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平成21年以後頻発する西鉄の方向幕販売会。
そこでは「まさか!」という絶叫と溜息が出つつも、かつての日々を思い出させてくれる古い幕が紛れ込んでいることがありました。
ここでは昭和の頃、そして平成初期の頃まで使用されていた、オールディな幕をご紹介します。
なお、記憶はおろか、手持ちの記録でも時代考証ができず、一部曖昧な表記や、?マーク付きで憶測で年代を書いているものがあります。何卒ご容赦下さい。
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西鉄が方向別に方向幕を色分けする際に、 試作で数パターンが作られたと聞いています。 福岡西部方面は、現在とは逆の「行き先番号が色文字」「行き先・経由地が色抜き文字」というパターンのものが作られました。 早良営業所の、ハンペンにでも付いていたのでしょうか?
早良営業所の幕が販売された際、10本以上このタイプの物が紛れ込んでいました。 同営業所の物持ちの良さには感激です。
(左)早良国民宿舎は2行での表記! (右)区間便は、これ以前と同じくマル番号になっています。 | ||
(左)快速便はこれまた若干表記が異なります。行き先と経由地の間に細い線。個人的にはこれが一番見やすくて好きです。 (中)都心向けは行き先番号部分に「灰色カラー」が割り当てられていたようです。少し見にくい気もします・・。 (右)都心向け快速。やはり行き先と経由地の間に細い線が入っています。
フォントに角ゴシックが使われているところも興味深いです。 同じ角ゴシックが案内に使われている、福岡市営地下鉄の案内を連想させられました。 | ||
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鳥栖営業所にも色幕車が存在しました。 しかし横幅がナントも中途半端なサイズ。川崎重工と同じ外観をしたいすゞの中型車にでも付いていたのでしょうか?
(左)河内方面。経由地間には三角矢印が書かれています。 (右)あずまや方面。とりごえ荘直通便だけ緑色が濃くなっているのが特徴。
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(左)基山・乙隈方面。アクアフォーレ行きも色幕で存在したのですね。
(右)端間線。端間止めが存在していたのでしょうか。初めて知りました。
このように、手持ちの幕のカラーは全部で6色。 経由地行き先は「角ゴシック」ですが、行き先番号だけ「丸系フォント」が使われているハイブリット仕様! 雑餉隈営業所での販売で1本だけ、久留米の販売会で数本が見つかりました。 | ||
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お馴染みのタイプの幕です。 ハンペンについていた物でしょうか。幅が中型の前幕とほぼ同じ寸法です。 バーコード検知ではなく、光穴検知(正式名称は?です)となっています。
・・さる西鉄方向幕コレクターのパイオニアの方のご自宅に大切に保管されていた切り幕です。 ご厚意によりお譲りいただきました。
英文字もなく、経由地表記も少なめの独特の表記方法。 58MCにはない香りがプンプンしてきます(笑) | ||
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土井営業所の中型サイズの前幕です。ハンペン用か、58MC初期車用でしょうか。 3コマだけの切り接ぎ用の幕です。
・・これまたナゾの市内急行。 ほんの僅かな期間実際に運行されたとも、されなかったとも両説あります。
3号線下道経由の急行便、そして「市内急行」という他にない種別。 福岡市内路線が色分けされた直後の年代の物でしょうか・・? | ||
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土井営業所のハンペンでしょうか?横幕です。72番と74番に「市内急行」なる種別の記載がされています。 しかしこの系統が実在したのかどうか、仲間内や当の販売のご担当の方々でも意見がバラバラです。 3号線経由の快速便があったとは聞いていますが・・
(左)72番の市内急行?経由地の国鉄多々良が時代を感じさせます。 (中)74番の市内急行。箱崎駅の踏切渋滞を避けるための経路設定だと考えられますが(現在は高架化されています)、結構遠回りですね。 (右)市内急行ではありませんが、74番。「上脇田」ではなく、「脇田」行き。猪野行きなど、結構面白い幕です。 | ||
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販売会場で、一コマ目を見た瞬間に思わず唖然とさせられた1本です。
甘木幹線が朝倉街道から先、福岡市内まで直通運行していた頃の幕(〜平成初期?)
(左)甘木発の旧3号線経由博多駅行き。 このコマだけ行き先番号の表示が、福岡都心向け行きの青文字になっています。
(右)昭和60年の時刻表で確認した限りでは、朝の上りと夕方の下りに秋月直通の40番が存在したようです。 今も需要はありそうな気がする路線ですが・・。
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| 二日市発着の、24番上西山線も入っていました。 今でこそ二日市交通(西鉄バス二日市)の担当ですが、以前は甘木担当だったのですか?
(左)オールブラックのシンプルな幕。二日市発の永岡・筑紫駅経由のコマが残っています。
(右)こちらもシンプル。上とは逆向きの、筑紫駅・永岡経由のコマもちゃんとあります。 | |
続いて甘木ローカル。
(左)1番はこの2コマのみ。野鳥行きと秋月行きは別物だったのでしょうか? だんごあん行きや松丸行き、2番の佐田行き等は登載されていません。
この幕に登載されていない末端部分について、ミニバスのマツダパークウェイも走っていたようですが、その後はスペースランナーが走っていました。それだけにこの幕を中型車用のものとするには浅はかながら疑問も・・。 甘木の中型車の幕なのか?それとも大型のハンペン辺りの幕なのか?お詳しい方、ぜひ教えてください。
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(上右)甘木〜小郡直通便もバッチリです。 小郡駅前の区画整理が行われる以前の、中小郡が起終点だった頃の物です。
(左)田主丸〜甘木線。吉井幕にある急行は入っていませんでした。
(右)切り接ぎで入っていた41番。朝倉街道〜博多駅が41番に系統分割されたあとに足されたようです。
幕の内容は古めですが、バーコード検知式の幕です。 | ||
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「よくぞ平成22年まで残っていてくれたな!」 この幕を開いてみた際の衝撃は忘れられません。 色分けがなされる前(昭和58年頃以前?)、丸番号だった頃の幕です。
(左)古い西鉄バスの写真ではお馴染みの、「西(貸切)鉄」の幕。生で初めて見ました。
(右)40番が博多駅から先、天神へも直通していたようです。もはやコメント不能な領域です。
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| (左)40番。掲載内容や表記の内容に関しては、現在とほとんど変わりがありません。
(右)甘木ローカル。 筑後川の南北を結ぶ3番。5番よりも筑後川を上流で渡っていたようです。 | |
(左)7番が、本郷から先、甘木まで直通しています。
(右)この幕にはちゃんと辺境「佐田行き」のコマが登載されていました。 佐田周辺に一度、西鉄の路線廃止後に車で連れて行って頂いたことがあるのですが、ボンネット式のダンプカーが居たりと、まるで昭和に迷い込んだような雰囲気でした。
これらの甘木ローカル。 ご存じの通り、西鉄は全面的に路線を廃止。地元の甘木観光バスに路線が移管されました。 西鉄の路線が賑やかだった頃を彷彿をさせられる幕です。
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行先番号と、行先部分が、まだ分かれて表示されていた頃の幕のようです。 カマボコ初期〜中期のものなのでしょうか??
登載内容は、上の巻のものと一緒です。 もちろん「西(貸切)鉄」もあります。 | ||
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懐かしの手書き風の幕です。 甘木ローカルのみ登載されています。独特の寸法につき、登載部位は不明です。
(左)甘木BCと市役所の区間便なんてあったのですか?手書きな太さの終点文字が良い味出しています。
(右)秋月線もフルコンプリート。 だんごあんのフォントがたまりません(笑)
一体、どんなバスで使われた幕なのでしょうか? | ||
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横幕ですが、手動です。 3つ上でご紹介した幕と同じ内容の横用です。
横向き矢印は赤色だったようです。 (現在、福岡地区の横向き矢印は黒色。赤色は北九州・筑豊・筑後地区) | ||
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甘木〜博多駅を下道経由で結んでいた、バイパス急行の幕です。
種別の表記位置、独特の寸法から察するに、 標準床のハンペン高速車に着いていた幕ではないかと推測しています。 (確かめようがないので、確証はありませんが・・)
この5コマのみでした。
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種別表記が現在と異なる時代の物です。 (左)福岡〜別府の特急バスです。大分自動車道開業前でしょうか。小郡なども経由していたようですが・・。 さる方がお持ちの、昭和58年の西鉄バス福岡地区時刻表の表紙では、ハンペントップドアの高速バスがこの幕を出して走っていました。 (中)日田高速。小郡経由甘木など、大分自動車道が大分まで直通した今では信じられないような経路を辿ります。「経由」の字体が古いのにも注目です。 (右)甘木幕ではお馴染み、甘木幹線急行の旧バージョンのようです。内容としては、40代の青バスについていたものとほぼ同じでした。
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一昔前の日田高速です。
(左)甘木止めがまだ残っている辺り、甘木周辺までしか大分自動車道が開通していなかった頃の物でしょうか。
(右)1989年に埋め立てたばかりの百道浜で開催された、アジア太平洋博覧会「よかトピア」の会場直通臨時便の幕です。 当時は市内各地はもちろん、福岡行きの高速バスも専用幕を持ち、会場まで直通運行していました。 非常に幸運にも、販売会場で手にしたとき、無言で卒倒しそうになりました。
よかトピア(博覧会会場)は、福岡県民にとっての大阪万博、近代都市に生まれ変わるきっかけになった大切なイベントです。 ローマ字表記の「EXPO」も誇らしげ。。 | ||
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ハンペンかカマボコあたりが着けていた幕でしょうか。 路面電車を彷彿とさせる独特の手書き風なフォントが良い味を出している幕です。
(左)88番都心循環。この当時から、ちゃんと幕もループしていたのですね! 下のコマは、循環の終わり、博多駅止めの幕です。
(右)今で言う臨時幕でしょうか。昔はこんな風に表記されていたのですね!
・・上の壱岐幕と同じく、さる西鉄バス方向幕コレクトのパイオニアの方より、交換していただきました。大切に致します。。 | ||
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(左)甘木管内の優等系統のバスの行き先板。 全くどんな物か分からず、最初はパスしようかと思っていたのですが、販売会場へ連れて行って頂いた方から「とても昔のものだから、ぜひ買っておきなさい」と言葉を頂き購入しました。 方向幕にはない、プレートならではの質感があります。 手書きの「特急」の迫力に負けました(笑) なお、リバーシブルになっていて、裏側は反対の行き先が記載されています。
(右)何に使っていたのかよく分かりません。 バスの側面にでも取り付けていたのでしょうか?テントのような素材で作られています。 「日田」と「甘木」はボタンで着脱式になっているスグレモノです(笑)
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(左)西鉄バスの4トラテープの収集に目覚めてしまった今日この頃ですが、ある販売会場では、西鉄バスのオープンリールまで出ました。 左は昭和40年、右は昭和42年の、福岡〜久重・別府線のテープです。 半世紀近く前のオープンリールからどんな音が奏でられるのか、心から楽しみです。 (知ってる先のオープンリールデッキがスクラップとなってしまったようで、聞く先がありません(泣))
(右)「西鉄バスからのお知らせ」を記載する案内紙。 豪華なメモ帳としても使えそうです。 | ||
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那 珂 川 営 業 所 編 | ||
バスカードが導入された1992年以前。運賃モニターはデジタル式ではなく、幕式でした。
外側のBOXが無いと、イマイチよく分からない幕ですが、懐かしさの余り買ってしまいました。
(左)那珂川営業所の66番の運賃幕。上り・下り事に1巻づつありました。 (右)途中から合流する枝線がある場合は、左下に補足説明が書かれていました。「回数券」販売のご案内が懐かしい!
なぜか久留米での販売会の際に出てきたこれ。転属車にでも着いていたのでしょうか。 | ||
同じく那珂川営業所の61番の運賃幕。
(左)下り幕。幹線の名にふさわしくズラリと数字が並びます。 気になるのが一番下の「950円」の文字。そんな高額な運賃あったかな?天神からでさえ400円程度。1番の運賃が460円であることを考えても相当な高額です。
(右)その答えは上り幕の一番最後にありました。夏休み限定のサンシャインプール臨時用の運賃!海の中道〜那珂川営業所が950円でした。
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鳥 栖 営 業 所 編 | ||
鳥栖営業所の運賃幕。 「アクアホォーレ」行きです。 正しくは「アクアフォーレ」だったかと思いますが・・。
初乗り運賃110円! 一体いつ頃の物でしょうか。 | ||
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土 井 営 業 所 編 | ||
| 2010年秋の福岡流通センター祭りでは、土井営業所の運賃幕も販売されました。
70番や71番等、ブラウン大作戦の前後に廃止された系統も残っていました。運賃幕だけでなく、できれば方向幕も見てみたいところですが・・(笑)
初乗りは80円! 以前入手していた、料金表のアクリル板に、ピタリと合う大きさでした。 (上でご紹介した那珂川や鳥栖の運賃幕は、これよりも一回り幅があります) 7×3の21コマバージョン。記憶が蘇る感動ものです。 | |
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| 74番大川線も、猪野発着のものが残っていました。
整理券も17番まで埋まると賑やかですね。 6番と誤解が生じるため発券されない9番の整理券。 貼ってある四つ葉のクローバーシールも懐かしいです。
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| 土井方面の定番路線、72番。
(左)渡辺通一丁目発着便が存在していた頃の物です。 (右)ズラリと並ぶ110円。 始発から箱崎駅前まではずっとこの幕が表示されていました。 |
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| 土井から博多駅を、毎時1本程度細々と結んでいる73番。 博多駅から先、住吉経由で天神まで直通運行していた頃の運賃幕です。
・・余談ですが、最下段には 「このバスで回数券を販売しています」 「便利な回数券をご利用下さい」 が交互に表示されるようになっています。
・・表紙に車輪マークの入った回数券綴り。 どこかに残っていませんでしょうか。 |
朝ラッシュ時に運行されていた、貝塚駅→流通センター卸会館線と、送り込みの天神→貝塚駅の23番です。
少し前まで貝塚駅バス停にはこの路線の表示が残っていましたが、今はどうなっているでしょうか。
なお方向幕については、リンク先の 「西鉄バス方向幕」 様にて紹介がなされています。
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(下)定番アイテム西鉄社紋。
これも相当な数が売りに出されました。この車輪マークの中の色に様々なバリエーションがあるようです(社紋コレクターの方から教えていただきました)
赤=赤バス、白=高速・青バス、朱=貸切(ルーセント)、黒=高速C型旧グリル、紫=?、緑=北九州電車代替、水色=ひのくに
等々あるとのことです。
方向幕の重要文化財を閲覧するかのごとく行われた販売会。
幕の中には、巻いていくだけで亀裂が入り、破れていくほど劣化したモノが数多くあり、幕を見終えた際には部屋中が幕の破片だらけになる有様・・。
しかし西鉄に関する重要文化財と言っても良いのではないかと思うほどの品の数々。
行き先や経由地表記の一部には、福岡の街の歴史の証人と言える物も含まれます。
大切に大切に保管し、誠に微力ながら、これからの福岡の未来へ残していければ・・と思う所存です。。
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