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中国ジェイアールバス(1)岡山・広島・島根・鳥取編

中国地方自動車局が民営化時にJR西日本バスを経て成立。
中国ジェイアールバスの歴史は陰陽連絡の歴史でもある。伝統的に鉄道の発達が遅れていた山陰と山陽を結ぶ路線が多い。従ってバス駅も山間にあるものが多かった。
ここでは、民営化前に廃止された美伯線(1985年3月31日休止)も掲載する。津山自動車営業所は現在、西日本JRバスだが、当時は中国自局だったことによる。

両備線(廃止)

(自)岡山駅Okayama おかやま
■所在地:岡山県岡山市駅元町1丁目
岡山駅前バスターミナルにある。JRバスの窓口は最右側。実際には各社窓口を共用しており、1番乗り場を使用していた。岡山駅前はこの他にもバス会社が両備バス、岡電バス、宇野バス、中鉄バスと4社も合ってひしめき合っている。


(自)倉敷駅Kurashiki くらしき
■所在地:岡山県倉敷市阿知
  倉敷駅前バスのりばにある。国鉄以来の鉄道連絡運輸、四国への連絡運輸の使命を受けた倉敷〜茶屋町の起点駅で、「最後の」鉄道連絡乗車券を発売していた駅である。末期は常備券は皆無で、補充券で対応していたが、その需要は多かった。路線と共に鉄道連絡乗車券も3月末でその役目を終えた。屋根には「つばめ」看板が下がってあった。

西条線

乃美尾駅Nominoo のみのお
■所在地:広島県呉市黒瀬町乃美尾
 旧黒瀬町の外れにあるが黒瀬営業所に近いため、この駅発着便が多い。バスは一旦この駅の裏にある転向場で廻った後に営業所へ向かう。現在は駅業務は行っておらず、テナントとして中国電力に貸し出しているが建物は駅時代そのままである。

安芸線(広島〜鯛尾廃止)

広島ガス前駅Hiroshima gas-mae ひろしまがすまえ
■所在地:広島県安芸郡海田町明神町
  海田市車庫から、東部流通団地方面の途中にある。普通の「委託販売所」だが、その昔は色々な種類の乗車券を常備していたそうである。周りは住宅地なのでそれなりに需要はあったようだ。2000年に委託者の方がお亡くなりになって、30年以上続いた業務を終了した。

広浜線広島〜大朝(瑞穂インター入口〜浜田廃止)

八重駅Yae やえ
■所在地:広島県山県郡北広島町有間
  現在は停留所化した千代田町の旧道沿いにある駅。駅業務は旅館に委託しており、白い外壁の部分が駅舎だった。現在は旅館の住居になっている。この通りは一般便しか通らないため、特急便は「バイパス八重」を経由する。宿場町らしい狭い通りには、路線バスが良く似合う。


大朝駅Oasa おおあさ
■所在地:広島県山県郡北広島町大朝
■発券状況:乗車券(広島センター、広島新幹線口)、定期券、バスカード。
■のりかえ:川本線(江津、大田市方面)、瑞穂町営バス(田所ゆき)、広島電鉄バス(千代田車庫ゆき)、大朝町営バス(大朝交通含む)。
  2003年4月にオープンした新しい駅。北広島町大朝支所東側の隣接地に造られた。バスは回り込んで裏側に発着する。それまでの大朝駅はJRバスのみの発着で、他社のバス停はそれぞれ離れていた。JR・広電代替の自治体バスが増えることをきっかけに、新たに全てのバスが集まる駅を必要としていたことから、この度の新設・移転となった。「駅」という名称を選択したことからも、大朝町には「駅」という言い方が定着していることが伺える。新しい駅舎は、待合室には自動スイッチのついたエアコン、シャワー付きトイレ、身障者用トイレ、自転車置場があり利便性を向上させている。
以前の大朝駅 は業務を止めて、駅名も「大朝車庫」となった。旧大朝駅には支所もあり、構内には整備場もあった。三坂峠経由が廃止になり浜田ゆきは全便浜田道経由になったが、川本線の特急バスは千代田インターから一般道に降りてこの駅に立ち寄る。


石見今市駅Iwami-Imaichi いわみいまいち
■所在地:島根県浜田市旭町今市
旭町の中心にある駅。以前は窓口営業をしていたが、1997年に業務中止。現在は待合室にも使用されずに受託者の民家に転用された。なぜ交差点の角にあるかというと、広島方と矢上方との分岐点として使用しやすいような構造とのこと。車庫は広島方の右手にあった。前方が広島方、角から左方が矢上方。

川本線

上田所駅Kami-Tadokoro かみたどころ
■所在地:島根県邑智郡邑南町上田所
■発券状況:バスカード。
川本線の途中駅で商店に委託しているが、きちんと待合室と 窓口がある。 不思議なことに公的資料には簡易委託としての記録がない。管理局レベルの駅と思われる。


田所駅Tadokoro たどころ
■所在地:島根県邑智郡邑南町下田所
■発券状況:JRバス補充式乗車券、定期券、バスカード、石見交通バスカード、定期券、瑞穂町営バス定期券、回数券。
「道の駅瑞穂」を併設した旧瑞穂町の駅。川本線の特急バスはここで10分休憩をとる。駅には出札所があり補充乗車券を初乗りから発行してくれる。また、売店や食堂もあり、車利用にも便利で、バス駅が活性化するにはこういう形が必要になってくるだろう。「旅と鉄道」132号102ページに当駅の紹介記事が掲載されている。2001年11月13日より改築した新駅舎を供用開始した。なお、鉄道券はスワロートラベル広島店発行の券を取り次いでいた(現在は廃止したと思われる)。
2003年3月末でJRバス一般便および広島電鉄バスは廃止となり、JRは特急便だけが発着するようになった。合わせてJR一般便を引き継ぐ石見交通が乗り入れることとなり、石見交通の乗車券類が発売を開始している。なお、JRの定期券は特急便しかない「瑞穂インター〜大朝インター」の通学定期券で、通常「準高速バス」は定期券を発行しないが、三坂峠経由一般便廃止のための代替措置である。2005年6月末で川本線特急「江の川号」「銀山号」が廃止となり、国鉄時代から続いてきた「つばめ」は完全に消滅した。


石見井原駅Iwami-ibara いわみいばら
■所在地:島根県邑智郡邑南町井原
現在では川本線(本線)と矢上駅を結ぶ結節点の駅である。公衆トイレの奥には待合所があり、その中にはしっかりと窓口が残っていた。バスはこの駅スペースに入って発着している。


矢上駅Yagami やがみ
■所在地:島根県邑智郡邑南町矢上
■発券状況:石見交通バスカード、定期券、石見町営バス定期券。
旧石見町の中心駅だが川本(本)線からは、石見井原で乗り換えになるため、支線の駅のような雰囲気。昔はここから広浜線の石見今市まで行くことが出来たが、現在は邑南町営、旭町営バスが結んでいる。2003年3月末でJRは路線廃止となる。駅は町有となり、代替運行の石見交通のバスカード、定期券の発売が開始された。


祖式駅Sojiki そじき
■所在地:島根県大田市祖式町
 祖式集落にある駅。看板は比較的新しく「JR西日本バス」で作成されており、「JR西日本」の部分を隠している。駅舎内には待合室と使われなくなった窓口が残されている。かつてJRバス川本線の一般便のみが停車しており、特急バス「銀山号」は祖式口に停車して、ここまで乗り入れなかった。現在は一般便・特急バスともに石見交通となったが、特急バスは引き続き、祖式口停車となっている。大田市から来たバスは大家方面はここからさらに奥へ進むが、川本方面はここで転向して祖式口まで戻り、川本へ向かう。
 
雲芸線

赤名駅Akana あかな
■所在地:島根県飯石郡飯南町赤名
赤来町の中心、赤名地区にある。国道を隔てた小道の奥に赤名支所がある。大田線も分岐していたこの駅は、運用上からも要衝であった。それまで、道の駅で休憩を取っていた広電バス、一畑バスはこの駅に乗り入れるようになったが、乗車券はテナントの電器店での発売。2003年3月末で雲芸線普通便および大田線は廃止となり、その影響で「みこと」乗車券を含む委託発売業務も廃止されたが、待合所として存続する管理に委託駅員だった方がその任に就いている。


掛合駅kakeya かけや
■所在地:島根県雲南市掛合町掛合
旧掛合町市街の外れにある。一説には国道旧道にあった駅舎が移転したものらしい。出雲市からの雲芸線一般便のほとんどはここで折り返していた。駅舎は貸事務所として貸しており、隣は車庫で旧掛合支所。「みこと」JR便もこの駅に寄らなくなり国道のバス停での乗降となっている。


三刀屋駅Mitoya みとや
■所在地:島根県雲南市三刀屋町三刀屋
旧三刀屋町の中心にあるが、現在は無人。乗り場には番号がついていて1番が駅の玄関から、2番以降は駅舎裏の構内につっこみ型のプラットホームがあり、一旦バックして発車していた。本数の激減した現在、駅舎は旧三刀屋町所有の「エコステーションみとや」になった。なお、「みこと」JR便もこの駅に寄らなくなった。


(自)出雲市駅Izumoshi いずもし
■所在地:島根県出雲市今市町
■発券状況:発券状況:みこと乗車券、高速バス乗車券。
■旧称:出雲今市
山陰線高架で高架下に移設された。以前は駅前西側のバスターミナルにあった。

美伯線(廃止)

三朝温泉駅Misasaonsen みささおんせん
■所在地:鳥取県倉吉市三朝町三朝
 1985年に休止された美伯線の駅。三朝温泉商工センターの1階にあった。バス・ジャパンハンドブック「中国JRバス」によると、1955年に開業した時から「日ノ丸自動車に委託」とあり、日ノ丸自動車の三朝温泉案内所にある。商工センターの玄関ロビーに、出札窓口の「穴」が開いており、頭上には時刻表が掲示してあり、自動車駅としての面影が残っている。現在でも日ノ丸自動車の案内所として、窓口は使用していないが、商工センター内にある温泉観光協会で、回数券・定期券を発売している。スタンプもあるが、営業当時の「ディスカバー・ジャパン」のスタンプではなかった。

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