このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
北海道地方
国鉄再建法により多くの特定地方交通線が廃止された。それに伴う代替バス運行で、転換交付金によるバスターミナルが多く設置された。単なる待合室だけではなく窓口もあり、廃止になった鉄道資料館を兼ねていたりするが、鉄道時代の駅舎を転用しているのは函館バス北檜山と十勝バス広尾だけで、数少ない。その他にも北海道中央バスや観光地路線には元からのバスターミナルもあり、賑わいを見せている。
※ここでは、発券窓口のある施設だけを公開しています。従って、単なる待合所である北紋バス興部(窓口はあるが「道の駅」)、北紋バス・宗谷バス雄武は待合所があっても割愛しています。発券状況、解説は随時更新しております。
十勝バス
宗谷バス
阿寒バス
北海道中央バス(1)
北海道中央バス(2)
道南バス
函館バス
北桧山ターミナル(北桧山出張所) Kitahiyama terminal きたひやまターミナル
■所在地:北海道久遠郡せたな町北桧山区北桧山
■発券状況:定期券、バスカード、(普通乗車券は2001年9月末で廃止)。
■設備:待合室、トイレ
元は1987年に廃止された瀬棚線・北桧山駅。1982年に改築された駅舎はホーム側を盛り土、舗装してロータリー状になった。長万部からの瀬棚線代替バス及び「急行せたな」を引き継ぐ函館ゆき特急バスを待ち受けるが、その光景は鉄道の頃と変わらない。窓口も健在である。
函館バス
日ノ浜団地(旧 恵山出張所)Hinohama Danchi ひのはまだんち
■所在地:北海道函館市恵山町
■発券状況:不明(普通乗車券は2001年9月末で廃止)。
恵山の街外れに位置する。ロータリー式の建物の中には待合室と窓口があり、裏手には扉付きの車庫がある。恵山の街へはそのまま「恵山御崎」ゆきに乗る。椴法華方面へはここで乗り換えとなり、一旦精算してから整理券を持って乗り継ぐため運賃は通算される。
なお、2002年に恵山出張所は廃止となり、当所も車庫に格下げられ、停留所名も「日ノ浜団地」に改称された。
じょうてつ
定山渓(定山渓案内所)Jozankei じょうざんけい
■所在地:北海道札幌市定山渓温泉東4丁目
■発券状況:バスカード、ウィズユーカード、定期券、乗車券。
■設備:待合室、トイレ
鉄道なき後の代替となる案内所で札幌方に設置してある。背後にある公園に旧定山渓駅があった。現在は温泉街の案内所だが、あまり観光客向けではなく、札幌への通勤・通学客のための定期券発売所と言った感じである。なお、当所からあった洞爺湖温泉線は廃止となっている。
斜里バス
ウトロターミナルUtoro Tarminal うとろターミナル
■所在地:北海道斜里郡斜里町ウトロ西
■発券状況:乗車券(しおり形、補充式)、定期券、回数券、高速バス乗車券。
■他社乗り入れ会社:北海道中央バス、阿寒バス
■設備:観光案内所、待合室、飲料水自販機、トイレ
世界遺産、知床半島の拠点であるウトロに位置するターミナル。斜里バスの専用だが、2006年夏から中央バス「高速知床号」が乗り入れるようになった。夏季(6〜10月)に限り阿寒バスが羅臼からここまで乗り入れる。但し、阿寒バスの乗車券発売はない。
周辺は観光地だけあって旅館・ホテルやみやげ物屋や多い。なお、地名およびターミナル名は「ウトロ」だが、小学校は漢字で「宇登呂」という。
網走バス
網走バスターミナル(本社営業所)Abashiri Bus-terminal あばしりバスターミナル
■所在地:北海道網走市
■発券状況:定期券、回数券、高速バス乗車券。
■設備:待合室、飲料水自販機、トイレ
ここは網走バスの本社営業所を兼ねており、旧湧網線代替バスを始め、網走バスの始発は殆どがここから出発する。
網走バス、北見市営バス
常呂交通ターミナルTokoro Transit-terminal ところこうつうターミナル
■所在地:北海道北見市常呂町
■発券状況:網走バス定期券、回数券。
■他社乗り入れ会社:北海道北見バス
■設備:湧網線記念館、飲料水自販機、待合室、トイレ。
1985年に廃止された湧網線・常呂駅の跡地にある。網走バスのほかに北海道北見バス、北見市営バスが発着する。「オホーツク海に一番近い駅」で有名だった通り、ターミナル裏にオホーツク海を望む。ただ、転換交付金で建てられたターミナルは、船をイメージして屋根には赤い柱が見えるが近寄ってみると潮風でかなり錆付いている。中は窓口と待合室、それに湧網線記念館があるが、見学には窓口で管理人の許可が必要。
なお、2005年に常呂町は北見市に編入合併されて、このターミナルも「常呂交通ターミナル」に、常呂町営バスも北見市営バスに改称されている。
網走バス、佐呂間町営バス
佐呂間ターミナル(網走バス 佐呂間営業所) Saroma Terminal さろまターミナル
■所在地:北海道常呂郡佐呂間町字永代町
■発券状況:網走バス/定期券、金額補充式回数券。佐呂間町営バス/定期券、回数券。
■設備:待合室、トイレ。
1985年の湧網線廃止後、佐呂間駅構内に建てられたが、元の駅舎とは別の位置にある。網走バス佐呂間営業所を兼ねるが、裏手には佐呂間町営バスの車庫があり、駅舎内の窓口もそれぞれ別れている。佐呂間町営バスの窓口は休日休業。それにしても、周辺は鉄道記念公園として整備されたが、ひっそりとしていた。
北海道北見バス
中湧別文化センタートム(中湧別/中湧別案内所) Nakayubetsu Bunka Center Tom なかゆうべつぶんかセンタートム
■所在地:北海道紋別郡湧別町字中湧別中町
■発券状況:北海道北見バス定期券、回数券、ICバスカード。
■他社乗り入れ会社:網走バス、北紋バス、湧別町営バス
■設備:道の駅中湧別(喫茶店、待合室、トイレ)
1989年に廃止された名寄本線・中湧別駅の跡地にあり、駅舎は「道の駅中湧別」と上湧別町中央公民館を兼ねている。円形ガラス扉の中に北海道北見バスの中湧別案内所がある。4社乗り入れるが、窓口があるのはこの1社のみ。鉄道時代と同様にバス路線の要衝であり、旧名寄本線代替路線が2社(北見、北紋)、湧網線代替路線が1社(網走)と湧別町営バス乗り入れている。
「道の駅中湧別」のなかに喫茶店「ロード」があり、コーヒーを飲みながらバス待ちが出来る。おすすめは地元パン店製の調理パン。名寄本線の旧駅舎はターミナルの対面にあり、跨線橋とホームが残されている。
北紋バス、道北バス
紋別ターミナルMonbetsu Terminal もんべつターミナル
■所在地:北海道紋別市幸町5丁目
■発券状況:北紋バス/定期券、回数券(紋別旅行社)。都市間バス「流氷もんべつ号」共通乗車券(道北バス紋別営業所)
■他社乗り入れ会社:北海道北見バス、ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス
■設備:紋別市観光協会、エアーニッポン紋別地区総代理店、紋別振興公社、紋別市消費者センター、待合室、飲料水自販機、トイレ。
1989年に廃止された名寄本線・紋別駅の跡地にある。今はすっかり、紋別市の玄関でもありJTB時刻表の「市の代表駅」なので、バス待ちのお客でそこそこ賑っているが、発券関係においては寂しい限り。道北バスの窓口があるのだが、都市間バス「流氷もんべつ号」のみ発券。ジェイ・アール北海道バスおよび中央バスの乗り入れは「流氷もんべつ号」のみ。
また、北紋バスの一部の便はこのターミナルに乗り入れないし(乗り入れない便は幸町5丁目停留所から乗車、徒歩1分)、売店や喫茶店もなく新聞も買えない。紋別市役所の支所にバスが乗り入れているようである。地元民を称する方が言うには、近くにコンビニがあり別に何もなくてもいいそうだが、旅行者にもう少し利便が図れないものか。本来、駅やターミナルとはそういう場所であるし、「市の玄関」としてお粗末ではないかと思う。
沿岸バス
留萌駅前待合所Rumoi-ekimae るもいえきまえ
■所在地:北海道留萌市栄町一丁目
■発券状況:回数券、定期券。
1987年に廃止された羽幌線の代替バス発着地だが、留萌駅から少し離れている。もともと羽幌線廃止前から、沿岸バスは羽幌線沿線ならびに並行した路線と豊富付近に路線を持っており、羽幌線廃止を機に天塩〜幌延を開業し、留萌から幌延・豊富への直通路線が開通した。この待合所は、羽幌線転換後にしばらくしてから新たに設置されたとの情報を頂いた。てんてつバスの留萌駅前バス停もまた違う場所にあり、閑散とした駅前に入れないものかと思ってしまうが、交通の機能がバスに移行している状況で、市街地に近く利用しやすい場所といえる。
道北バス
層雲峡(層雲峡営業所) Sounkyo そううんきょう
■所在地:北海道上川郡上川町字層雲峡
■発券状況:都市間バス乗車券、バスカード。
■他社乗り入れ会社:十勝バス、北海道拓殖バス、北海道北見バス、阿寒バス
雄大な北海道の屋根、大雪山連峰の登山口。石狩川沿いに続く20数キロの大渓谷は火山の爆発によって流れた溶岩によって形成された。周辺は渓谷に挟まれた温泉地でもある。
その層雲峡の玄関として、この営業所がある。一般路線バスは旭川駅、上川駅と当所を結ぶ道北バスが中心だが、その他に都市間バスが発着するために乗車券窓口がある。建物そのものは上川町の所有だが、隣には郵便局が入居しており、複合ターミナルとなっている。
北海道拓殖バス
上士幌営業所 Kamishihoro-Eigyosyo かみしほろえいぎょうしょ
■所在地:北海道上士幌町字上士幌東3線
■発券状況:普通乗車券(硬券)、回数券、定期券。
上士幌町役場に近い。1987年に廃止された国鉄士幌線の代替運行しているが、実際には士幌線廃止以前から帯広〜上士幌〜足寄を運行しており、士幌線廃止を機に代替運行の役割も担うようになった。代替運行には十勝バスもその役割を担っているが共同運行ではないため、両社は路線を並行しているものの停留所、乗車券も共通扱いをしていない。従って十勝バスはこの営業所の前を通過するだけで乗降は出来ない。
夕張鉄道、北海道中央バス
南幌ビューローNanporo-bureau なんぽろビューロー
■所在地:北海道空知郡南幌町中央1丁目
■発券状況:夕鉄バス回数券、中央バス高速バス乗車券。
■他社乗り入れ会社:ジェイ・アール北海道バス
■設備:物産店、食堂、待合室、トイレ。
正しくは「南幌町ふるさと物産館ビューロー」という、町の施設。バスは廻り込んで発着しており、プラットホームには番線表示もある。もともとは1975年に廃止された夕張鉄道南幌向駅で、この建物の向い側にはその
記念碑と看板
が建てられており、その奥には農業倉庫があり、鉄道時代の面影を残している。
その、南幌ビューローのある南幌町は夕張鉄道の旧駅名「南幌向」の略称、岩見沢市幌向の南に位置することが由来とされる。1962(昭和37)年町制施行時には「みなみほろ」を名乗っていたが、1968(昭和43)年に「なんぽろ」に読み方を変えた。なお、停留所名の「ビューロー」とは営業所、案内所の意。
根室交通
厚床駅前(根室交通厚床案内所) Attoko Ekimae あっとこえきまえ
■所在地:北海道根室市厚床
■発売状況:普通乗車券(中標津空港行き)、定期券、回数券。
■他社乗り入れ会社:北都交通
■設備:待合室、トイレ。
■のりかえ:JR根室線(花咲線)
根室市厚床にあるJR厚床駅。しかし実態は根室交通厚床案内所。窓口では根室交通の乗車券のみの発売でJR乗車券の発売はない。掲示類も根室交通の時刻表、路線図、運賃表と、約款などの告知板で、JR時刻表は片隅に掲示してあった。駅事務所も根室交通社員が勤めており、運転手の休憩所でもある。
国鉄時代は旧標津線が分岐していた根室本線の拠点駅でだったが、現在では無人駅。列車交換ができる駅だが、釧路支社指令からの遠隔操作でJR社員はいない。民営化後しばらくは簡易委託駅だったが、列車ワンマン化でそれもなくなった。過去には駅弁発売駅だったが、現在は駅前商店にその面影を残すのみ。
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