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遂に動き出した「新線構想」について考える


−相鉄・東急・JRの乗入と神奈川東部方面線について−



TAKA  2006年06月02日





「相鉄西谷駅から横浜駅方面を望む(神奈川東部方面線分岐想定地点と相鉄1000系)」




 神奈川県においてかなり前から提議されつつ実現してこなかった大きな鉄道プロジェクトとして、相鉄線二俣川・鶴ヶ峰〜新横浜〜東横線大倉山間を結ぶ「 神奈川東部方面線 」が有ります。 運輸政策審議会第18号答申 でも「目標年次までに開業するのが望ましい」と言うA1ランクに位置付けられている路線です。
 元々は昭和60年の運輸政策審議会第7号答申で示された「二俣川・鶴ヶ峰〜新横浜〜大倉山・川崎」と言う羽田空港アクセス線と言う位置付けで始まった路線ですが、流石に大風呂敷だったと言う事も有り15年後の運政審18号答申で羽田アクセス区間である川崎〜大倉山間が削除され、相鉄線と東横線を結ぶ事で横浜市西部・県央地域〜東京都心を結ぶプロジェクトに絞り込まれ「2015年までに開業が望ましい」と言う位置ずけにされていました。
 運輸政策審議会第18号答申以降動きが無かった神奈川東部方面線ですが、約1年半チョット前の2004年9月に「 西谷〜横浜羽沢間新線建設によるJR〜相鉄直通運転 」が神奈川東部方面線と競り合うように急に浮上してきて話が動き出しました。
 この話も神奈川新聞で出た後表立った動きが無く、「相鉄〜JR直通」と「神奈川東部方面線」で色々な綱引きが行われているな?と思っていましたが、5月25日に東急・相鉄から「都市鉄道等利便促進法に基づく営業構想の申請」が発表され、神奈川東部方面線が現実として動き出す事になりました。
 
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 『発表・報道された神奈川東部方面線の概要』

 「 都市鉄道利便増進法に基づく整備構想認定の申請について 」(独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)

 「 相互直通運転へ向け営業構想の認定を申請
 (JR東日本東海道貨物線横浜羽沢駅付近〜新横浜駅付近〜東急東横線日吉駅付近を結ぶ連絡線について)[東京急行電鉄・相模鉄道]
 
 「 相互直通運転へ向け営業構想の認定を申請 」(神奈川県央部〜横浜副都心〜東京都心が乗換なしで直結)[相模鉄道]

  相鉄と東急、相互乗り入れを申請  (5月26日 日経新聞)
  通勤時1時間最大14本…相鉄の都内乗り入れ、JR東、東急と検討  (5月23日 読売新聞)

 『報道の中で明らかになった概要』(読売・日経記事から要約抜粋)

 ■早ければ年内着工→西谷〜羽沢間は2015年度完成JR直通開始・羽沢〜日吉間は2018年度完成東急直通開始の予定
 ■事業費は約2,700億円→国・自治体(神奈川県・横浜市)・鉄道・運輸機構で3分の1ずつ負担。整備主体は鉄道・運輸機構
  (東急・相鉄は受益分を鉄道・運輸機構に支払い負担する形の上下分離方式)
 ■運行本数は朝ラッシュ時東急直通10本・JR直通4本。相鉄は増発と西谷折返し列車設定で対横浜輸送を確保。
 ■所要時間は二俣川〜新宿間で59分→44分・大和〜新横浜間で42分→19分に短縮される予定

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 この様に神奈川東部方面線は、当初構想以来長い時間と色々な要素が入り込んだ据えに形を変えやっと動き出したプロジェクトです。当社は東急乗り入れ+羽田アクセスだった路線の構想が、今や東急乗り入れ+JR直通で横浜市西部・神奈川県県央地域から都心への直通路線として変質・成長して現実化しようとしています。
 今回プロジェクトが申請され、骨格が明らかになり実現に向けて動き出したのを機会に、「神奈川東部方面線」について「相鉄・JR・東急」それぞれの立場に立って私なりの分析を加えて見たいと思います。

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 (1)「神奈川東部方面線」は関係自治体の執念が生み出したのか?

 まず神奈川東部方面線に関して、今回どうしてこのような形で作られるようになったのか?考えて見ましょう。
 本来神奈川東部方面線は国・地方自治体(神奈川県・横浜市)・事業者・鉄道運輸機構が参加し平成15年度に立ち上げた「神奈川東部方面線懇談会」で検討されてきましたが、その中ですでに具体的に話が進んでいる「(西谷〜横浜羽沢間)相鉄〜JR接続線」との摺り合わせが検討されてきたということは容易に想像がつきます。
 その中で「相鉄〜JR接続」では達成できない横浜の副都心新横浜への「対東京都心へのアクセス」「県央地域からのアクセス」にかんして、危惧の念が自治体から起きてそれが「相鉄〜JR接続線」に対する巻き返しという形で、今回の「相鉄〜JR接続線」に「神奈川東部方面線」が便乗するという二重の申請形態になったと言えます。

 今や横浜の副都心のひとつとしてMM21地域と並んで整備されている新横浜駅周辺地域に関しては、不足しているのは「対東京都心へのスムーズなアクセス」であり、MM21地区がみなとみらい線で渋谷と直結した状況を見ると、横浜市が「新横浜にも東京都心直結鉄道が欲しい」と考えるのもある意味当然の話です。
 又副次的要素ですが東海道新幹線の「 相模新駅 」建設の話がなかなか前に進まない中で、横浜市西部・藤沢・大和・海老名と言う比較的人口の多い神奈川県の県央東部地域から新幹線へのアクセス向上には神奈川東部方面線は有効な手段でもあります。
 その様な事は相鉄とJRが打ち出した「相鉄〜JR連絡線」では達成できません。なので「相鉄〜JR連絡線構想」が浮上した後もなかなか具体化せず、その間に「 相鉄は「羽沢まで連絡線建設」で実質的に東部方面線を捨てたものの、東急・横浜市に対しては「羽沢〜大倉山間を建設すれば東部方面線は達成される」と言う落とし所 」うまく活用して、「相鉄〜JR接続線」にくっ付けて神奈川東部方面線を実現させたと言えます。
 実際的には2,700億円ともいわれる事業費のうち3分の1を負担する事にはなりますが、正しく関係自治体の神奈川東部方面線への執念が今回の結果を生んだと言えるのではないかと推察します。


 (2)今回一番貧乏くじを引いたのは相模鉄道?

 今回の神奈川東部方面線建設で「執念の逆転勝利」で喜ぶ自治体の姿も目に浮かびますが。それ以上に悔しさで歯軋りをしている相模鉄道の姿も目に浮かびます。相模鉄道はとんでもなく余計なものを抱え込んでしまったと言うことが出来ます。
 相模鉄道自体が「神奈川東部方面線」に乗り気でないのは「交通総合フォーラムの 「相鉄・JR直通」に対する相鉄の意図は? 」の中で、相鉄峰岸常務取締役運輸本部長のインタビューから推察したとおり間違いないと思います。

 相模鉄道としては「沿線魅力の向上と低下する輸送人員梃入れ」の為の都心直通と「金城湯地の横浜駅周辺の不動産事業への影響を最低限にする」為の対横浜流動の維持と言う相反する条件の中で「最小投資の最大効果」を狙ったのが、当初発案した「相鉄〜JR連絡線」であったと言えます。
 平成17年度において 年間約330億円の売上と約83億円の営業利益 と言う相鉄鉄道事業において数百億単位の極端に重い投資負担は、大幅な利用客増大を期待できない今の時代では困難であると言えます。
 もし「 都市鉄道利便増進法 」において「相鉄〜JR接続線」を作る場合、最大でも事業費700億円の3分の1約233億円の負担ですみます。これならば相鉄の鉄道事業収益から考えて捻り出すのが極端に難しい金額ではありません。
 それが今回の神奈川東部方面線建設で「相鉄〜JR接続線」建設に伴う負担に加えて、神奈川東部方面線の建設費約2,000億円の3分の1である最大約666億円を受益の範囲で東急・相鉄で負担することになりますし、その約666億円の内相当の部分(3分の1〜半分?)が相鉄の負担になると言う事は想像できます。
 この結果相鉄の負担はJR連絡線建設の最大で233億円からJR連絡線+東部方面線の場合233億円+222億円〜333億円へと倍増以上に増える可能性があります。(「受益の範囲」での負担と言うことになっているが、都市鉄道利便増進法第24条の補助を追加で地方自治体が鉄道・運輸機構にすることを抵抗する可能性もあり、その場合鉄道・運輸機構が持ち出しをすることは考えにくいので、鉄道会社に財力がある場合事業費の3分の1は鉄道会社負担になる可能性が高い)
 それに比して東急経由の都心直通ルートが加わってもグロスの利用者が増える可能性は多くありませんし、運行本数の一部をJRに流すことに比べ最大運行本数の半分をJR+東部方面線に流すことで、利用者流入減が起因になりターミナルとしての相鉄横浜の地盤沈下による、相鉄の不動産事業へのマイナスを考えると、相鉄の蒙るマイナスは直接・間接を含めて極めて大きいと言うことが出来ます。

 返す返すも相鉄にとっては「 相鉄〜JR連絡線 」が都市鉄道利便増進法の遡上に上がった段階で、「これは神奈川東部方面線とは関係ありません」と白を切れる状態にしていればベターであったのではないかと思います。ただ現実としては「神奈川東部方面線とはワンセット。その中で先行して相鉄〜JR接続線を取り上げる」と言う約束が出来上がっていたのかもしれません。
 そういう事情が出来ていれば今回の動きは相鉄にとって「想定の範囲内」と言うことが出来ます。しかし神奈川東部方面線への相鉄の過去の消極さを考えると必ずしも今回の動きが「想定の範囲内」と言うことは出来ないと思います。
 そのような過去の動きから推察して考えると、今回の神奈川東部方面線で一番貧乏くじを引いたのは相鉄かもしれません。只相鉄に取り今まで小田急線に流れていた県央地区東部の対東京需要を相鉄線内に引き込むことが出来るかもしれません。事業がほぼ本決まりになった以上そのように前向きに考える必要が有るとも言えます。只「受益の範囲内で使用料徴収」と言う事で、せっかく増客で稼いだ鉄道事業の受益すべてが吸い上げられる可能性も高いことを考えると、そう楽観的にいうことも出来ないでしょう。多分相鉄グループ全体で見れば受益より現役のほうが大きい「貧乏くじ」になる可能性が高いと言えます。


  (3)東急・JRは上手く根元利益で潤うか?

 ではもう一方の関係事業者である東急・JRは如何なのでしょうか?少なくとも今までは相鉄が横浜に集めてきた客を東京へ運んでいた両者ですから、両者に取っては相鉄から自社へのアクセスポイントが横浜から「相鉄〜JR連絡線」「東部方面線」に変るだけであり、そんなに影響が無いと言えます。
 只両社を比較して考えると受けるメリットは微妙に異なると言えます。どちらもメリットを受ける立場であるのは変りませんが、一言で言えば「攻める東急・守るJR」になるのかもしれません。

 相鉄の近年の輸送状況に関して明確な資料は持ち合わせていませんが、「 関東交通広告協議会レポート 」によると相鉄横浜の乗降客は439,885人・東急横浜での相鉄からの乗換客26,885人と言う数字と、99年7月鉄道ピクトリアル相鉄特集内の相鉄峰岸常務インタビュー内の「正確には難しいが横浜での乗換比率は約60%」「東急・京急が共に7〜8%で残りはJRで東京志向が強い」と言う数字から推察して横浜でのJR乗換客439,885人*60%*85%(100%-7.5%-7.5%)≒224,341人と言うのが、横浜での相鉄利用客の動向であると推察できます。
 又相鉄の輸送実体として「平沼橋〜西谷間では天王町の30,020人が最高でそれ以外は全駅3万人以下」「鶴ヶ峰〜大和では逆に最低が希望が丘の33,386人で各駅とも4万〜10万人の利用客がある」と言う現状が有ります。この事から考えて、今まで横浜乗換をしていた都心直通客のかなりの部分は相鉄〜JR連絡線・東部方面線の接続駅である西谷以西からの利用客が占めていると推測できます。
 実際はJR乗換客のかなりの割合は東京都心東部(品川・新橋・東京)利用客であると推察されますから、東急乗換客26,685人+JR乗換客224,321人*33%(平行線も有るからこれ位の比率だろう)=100,710人が相鉄で横浜乗換で東京都心西部(渋谷・新宿方面)に向う人たちであると推察できます。(実際にはもう少し少なく8万人〜10万人程度だろう)この10〜12万人と言うパイが、相鉄から西谷で相鉄〜JR連絡線・東部方面線に流失しJR・東急が奪い合うパイになります。

 これに対しJRは相鉄〜JR連絡線で、湘南新宿ライン方面への直通列車をラッシュ時に4本/時運転する予定になっています。JRを利用して東京都心西部(渋谷・新宿方面)を目指していた人を吸収するには少ない本数ですが、品鶴線の線路容量(特に蛇窪信号所)を考えるとこれ位が限界でしょう。
 JR直通の場合、横浜でのJR利用東京都心西部(渋谷・新宿方面)利用客より少ない輸送力で直通運転をする事で、相鉄・JR間でバランスを取っていたと言えますが、今回の神奈川東部方面線プロジェクトの浮上で東急ルートが輸送力的に有利になりJRとしては苦しい状況になります。
 現状では東急以上にあるであろうJR利用東京都心西部(渋谷・新宿方面)利用客ですが、今回神奈川東部方面線プロジェクトの浮上により、JRは既存の利用客を東急の4割の直通列車で守らなければならなくなりました。その点ではJRは一転して「守りに追いこまれた」と言う事が出来ます。
 但しJRは「相鉄〜JR連絡線」「神奈川東部方面線」の両方に事業主体として出てきていません。と言う事は「受益の範囲での使用料負担」を免れると言う事が出来ます。(大崎付近短絡線はJRの単独整備になるが、これは湘南新宿ラインにも必要な事だから、相鉄接続だけのコストとは言えない)その事は「直通の本数は少なくても(横浜乗換+直通で)今以上の客を引き寄せれば、根元利益の増収を図れる可能性が(少なくても)有る」と言う事になります。その様な点から考えればJRの立場は微妙な立場と言えると思います。

 其れに対して東急はかなりホクホクであると言えます。有る意味関係事業者の中で今回の最大の受益者は東急でしょう。
 東急としては「新横浜〜東京都心需要の吸収」「相鉄〜都心利用客の吸収」「目黒線改良・田園調布〜日吉間複々線化で増やした対都心輸送力の有効活用」と言う3点において、今回の神奈川東部方面線は東急に取りメリットがあると言えます。
 逆に東急にしてみれば今まで大きな投資をした物の生かしきれて居なかった目黒線ルートを生かすネタを、やっと仕入れる事が出来たというのが実情であると言えます。東急が神奈川東部方面線にラッシュ時に10本/時も振り向ける事が出来るのは、正しく今までの輸送力増強により溜め込んだ輸送力の賜物であると言えます。
 今まで東急は巨額を投じて路線のリストラクチャリングを行った目黒線を生かしきれて居ませんでした。目黒線は「地下鉄南北線・三田線直通」「田園調布〜日吉間複々線化(武蔵小杉まで完成)」と言う完成した大規模改良工事に加え、本年7月〜9月に掛けて「 不動前〜洗足間連続立体化工事・武蔵小山駅待避線新設・急行運転開始 」が完成し大規模改良工事の大部分が完成する事になります。
 しかしこれだけ投資したにも関わらず、田園調布での通過客は東横線457,984人:目黒線96,544人と言う約4.7:1と言う比率に留まっていて目黒線が有効活用されているとは言えません。この傾向は急行運転・複々線日吉延長が行われても基本的には変わらないと推察できます。東横線の混雑緩和の為に行われた目黒線改良・東横線複々線化工事ですが、未だ渋谷口で東横線の輸送が破綻していない事を考えると目黒線のる揚力をうまく活用できておらず、投資の元を取る為に新たな需要減を見つける必要が有る状況に有ったと言えます。
 その絶好の新規開拓先が神奈川東部方面線になる事は間違いありません。ましてや神奈川東部方面線は「都市鉄道利便増進法」により受益分の負担だけで建設する事が可能です。この事業では根元利益と言う名の「受益」も使用量加算で吸収されてしまう可能性が高いとも言えますが、大規模投資をして輸送力増強・都心直通した目黒線が能力を発揮できず遊んでいる現状よりマシであります。
 その様に考えると今横浜で26,885人しか居ない相鉄から東急への乗換客を、神奈川東部方面線で拡大する事が出来て、しかも横浜の新都心である新横浜での需要を吸収できるという状況は、東急にとって巨額を投資したのに利用率が低い目黒線の現状を解消し収益を上げる為の理想的方策であると言えます。
 東急に取っては今まで地道に構築してきたインフラを武器に攻めに転じるチャンスであり、その攻める先が神奈川東部方面線を使った新横浜・相鉄線方面でしょうし、横浜4号線経由の港北ニュータウンでしょう(横浜4号線が港北NTの客を日吉に流してくれれば田園都市線の間接救済にもなる)。正しく東急は「突撃ラッパを吹き鳴らし全軍突撃」と言う状況であるとも言えます。

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 正直言って私は「相鉄〜JR連絡線」構想が現実化したときに「相鉄は「羽沢まで連絡線建設」で実質的に東部方面線を捨てたものの、東急・横浜市に対しては「羽沢〜大倉山間を建設すれば東部方面線は達成される」と言う事になります。すなわち関係者みんながある程度飲める「落とし所」を上手く相鉄が作った」といった物の、神奈川東部方面線による相鉄のデメリットを考えると「これで実際は神奈川東部方面線は消滅したかな?」と思っていました。
 その点から考えると今回の「相鉄〜JR連絡線」+「神奈川東部方面線」建設の実現は正しく驚きでした。明らかにこの約1年半強の間に水面下と「神奈川東部方面線懇談会」の中で自治体・関係各社間で色々な駆け引きが有ったのだと推察します。

 しかし何を行っても既に事業が公になり動き出したのですから、今後はこの事業を最大限に生かして神奈川県東部地域の交通の利便性向上に尽くす事が重要であると言えます。実際に神奈川東部方面線建設で今まで東京直結の鉄道が無かった横浜市港北区(新横浜)・旭区(二俣川)・瀬谷区(瀬谷)・泉区(いずみ野線沿線)において、特に東京方面への鉄道の利便性が大幅に向上します。これは大きな意味があると考えます。
 ですから此処まで来た以上、物事を前向きに考えてせっかく作る神奈川東部方面線を最大限に生かして、地域の利便性向上に努力する事が重要になってくると考えます。
 今回最大の「貧乏くじ」を引いた事は間違いない相鉄も、そんなに悲観的ばかりでは居れません。特に泉区のいずみ野線沿線の利便性が向上する事は、相鉄にとって「相鉄が世に問う街づくり」と位置付けて今まで開発してきた緑園都市を中心とするいずみ野線沿線に注目を集める事になります。この地域は開発こそ進んでいるので新規開発を行う事は困難でも、相鉄の各種施設が立ち並び色々な意味のおいて「収益をもたらすほど成熟した街」となってきています。今回の神奈川東部方面線建設による利便性の向上は、その成熟した街をもう一歩進歩させるきっかけ・原動力になる可能性を秘めています。神奈川東部方面線建設が動き出した以上、このチャンスは相鉄横浜駅周辺の不動産事業のマイナスのリスクを打ち消す為にも生かさなければなりません。
 その為にも神奈川東部方面線建設が決まった以上、今から関係各所で神奈川東部方面線を生かす為に動き出さなければならないと言えます。特に相鉄にはその努力が求められる事になると言えるのではないでしょうか?





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