は日本人経営の商店が並んでいましたが、現在は中国系、韓国系の商店が増えています。リベリダージ広場から大阪橋までは人も多く賑わっています。提灯型の街灯がシンボルで日本的な雰囲気を出しています。中韓の人が増えてもここは日本人が築いた街であるという誇りの象徴のように思います。
(写真:ガルボンブエノ通り-01)
(写真:ガルボンブエノ通り-02)
(写真:ガルボンブエノ通り-03)
(写真:ガルボンブエノ通り-03)
(写真:ガルボンブエノ通り-04)
(写真:ガルボンブエノ通り-05)
(写真:ガルボンブエノ通り-06)
(写真:ガルボンブエノ通り-07)
大阪橋の直ぐ横に「日本庭園」なる場所があります。ポルトガル語では「東洋庭園」になっているのは何故なのでしょう、またしっかりと閉まっており中に入れる様子はありませんでした。
(写真:日本庭園)
途中で大きな落書きか芸術か分からない家がありました。
(写真:芸術?落書?)
(3)大阪橋
ガルボンブエノの中央にあるのが大阪橋で、このリベリダージの象徴です。大鳥居があり、日本らしさを感じます。
(写真:大鳥居-01)
大鳥居は少々離れていても非常に目立ちます。
(写真:大鳥居-02)
橋の欄干も赤に塗られていて、擬宝珠も付いており、日本の橋らしい雰囲気です。
(写真:大阪橋)
橋の上では小物が売られています。
(写真:小物売り)
さて、この橋の下には何があるかと言いますと高速道路です。このガルボンブエノ辺りが高くなって丘のようになっており、道路がこの下を通っています。車では下には川が流れているものと想像していたので、これは予想外でした。
(写真:橋から見える景色)
(4)商店
さて、ガルボンブエノのお店を幾つは紹介して行きましょう。もうかなり以前から営業をし、ほとんど変わっていないのが「カーザ小野」です。懐かしい雰囲気が好きですね。
(写真:カーザ小野-01)
カーザ小野は入口付近に多くの本を置いています。
(写真:カーザ小野-02)
日系のお店で非常に賑わっていたのが池崎です。以前は漢字で「池崎商店」と書いてあったように記憶しています。何なら大変な混雑です。多くは女性客で入るには勇気が必要です。
(写真:池崎商店)
ガルボンブエノ通りの入口付近にあるのが明石屋宝石商会です。
(写真:明石屋宝石商会)
ここに以前からあるのが大相撲の星取表です。訪問した時には名古屋場所も終盤を迎えており、星がぎっしり詰まっています。現在は衛星放送、インターネット等で簡単に情報を得る事が出来ますが、以前は毎朝この星取表に人だかりが出来ていました。
(写真:明石屋宝石商会・星取表)
ガルボンブエノ通りを歩いていて疲れて一休みしたい時にお勧めなのが「金澤製菓」です。お菓子屋さんで色々な
(写真:金澤製菓・店内)
このお店の目玉は何と言いましても練り菓子の和菓子です。色は異なりますが練り菓子は似たような味です。大福類も充実しています。
(写真:金澤製菓・和菓子)
ここで出来立ての和菓子をいただくのがお勧めです。お店の奥にテーブルがあり、買った和菓子をいただくとお茶のサービスがあります。番茶と和菓子、南米でこれだけの至福の時を過ごせる場所は他にありません。代金はお菓子の値段だけで、近くでコーヒーを飲むのであれば、ここの方がずっと良いですね。
(写真:金澤製菓・テーブル)
お勧めを聞きますと「黒大福」が良いとの事で早速いただきました。以前は急須と茶碗がありましたが、最近は手間を省いているようです。
(写真:金澤製菓・黒大福と番茶)
(写真:金澤製菓・お会計)
昼時に長い行列が出来ているお店があります。人気のお店は「ラーメン屋」、日本式のラーメンを出しているというので入ってみました。
(写真:ラーメン屋・あすか:長い行列)
中に入りますと東京のラーメン屋の雰囲気そのものです。
(写真:ラーメン屋・あすか:内部)
調理場を覗きますと調理器具は日本から持ち込んだもののように見えます。
(写真:ラーメン屋・あすか:調理室-01)
(写真:ラーメン屋・あすか:調理室-02)
叉焼麺・醤油味を注文しましたところ、日本のラーメンが出て来ました。見た感じは東京ラーメンという感じです。ただ叉焼の数は余り多くは無いようです。これで16レアル、約800円、少々高いようにも思いますが、店内は超満員でした。驚いたのは半数以上が現地の若い人で、ブラジルの皆さんにも人気のようです。ラーメンの味は西洋的な油と日本的なこくがミックスした美味しさで世界的に受け入れられるものなのだそうです。食べると一種の快感を感じるそうでやみつきになる人が多いのだそうです。ここでも新たなラーメンファンを獲得したので、今後はラーメン店が街に増えて行くのではないかと想像しています。
(写真:ラーメン屋・あすか:叉焼麺)
この他にも色々なお店があります。たこ焼き・ヤキソバというお店がありました。店は通りに面しており、裏にはテーブルが置かれて皆さんたこ焼きを召し上がっていました。こちらも現地の若い人が多かったですね。
(写真:たこ焼き・ヤキソバ)
最近多くなったのが中国系、韓国系です。日本人の感覚とは多少異なりガルボン・ブエノの雰囲気も変化しています。中に入りますとゴチャゴチャとした印象で、違和感があります。
(写真:雑貨ビル外観)
(写真:雑貨ビル内部-01)
(写真:雑貨ビル内部-02)
ガルボンブエノ通りは余り安心して歩く場所が無いサンパウロの中にあって貴重な通りです。一時かなり治安が悪くなった時期がありますが、現在は商店街の努力もあり、比較的安心して歩く事が出来ます。想像以上に散策している人が多く、楽しい通りになっています。ただ昔あった日本人経営の雑貨店、ふとん店などが無くなっており、安価な商品を雑然と並べる中国人、韓国人の店が増えているのが心配です。調和が取れた楽しい街作りを期待しています。
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