このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

出張レポート(13)

2009.8.17

秩父鉄道三峰口駅訪問の記

8月16日(日)、お盆休み最終日に秩父鉄道の終点・三峰口駅を訪問した。訪問ルートは山梨県と埼玉県を結ぶ国道140号線とした。この道は、山梨県側では「雁坂みち」といい、埼玉県側では「彩甲斐街道」と呼ばれている。1998年(平10)、「開かずの国道」といわれた雁坂峠に一般国道では国内最長(6625m)の雁坂トンネルができ、両県が直結した。富士吉田からはちょうど100kmの行程である。

1.三峰口駅

三峰口駅は、国道から少し入ったところにある秩父鉄道の終着駅で、第3回「関東の駅100選」に選定された郷愁を誘う外観の駅である。駅前には観光客目当ての食堂が数軒あるが、その何軒かは休業しており、いかにもひっそりとした光景である。駅前からは三峯神社や中津峡などへ行くバスが出ていて、数人の客が乗り降りする。
駅に隣接して駐車場があり、基本は月極用だが、日貸用のスペースも何台かあって、1日500円で利用することができる。
駅建屋の下には立ち食いそばの店があるが、こちらも客はまばらである。
この駅は山あいののんびりした雰囲気に包まれ、喧騒とは無縁である。
一方、駅構内は2面3線のホームのほかに多くの側線があり、またSL用の転車台を備えているなど堂々とした構えである。また隣接して車両公園があり、機関車や電車、貨車など10台が静態保存されている。

2.SLパレオエクスプレス号

三峰口駅訪問の主目的はもちろん、SLパレオエクスプレス号である。熊谷を10時10分に出発したC58は12時49分に三峰口駅に到着し、方向転換をしたあと14時3分発で熊谷へ向かう。
駅近くの踏切で到着を待っていると、遠くに汽笛が聞こえ、やがてドラフト音が近づいて来る。同じSLでもテンダー車の迫力は別物だ。今日はデキ108との協調運転である。
到着した機関車は、駐車場脇にしばらく停車し、点検を済ました後引き上げ線から転車台へ移り、方向転換して再度引き上げ線で折り返し、さらに本線を秩父方へ進んでからバックして列車の先頭に立つ。SLの運転はとにかく手間がかかるのだ。



終着駅へ最後の力走
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折り返して熊谷へ向かう
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3.旧国鉄色1000系etc

秩父鉄道のもうひとつの目玉は、旧国鉄色車両の運転である。昭和40年ころを思い出させる懐かしい色の1000系(旧国鉄101系)に行き会うことができるのも、この路線を訪ねる楽しみだ。3時間ほどの短い訪問だったが、“比較的”運よく3種類の色の電車を見ることができた。
このほか秩父鉄道には他社から転入したさまざまな車両が在籍しており、飽きることがない。

  
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1000系スカイブルー車
1000系カナリアイエロー車
1000系ウグイス車
西武4000系
(秩父線用車)
5000系
(旧都交6000形)
1000系
(旧国鉄101系)
6000系急行用
(旧西武101N)
三峰口駅での
並び
7000系
(旧東急8500系)

SL到着時に一瞬の賑わいを見せる三峰口駅

三峰口駅の入場券(硬券)と駐車券

点検中は間近にSLを見ることができる

転車台で方向転換を済ます

駅の片隅にある立ち食いそば店

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