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宗谷バス
本社・稚内市。東急グループに属していたが、2009年に離脱している。稚内市内を中心に宗谷・オホーツク振興局管内に路線を展開するほか、礼文島、利尻島にも営業所がある。1985年の興浜北線廃止代替を皮切りに、1990年の天北線廃止代替で本格的に長距離路線バスの運行を始めた。鉄道廃止で旧駅跡地に自治体によりターミナルが建設されて、所有は自治体だが宗谷バス専用で使用されている。
枝幸ターミナル(枝幸営業所) Esashi Terminal えさしターミナル
■所在地:北海道枝幸郡枝幸町三笠町
■発券状況:往復乗車券(半硬券・浜頓別)、特急えさし号乗車券(名寄、旭川、札幌)、特急 天北号乗車券(旭川)、補充式往復乗車券、定期券、回数券。
■設備:待合室、飲料水自販機、トイレ。
旧興浜北線北見枝幸駅の跡地にある、枝幸町が設置した公設民営のターミナル。すでに鉄道の面影は興浜北線記念碑と「駅前食堂」のみ。元々はここから興浜線は雄武を目指して、美幸線は歌登、仁宇布を経て美深を結ぶ予定だった。
現在では宗谷バスが、雄武方面と、特急えさし号札幌行き、名寄行きが歌登を経て旭川方面を結んでいる。経路は歌登までは美幸線、歌登から小頓別までは歌登町営軌道跡に沿って行く。
枝幸ターミナルの向かいにスーパー「西條」があり、この町から鉄道が消えたことと、車を中心とした生活パターンになっていることの象徴に思えた。裏手には営業所の車庫がある。
歌登ターミナルUtanobori Terminal うたのぼりターミナル
■所在地:北海道枝幸郡枝幸町歌登東町
■発券状況:特急えさし号乗車券
■設備:待合室、トイレ。
旧歌登町が設置した公設のターミナル。合併により現在は枝幸町の所有する施設である。歌登の町内に位置し、JA歌登の正面にある。周辺は殖民区画の名残で碁盤目状の区画整理された街並みにあり、どことなくニュータウンの中に設置された待合所のようにも見える。路線バスは枝幸と当所を結ぶ路線と、「特急えさし号」が停まるのみ。バスが転向できるくらいのスペースがあるが、枝幸から来たバスは町内をラケット状に廻って運行するので、ここで転向はしていない。
建物の上部に描かれているイラストは「うたのぼり健康回復村」の広告だが、歌登町営軌道の機関車はこの「健康回復村」の施設内に保存されているとのこと。
浜頓別ターミナルHamatonbetsu Terminal はまとんべつターミナル
■所在地:北海道枝幸郡浜頓別町字浜頓別
■発券状況:片道乗車券(硬券:稚内、半硬券:旭川、中頓別、音威子府、枝幸)、天北線補充式乗車券、定期券、回数券
■設備:天北線記念館、浜頓別町立図書館、畳敷き待合室(テレビあり)、トイレ。
旧天北線の浜頓別駅跡地にある。駅前は整備されており鉄道の面影はない。ターミナルは2階建てで、1階はバス乗車券窓口と待合所、天北線資料館、2階は浜頓別町図書館になっている。ここは車両配置がないため、バス駅としての雰囲気がある。また、興浜北線が分岐していた関係で代替バスも分岐しており、回り込み式のターミナルのホームには乗り場番号がある。
中頓別ターミナルNakatonbetsu Terminal なかとんべつターミナル
■所在地:北海道枝幸郡中頓別町字中頓別
■発券状況:片道乗車券(硬券:音威子府、浜頓別)、天北線補充式乗車券(片道、往復)、定期券、回数券。
■設備:天北線資料室、待合室、飲料水自販機、トイレ。
旧天北線の中頓別駅跡地にある。ここも車両配置はなく、純粋な意味でのバス駅と言える。但し、浜頓別ターミナルと違うのは、途中駅のため乗り場は1ヵ所しかない。駅前はそれとなく鉄道のあった雰囲気が残っているのは、ターミナル以外は区画整理をしていないためか。この右側には鉄道記念公園があり、キハ22が保存されている。
本来「ターミナル」とは、[terminal]〔終点の意〕(1)鉄道やバスなどの起点・終点にあたる所。(三省堂)なのだが、中頓別は途中なのでターミナルという名称は当てはまらない気がする。
鬼志別ターミナル(鬼志別出張所) Onishibetsu Terminal おにしべつターミナル
■所在地:北海道宗谷郡猿払村鬼志別
■発券状況:片道乗車券(硬券:小石、稚内)、天北線補充式乗車券(片道、往復)、特急天北号乗車券(旭川)、特急えさし号乗車券(札幌)、定期券、回数券。
■設備:天北線展示コーナー、待合室、飲料水自販機、トイレ
旧天北線の鬼志別駅の跡地にある。猿払村には猿払集落もあるが、役場は鬼志別にあるため、ここが有人のターミナルになったのかもしれない。鬼志別の集落は駅前通りに商店が並ぶ程度。国鉄時代は、同じ宗谷バスが鬼志別から大岬(宗谷岬)経由で稚内へ行くことができたが、現在は廃止されている。逆に天北線代替で宗谷バスの鬼志別は拠点となった。
ターミナル内部には天北線資料館があり、改築前の旧鬼志別駅の写真や駅名票、他の天北線駅の駅名票も展示されている。それと、嬉しかったのは宗谷バスの硬券乗車券が発売されていること。「鬼志別から小石ゆき」など、区間を限定して発売している。
稚内駅前ターミナル(宗谷バス本社) Wakkanai Terminal わっかないターミナル
■所在地:北海道稚内市中央2丁目
■発券状況:片道乗車券(硬券・沼川、曲渕など)、天北線補充式乗車券(片道、往復)、特急わっかない号乗車券、稚内温泉入浴券付往復乗車券、宗谷岬往復乗車券、定期券、回数券。
※現存しません。
稚内駅から徒歩3分。宗谷バス本社を兼ねる建物だが、かなり古い印象を受ける。バスは長距離便は6往復、他に天北線代替バス、宗谷岬方面と市内線がある。北海道の国鉄地方交通線が廃止になって、代替バス乗車券その殆どが回数券か定期券しかないのに、宗谷バスの券種は充実していた。
なお、稚内市ホームページによると、稚内駅前の再開発により、稚内駅を含めた総合交通ターミナルにする計画があり、このターミナルも取り壊される予定だ。既にターミナル周辺の建物が取り壊され、新たに道路も敷かれている。
潮見5丁目(潮見待合所) Shiomi 5chome しおみごちょうめ
■所在地:北海道稚内市潮見5丁目
■発券状況:天北線補充式乗車券(片道、往復)、特急わっかない号乗車券、定期券、回数券。
南稚内駅から東へ宗谷岬方面に向かう途中にある。ここには転向場と待合所に出札窓口が設置されている。元は稚内営業所だったが、営業所が末広5丁目に移転したため、窓口と転向場が残る形で「待合所」とされた。市内線のバスが折り返しているほか、この待合所を起点とする路線もあり、稚内市東部のターミナルとなっている。
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