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超巨大ショッピングセンターの公共交通アクセスを考える

− ダイヤモンドシティミューとバスアクセスの関係 −



TAKA  2007年03月31日




ダイヤモンドシティミューと公共交通広場


 参考HP: ・ ダイヤモンドシティHP
       ・ ダイヤモンドシティミューHP  ・ ダイヤモンドシティミュー アクセスガイド
       ・ 立川バスHP  ・ 武蔵村山市市内循環バス(MMシャトル)  ・ 市内循環バス(MMシャトル)路線図
       ・ 西武バスHP  ・ 西武バス「ダイヤモンドシティ行きバス」路線新設について


 今日本各地何処でも郊外型巨大ショッピングセンター(以下SCと略す)が流行っています。
 都市近郊〜田園地帯等に立地し巨大な駐車場を持ち、キーテナントに総合スーパーを誘致しその周囲に専門店街を抱えると言う形態の超巨大SCが イオングループ 等の全国ネットの流通グループや イズミ 等のスーパー系流通グループを始め色々な流通企業が展開をしていて、今や日本全国何処にでも有る商業施設となっています。
 これらの商業施設は今や日本の商業施設では「スタンダード」に成りつつあり、特に地方都市では一般的になり究極の例ですが宇都宮の福田屋の様に県都中心市街地の百貨店を閉店して街の南北に2店舗郊外型SCを開設してそのキーテナントに百貨店を入れる例まで出ており、今や巨大SCは流通の施設としてポピュラーな存在となっています。
 しかし近年巨大化が加速しているイオングループの「イオンモール」や「ダイヤモンドシティ」に代表される超巨大複合SCは、東京では都市の店舗集積も多く出店に適当な敷地も無い事もあり今まで出店が有りませんでしたが、遂に昨年11月18日に武蔵村山市の日産村山工場の跡地に「 ダイヤモンドシティミュー 」が東京初と言える郊外型巨大SCとして登場しました。
 「武蔵村山」と言うと「東京で唯一鉄道の無い市」であり「多摩の奥の郊外地」と言う場所で東京人には存在の薄い街ですが、「高校は西武沿線・大学1年2年は中央線沿線・今は西武沿線に住み立川に顧客を持つ」私としては武蔵村山は決して「遠い街」では無いですし、ダイヤモンドシティミューも立川駅前で西武バスの「ダイヤモンドシティミュー行」を見ますし立川にも広告等が出ていたので「知らぬ存在」では有りませんでした。
 けれども「日産村山工場跡地」と言う「出店に相応しい広大に敷地が有る」と言えども、多摩の拠点立川に近く「鉄道の無い市」である武蔵村山に出店した巨大SCとは一体どんな物だろうか?と言う興味の下、偶々2月の土曜日に仕事の合間昼に立川周辺で空き時間が有ったので、SC近隣の中核都市である立川から公共交通を使い自動車主体形の巨大SCである「ダイヤモンドシティミュー」を訪ねてみる事にしました。

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 ☆ダイヤモンドシティミューを訪問して(07/2/3)

 「ダイヤモンドシティーミュー(以下ミューと略す)」を訪問したのは2月3日の土曜日でした。この日はTV東京の「 アドマチック天国 」で武蔵村山が放送された日で、幾らレギュラーの薬丸裕英の中学時代に住んでいた街で放送で時々話に出て来ると言えども実際にアド街でオンエアされたのは初めてで、其れも此れもミューのおかげあり、ミューの影響力は侮れない物が有ると言えます。
 元々日産の中核工場の一つであった村山工場(敷地面積約140万㎡)は「 日産リバイバルプラン 」で閉鎖された上南側約105万㎡は立川周辺に拠点を持つ 宗教法人真如苑 に売却され、北側部分が 日産系中古車販売店コンビニ用食品工場 ・病院・公園等と同時に大型SCとしてミューが整備されています。青梅街道に近く道路交通の利便性の高さが拝島線の武蔵砂川駅に近い南側でなく北側にSCを整備させた理由でしょう。
 ミューはその北部分の中核の施設と言っても過言でない大型SCであり、敷地面積13.4万㎡でスーパーのジャスコと百貨店の三越をダブルキーテナントとして180の専門店が有るというのは東京都内では最大のSCであり、立地的には青梅街道を挟む物の市役所等にも近く施設的には「駅の無い武蔵村山市」としては地域の核と成りえる施設であると言えます。


  
ダイヤモンドシティミューの主要施設 左:三越 中:専門店街 右:ジャスコ

 中央部からミューの内部に入ると「イオンのSC」に特有の吹き抜けの有るモールが延びていて左右にはジャスコと三越が両翼に並んでいます。その中心部分には飲食店街のフードコートと専門店街のモールが有り、モールの専門店街の陣容を見てみるとZARA・LACOSTE・GAP等の全国区のブランドの店も入っていますが、一般的に言う百貨店1階の箱物フロアの常連の高級ブランドであるコーチ・ブルガリ・カルバンクライン・シャネル等々の店は入って居ません。その点で言えばミューの店ぞろえは「百貨店の格式」までは行っていない感じです。
 又中央部のモールにはシネコンのワーナーマイカルやセガが経営するエンターテイメント施設のドリームファクトリーが有り、買い物だけでない家族連れで楽しむ事ができる施設が揃っています。此れも巨大SC特有の特徴で有ると言えます。

  
ダイヤモンドシティミューの内部 左:三越 中:専門店街 右:ジャスコ

 ミューの両翼に有るダブルキーテナントの 三越ジャスコ が有ります。ジャスコは大手スーパー特有の「比較的安い物を取り扱う」形で食料品から衣料品等を含め一通りのリーズナブルな品揃えをコンセプトの中心に据えています。それに対し三越は「郊外型SC初出店」と言う事もあり取り扱っている商品を食品中心+高めのファッションに絞り「五十貨店」と言う形態で出店しながら、比較的高級な品揃えで「三越の高級感」をアピールする店舗展開をしています。
 しかしミューの有る「武蔵村山」と言う地域のポテンシャルを考えると、ダブルキーテナントの内百貨店業態の三越は多摩地域の一番店である立川高島屋に近いレベルの高級感を出して「三越」ブランドを強調していますが、これは明らかに「武蔵村山には場違い」と言う感じです。又GMS形態のジャスコはこの周辺数kmの商圏の住民にはまる価格ゾーニング・品揃えであると言えますが、この様なGMSで取り扱うレベルの価格・商品ゾーニングは競争相手が多く、同じジャスコでも 昭島店入間店数km〜10km程度の範囲 に存在し、同じ様な内容の同一会社の店舗が競争相手として有るのでジャスコ武蔵村山店は「巨大SC内の立地」と言うプラス要因は有るにしても「共食い」をしていると言っても過言では有りません。
 この様に考えると、ジャスコにしても「近隣各店との共存」を図るには「巨大SCの集客力」を武器に既存店舗の集客圏と重ならない様に広い地域から集客する必要が有りますし、三越にしてもその「高級な品揃え」に対応した客層を集めてくる必要が有ると言えます。そうなるとミューの集客エリアは武蔵村山だけでなくGMSは強豪ジャスコ既存店の無い西側の瑞穂・青梅方面や東側の東村山・東大和や南東の立川・国立からの集客が重要になってきますし、三越は比較的高所得者の多い中央線沿線・東村山方面からの集客を広域から狙わなければなりません。それがミューの成功の必要条件では無いかと考えます。
 しかし多摩地域はGMSのイトーヨーカ堂・西友各店や立川の 伊勢丹高島屋 と言う百貨店や昭島駅前の モリタウン や規模は小さい物の高島屋系(東神開発)の 若葉ケヤキモール 等競争相手は多数有ると言えます。その中でミューは「規模のメリット」を生かして施設・店舗の魅力を上げて商業施設的には「オーバーストア」状態と言える多摩地域で勝ち抜かなければならないと言えます。その勝利への道程か決して平坦では無いと考えるのは私だけでしょうか。


 ☆ダイヤモンドシティミューへの公共交通アクセス

 その様なミューですが、「東京で唯一鉄道駅の無い市」である武蔵村山市の元日産村山工場跡地北側に有るために、人口集積の少ない「内陸工業地帯」に立地しています。その為ミューへの集客は「中央線以北の多摩地域」と言う広い地域から集客をしなければなりません。そうなると大切なのは「アクセス手段」と言う問題です。続いてはミューへのアクセス手段について見てみたいと思います。

  
アクセスのメインは自動車 左・中:ダイヤモンドシティミュー付属4,000台の駐車場 右:バスはサブアクセス?@ダイヤモンドシティミュー内公共交通広場

 現実問題としてミューへのアクセスの主力になるのは「自動車」で有る事は間違い有りません。ミューの有る場所は北側約500mには新青梅街道が南側約2.5kmの天王橋交差点には五日市街道が走っていますし、目の前の道を真っ直ぐ南下すれば昭島・新奥多摩街道方面に1本で出れるのでこれらの道が自動車アクセスの基本になります。
 特に新青梅街道は西は瑞穂・青梅方面に東は東大和・東村山・小平方面に繋がっている多摩北部のメイン幹線道路であり、「ミューから新青梅街道で30分」と言う範囲に新青梅街道沿いのの青梅〜小平間の各市が入る為、この幹線道路の存在が自動車アクセスでのミューの商圏を拡げている事は間違い有りません。
 その自動車アクセスを支えているのが4000台の駐車場です。郊外型巨大SCには駐車場は必須の物ですが、流石に13.4万㎡の敷地を生かして巨大な駐車場が設けられています。4000台の駐車場と言う事は郊外型SCに1人で来る人は少なく1台当り2〜3人乗ってくるでしょうから約1万人+αの来客に対応できる駐車場で有ると言えます。実際ミューの駐車場は施設規模に対して十分なキャパシティが有ると言え、私が訪れた空いているとは言えない筈の土曜日の昼頃でも駐車場の端の方では空きが有る状況でありました。
 しかしそれでもかなりの車での来客者が有ったのは事実でしたので、その駐車場の状況から見ればやはり郊外型巨大SCのご他聞に漏れず車でのアクセスが主流で有る事は間違いないと言えます。

 そのメインの自動車でのアクセスに対し、公共交通機関でのアクセスはサブの取り扱いになります。ダイヤモンドシティのSCの場合「 仙台空港アクセス鉄道「杜せきのした駅」よりデッキで直結 」と言うダイヤモンドシティ・エアリの様な公共交通でのアクセスが便利なSCも有りますが、「東京で唯一鉄道駅が無い市」である武蔵村山に立地し最寄駅が約2km南の西武拝島線の武蔵砂川駅と言うミューの場合、アクセスのメインは「バス」と言う事に成ります。

  
左:立川バスのダイヤモンドシティミュー⇔玉川上水線  右:西武バスのダイヤモンドシティミュー⇔東大和市駅⇔立川線

  
左:東西路線が乗り入れる武蔵村山市コミュニティバス  右:ダイヤモンドシティミュー運営のダイヤモンドシティミュー⇔玉川上水間無料送迎バス

 そのバスアクセスも最寄駅の武蔵砂川にはバスロータリーが南側の「 立川市コミュニティバスくるりんバス 」専用の小さなロータリーが有るだけで実際コミバス以外のバスの乗りれが今の段階で無い状況なので、最寄駅の武蔵砂川からのバスアクセスではなく東側の玉川上水・東大和市からのアクセスが案内されています。
 実際私が訪問した時にはバスアクセスとして、ダイヤモンドシティが域外で手配した貸切バスによる玉川上水⇔ミュー間の無料送迎バス(2月末で打ち切り)が中心となり、それに加えて立川バスが運行している玉川上水からの立川バス・武蔵村山市内循環MMシャトル、西武バスが運行している立川⇔東大和市⇔ダイヤモンドシティ線が乗り入れています。
 その為ダイヤモンドシティ側でも敷地内に写真に有る様な交通広場を整備しており、無料送迎バス・立川バス・武蔵村山市MMシャトル・西武バスの各路線もこの交通広場に乗り入れています。実際此処でのMMシャトル⇔立川バス・西武バスへの乗換は案内はされていない物の屋根等の施設があり同一広場内での乗換も構造上では可能になっています。その点ではSCと言う拠点性が有る場所で交通広場も整備されているのでやり方次第では「鉄道駅が無い武蔵村山市」の交通結節拠点として整備することもやろうとすれば可能なインフラは備わっていると言えます。
 しかし問題はバス路線が有っても本数が少ないことです。私が行った時には無料送迎バス2本/時・MMシャトル約1本/時・立川バス上水行約1本未満/時・西武バス立川行2本/時と言う本数で、今では無料バスが無くなり純減で立川バスがダイヤ改正していますがほぼ本数横ばいですので、極めて本数が少なくなっています。しかも立川からミューへ直接乗り入れの西武バスは昔の長円寺行きを延長しただけなので旧青梅街道・東大和市駅・立川通り経由の立川⇔ミュー間のバスとなっている為約1時間掛かる遠回りの路線で使えない路線となっています。
 この路線設定はこの地域が「立川バスがメインだがと西武バス立川営業所が長円寺線で絡み合う地域」と言う微妙な関係が有ったからこそ今の様な路線設定になっているのでしょうが、少なくとも「ダイヤモンドシティによる立川バスへの冷たい仕打ち」が微妙なバス路線設定になっていると考えるのは深読みでしょうか?私が立川バスの立場なら「引いた路線の玉川上水線に無料送迎バスをぶつけその上バスは他社をチャーター」と言う仕打ちを受ければ、「最低限のバス路線設定で良いや」と言う事になるはずです。その結果が立川バス玉川上水⇔ミュー間路線の本数の少なさ(1台で運行できる最低限の本数)になっていると思います。
 ダイヤモンドシティの発想は「メインが車だからバス路線(公共交通)は御飾り程度で良いや」と言う発想が有ったのかもしれません。その様な消極的姿勢が「開業当初だけの無料送迎バス運行でしかも地元のバス会社へ冷たい仕打ちで対応」と言う事になったと思います。この様なことから見るとダイヤモンドシティミューの「公共交通アクセス設定」は「失敗で有ったのでは無いか?」と言う事が出来るのではないでしょうか?。


 ☆地元の大需要地「立川」を無視して商売は成り立つのか?

 上記の様な「東京の交通不毛地」である武蔵村山に出来た超巨大SCであるダイヤモンドシティミューですが、流石に開業してから未だ間もない事もあり今の段階では「開業景気」と言う事もあり取りあえず順調な滑り出しをしている様です。
 しかし上記で見た様に周囲には類似施設が無い東京唯一の超巨大SCで有れども「死角は無いのか?」と言えばNOで有ると思います。その最大の死角は「公共交通が不十分な武蔵村山に立地」と言う点で有ると思います。完全に自動車での移動が根付いている地方ならいざ知らず、鉄道・バスでの移動が一般化している東京では商業の成功に取っては公共交通の充実は「必要条件」で有ると思います。其れは東京を含む関東圏の商業施設の多くが鉄道駅の近くやターミナル等の商業集積が多い地域で成功している事例を見れば明らかです。GMSで日常品を買うのであれば近くの店へ車で行く事は有っても高級品を買いに行くのに車で田舎に行くのはなかなか想像できません。基本的には商業集積地の百貨店・専門店を複数見て歩くのが一般的で有ると言えます。その様な点から見るとSC内で全てが完結し、しかも公共交通が不十分で有る所で東京のSCが成功するとはなかなか思えません。

  
左:隣町で多摩最大の商業集積地「立川」にはライバルのデパート(伊勢丹・高島屋)と専門店(丸井・ルミネ・グランデュオ・中武)が集中
右:立川から最短距離で結ぶバスはダイヤモンドシティミューを通過@都道55号線を通る立川バスの立川⇔箱根ヶ崎・武蔵村山市民会館・三つ藤住宅・瑞穂営業所線

 その様な視点で見ると、ミューの店舗レパートリーの中でGMS形態のジャスコは良いとして百貨店形態の三越やちょっと高級よりの専門店街の最大のライバルは、近接の「多摩最大の商業集積地」であるJR立川駅前と言う事に成ります。特にJR立川駅前に並ぶ高島屋・伊勢丹の2つの百貨店になります。
 JR立川駅前は駐車場こそ「充実している」とは言えませんが、JR中央線・青梅線・南武線・多摩都市モノレールが乗り入れ多摩の東西南北全域へ鉄道網が広がっていると同時に北口ロータリーを中心に都道153号線(南北通り)芋窪街道を経由して玉川上水・武蔵村山方面には立川バスが、立川通りを経由して東大和市・東村山方面には西武バスが運行されており、それらの公共交通機関が大量の多摩住民を立川駅前に運んできており、その利用客を基礎に立川駅前の高島屋・伊勢丹の百貨店やルミネ・中武・丸井・第一デパート等の専門店が立地しており極めて繁盛していて、多摩地域の中高級品の購買需要・供給の大部分が集積しています。

 しかしミューはその立川を意識していないと感じるのは私だけでしょうか?少なくとも大部分の人が車で着てくれると考えていれば「4000台の巨大駐車場が有ります」だけで良いと思いますが、周辺の武蔵村山(人口約68千人)・東大和(人口約81千人)だけで無く周辺最大の人口約18万人の立川市からの公共交通アクセスを殆ど無視していると言うのが実情です。
 それは「 立川からのバスアクセス 」を見ると明らかで、立川駅前で見る「ミュー行き」のバスは東大和市廻り所要時間約1時間・本数毎時2本の遠回りバスで、ミューの案内に出ている「立川バス立川⇔箱根ヶ崎・武蔵村山市民会館・三つ藤住宅・瑞穂営業所線」は約30分で結び毎時6本の頻発運転でありながら、近くの都道55号線を走りミューの隣の村山医療センターには「村山医療センター入口」と言うバス停が有るにも関わらず、ダイヤモンドシティミューには乗り入れておらずしかも最寄バス停で「ミューの案内」一つ無い状況です。これでは「立川から公共交通での集客は考えていない」と言っているに等しい状況です。
 何故この様になっているかと言えば、其れはダイヤモンドシティが「地元と上手く連携していない」と言う点が有ると言えます。それはダイヤモンドシティと立川バスとの関係が示唆していると言えます。今回開業時にはダイヤモンドシティは玉川上水⇔ミュー間にチャーター便による無料送迎バスを運行しましたが、このバスは地元の立川・西武以外の会社からチャーターしています。有料バスを運行している立川バスの脇で他社からバスをチャーターして無料バスを運行するということは地元の公共交通運行会社の立川バスに「喧嘩を売る」に等しい行為です。それではミューにとって有利になる様なバス路線を立川バスが設定する筈が有りません。それではSCへの公共交通アクセスの充実は「夢物語」になってしまいます。
 その様な事が好ましい事なのでしょうか?NOで有ると思います。やはり地域の地場企業との協力は大切ですし、公共交通が充実している地域ではSCと言えども公共交通とのタイアップは必要なことです。其れをしなければ固く継続的に集客をする事は難しいと言えます。自動車で来る客は機動力が有る分移り気です。集まる時は集中的に集まりますが競争相手が出来た時去るのも早いと言えます。
 ましてミューは構内に交通広場まで作り、鉄道が無い武蔵村山市で「交通の核」となる施設と核が存在しているのですが、肝心要の地元交通事業者との協業が果たされていないが故に集客の重要なツールとなる「交通機関拠点化」が果たされていない状況に有ります。これでは折角の施設が「宝の持ち腐れ」になってしまいます。其れも「自爆行為」と言えるダイヤモンドシティの行動でこの様な状況になってしまっているのですから極めて勿体無いと言う事が出来ます。
 今や都会の郊外でも「自動車社会化」が進んでいると言えども、大都市近郊では未だ公共交通はかなりのウエイトを占めていると言えます。その公共交通との上手なタイアップがなければいくら超巨大SCで有れども失敗の可能性が有ると考えます。又SCが地域に公共交通拠点を提供する事はSCにとって集客のメリットが有ると同時に地域にとっても公共交通充実のメリットを与える事になります。
 超巨大SCと言えども地域の一員なのですから、地域と上手く協力して行く事が必要で有ると言えます。その一つの形態として「地域公共交通との協力」は重要な事であると言えます。そうしなければ超巨大SCと言えども成功は覚束ないのではないか?と今回ダイヤモンドシティミューを見て感じさせられました。今からでも遅くは無いのでダイヤモンドシティの方から「ミューへのアクセス手段としての公共交通の存在」を改めて考え、地域の公共交通機関との協議・協力を進める事が必要なのではないでしょうか?





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