このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


阿寒バス

 本社・釧路市。バス車体に「welcome to Akan Shiretoko」と飛ぶ丹頂鶴をデザインした塗装で知られている。戦時中、東邦交通(現・くしろバス)に統合されるが、1953年に独立した。釧路市内の他、阿寒湖・摩周湖周辺などの観光路線や、知床半島へも路線を持ち、1989年のJR標津線(標茶〜根室標津)の代替輸送も行っている。



標茶ターミナルShibecha Tarminal しべちゃターミナル
■所在地:北海道川上郡標茶町富士
■発売状況:定期券、回数券。
■設備:待合室、売店、トイレ。
 JR標茶駅前にある駅前ターミナルだが、独立した駅舎を持っているので紹介する。1989年標津線廃止に伴い、阿寒バスが代替バス運行をすることになったため、路線と同時に開業した。代替バスは標茶を出発すると道道31号を北上し、途中から町道へ入り、泉川、西春別、柏野と「W」の字のように迂回して本別で再び道道31号へ出て中標津へ向かう。これは標津線と並行する道路がないため、このようなルートになった。


中標津ターミナル(中標津町交通センター:中標津営業所) Nakashibetsu Tarminal なかしべつターミナル
■所在地:北海道標津郡中標津町東2条南3丁目
■発売状況:【阿寒バス】普通乗車券(硬券・補充券)、定期券、回数券。【根室交通】乗車券(中標津空港連絡のみ)、定期券、回数券。
■設備:待合室、売店、標津線資料室、エアーニッポン代理店、トイレ。
 1989年に廃止されたJR標津線の中標津駅跡地にある。標津線廃止後に駅舎は解体されて、線路が分岐していた構内は中標津町が町営のバスターミナルとして整備した。そのターミナルの入口にある自家用車駐車場は当時の駅前広場である。
 代替バスは標茶〜(根室)標津が阿寒バス、中標津〜厚床が根室交通によって運行されているほか、既存の阿寒バス釧路・羅臼線(釧路〜中知安別〜中標津〜羅臼)と中標津町内循環が発着する。ターミナルは町営だが、中には窓口があり、阿寒バスと根室交通が並んでいるが、阿寒バスが根室交通の業務を受託しており、同じ係員で営業している。
 さて、中標津駅と言えば映画「家族」(山田洋次監督、1970年)を思い起こす方も多いと思う。道東での酪農生活を目指し、長崎を出た一家5人が苦しい旅の末に、この中標津へ到着するのである。当時とは風景が一変しているが、このターミナルの左端にはその「家族」撮影を記念した立て札が掲げられている。


標津ターミナル(標津営業所) Shibetsu Tarminal しべつターミナル
■所在地:北海道標津郡標津町北3条西1丁目
■発売状況:普通乗車券(硬券・補充券)、定期券、回数券。
■設備:待合室、トイレ。
 1989年に廃止されたJR標津線の根室標津駅前にある。元からこの場所で営業を行っており、車庫・窓口の他、整備工場もある。バス発車時にはベルが鳴る。鉄道廃止を機に鉄道用地は整地されて、旧駅舎は解体、再利用することはなかった。既存の釧路・羅臼線はここからさらに知床半島を北上し、羅臼へ向かう。


羅臼(羅臼営業所)Rausu らうす
■所在地:北海道目梨郡羅臼町栄町
■発売状況:補充式乗車券、定期券、回数券。
■設備:待合室、トイレ、飲料自販機、コインロッカー。
 標津からおよそ1時間、釧路からのバスは3時間30分かけてここに到着する。羅臼の街を抜けて、知床横断道路の入口付近にある。周辺には病院や商店、漁港の町らしく飲み屋も多い。夏季(6月上旬〜10月上旬)は、当所からウトロまで知床横断道路を通るバスが運行される。
 窓口もあるが、硬券は欠札となり補充券のみ。待合室にはコインロッカーもあり、待ち時間の散策には便利。 

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