韓国遊学日記

韓国のお風呂屋さんに行こう
〜温泉編〜　

●韓国の温泉事情

○風情には乏しい
　日本と韓国の温泉を比較した上で、まず言われるのがこの点です。
　韓国は安定陸塊に位置しているため活火山が少なく、温泉地といっても市街地にあるものがほとんど。温泉街を歩いても普通の街みたいで、ゆかたがけで外湯に出かける、なんて風情を求めることはできません。また温泉浴場そのものも普通のサウナと変わりがなく、露天風呂も少数派。いろいろと期待すると、がっかりするかもしれません。
　ただ、中には自然環境に恵まれた温泉地もありますし、露天風呂のある温泉も、探せばけっこうありますよ。

○ホテルの温泉は別料金
　ホテルの温泉を利用する際に違和感があるのは、宿泊客でも料金が必要なことです。たいていは半額程度になるものの、宿泊したら何度も湯に浸かるのが楽しみ…という方には、ちょっと寂しいシステムかも。
　温泉浴場の入り口は別に設けてある場合が多く、その分、日帰り入浴はかなり気軽です。安い旅館に泊まって、温泉だけは設備が整ったホテルの日帰り入浴を利用するというテもあります。

●韓国の温泉ガイド
　以下は、私が訪れたことのある温泉地です。泉質等のデータは、ウイークエンド２１・ 全国温泉案内 を参考にさせて頂きました。データは訪問当時（2002年〜03年）のものがほとんどですので、ご留意下さい。

[忠州] 水安保温泉/スアンボオンチョン 　韓国でも、一番著名といわれる温泉地が水安保。風情に乏しいといわれる韓国の温泉ですが、ここは山に囲まれ清流が流れる、自然環境に恵まれた温泉地です。 　バスターミナルに近い 「常緑ホテル」 はバスターミナルから近く便利ですが、温泉は地下にあり、普通のサウナと同じ雰囲気。一方、高台に建つ 「パークホテル」 は交通が不便なものの、見晴らしがよく露天風呂もあり、ゆっくりしたい方にはおすすめです。温泉浴場は１万ウォンと高値ですが、観光案内所に行けば半額券をくれます。 泉質： 弱アルカリ性 交通： 東ソウルバスターミナルより市外バス２時間４０分 忠州バスターミナルより市外バス３０分

[忠州] 仰城温泉/アンソンオンチョン 　あまりに著名な水安保の影に隠れている感がありますが、忠州市内には他にも２箇所の温泉があります。そのひとつが仰城温泉。 　ヌンアム温泉は炭酸泉。「人工的に足してるんじゃないか!?」と思うほどの炭酸の濃さで、あっという間に体中泡だらけになります。冷泉ですが、炭酸効果で思った以上にのぼせてしまうので、長湯には注意しましょう。 　飲用にも効果があるようで、ポリタンクに入れて持ち帰ることもできます。 泉質： 炭酸ゲルマニウム泉 交通： 市外バス：東ソウル〜仰城間40分間隔

[大田] 儒城温泉/ユソンオンチョン 　大田市郊外の市街地で、ビルが立ち並び地下鉄も延伸予定の、おおよそ温泉街らしくない温泉です。科学工業団地から近いので、出張の際に利用すればリラックスできて仕事もはかどるかも？ 　 儒城ホテル の「大温泉湯」は、４５００ウォンと比較的廉価な割に、岩風呂風の露天風呂を備えていていい雰囲気。ホームページからクーポンを印刷しておけば、さらに１０００ウォン割引になります。 泉質： 弱アルカリ性 交通： 大田駅より市内バス３０〜４０分

[聞慶] 聞慶温泉/ムンギョンオンチョン 　韓国で唯一の、重炭酸カルシウム泉が聞慶温泉です。炭酸泉といえば、日本では大分県の長湯温泉が有名ですが、同じような温泉に韓国で入れるとは思ってもみませんでした。 　 聞慶総合温泉 （入浴料4500ウォン）は大駐車場を完備した大型温泉施設。広々とした浴槽には、茶褐色で鉄くさくぬるい、本物の炭酸泉が注がれています。しばらく浸かっていると、体にいくつもの気泡が付き、ぬるいお湯なのに全身に血が巡ってくる！お湯のよさに加え、サウナや露天風呂などの設備も充実しています。 泉質： 重炭酸カルシウム泉 交通： 私は車で行ったので、詳しいことは分かりませんが… 市外バスが聞慶邑まで、東ソウルから30分間隔、大邱北部から15分間隔、店村から20分間隔で運行されているようです。

[釜山] 東來温泉/トンネオンチョン 　歴史があり、地下鉄路線沿いで交通便利な温泉地。 　東來観光ホテルの運営する虚心庁は東洋一の規模と謳われる、有名な温泉センターです。脱衣所の広さから半端ではなく、館内には様々な温泉とサウナがあり、さながら温泉博覧会といった様相。入場料は８０００ウォンとやや高めですが、1日は遊べます。 泉質： 弱食塩泉 交通： 地下鉄１号線温泉場駅から徒歩１０分