このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
|
富士急行線には、「平日」と「土休日」のダイヤがある。大きく違うのは特急の運転本数で、平日の下り3本、上り4本に対し、土休日には下り6本、上り8本が設定されている。また、土休日にはJR直通のホリデー快速もある。
このレポートでは、富士急行線の平日、土休日の各ダイヤについて、それぞれ朝・昼・夕の時間帯の特徴を検証する。
(本稿では、土休日を休日と称する)
【平日・朝ダイヤ(6:20〜9:20)】
始発から8時頃までは、約30分間隔のパターンダイヤになっている。禾生、東桂、下吉田の3駅で相互に交換するこのダイヤは、駅間時分等からみても最も安定した形である。この時間帯、大月・河口湖間の所要時間は、下り列車が49〜52分、上り列車が52〜55分とばらつきが少ない。8時台になり、ラッシュ対応として交換駅をずらしながら運転間隔を短縮している。
なお、図中青色の筋はJR直通列車である。(a)(b)2本の列車は、前日夜の東京発河口湖行列車が河口湖で滞泊したもので、車両は201系4両編成である。また(c)は、高尾発の115系3両編成で、9時26分に河口湖へ到着し、10時46分には高尾へ向けて出発する。
【平日・昼ダイヤ(10:30〜13:30)】
この時間帯には特急列車が運転される。このためダイヤは複雑になる。
特に11時前後に都留市駅で見られる交換はめずらしい。10時50分、河口湖行普通203列車(d)が到着し、大月をこの列車の12分後に発車したフジサン特急1号(e)を待避する。特急列車はこの駅を通過して次の谷村町駅で大月行普通202列車(f)と交換する(特急は通過)。203列車は、この202列車が都留市駅に到着するのを待って、11時2分に発車する。普通203列車の都留市駅での停車時間は12分で、大月から河口湖までの所要時間は65分を要する。203列車は、平日ダイヤでは最も遅い列車となっている。
一方、この時間帯のもう一つの特徴的な場面は11時から13時にかけて現われる。この時間帯、大月発河口湖行普通列車の運転時隔が1時間程度となるため、大月・東桂間に区間運転列車を2往復入れて補完している。
【平日・夕ダイヤ(16:00〜19:00)】
平日ダイヤでは、16時から18時にかけて、朝と同じパターンが見られる。ほぼ30分間隔の運行で、待避等のための損失時間も少ない。18時以降になると交換駅をずらして運転本数を増加させている。
この時間帯で注目されるのが、フジサン特急14号(g)である。この列車は30分ネットの中にありながら対向列車への支障が極めて少ない。自身も河口湖から大月まで、42分と標準的な速さで到達している。
休日のダイヤ
【休日・朝ダイヤ(6:20〜9:20)】
朝のダイヤについては、休日も平日とほぼ同じ組み立てになっている。ただし、下りに1本、フジサン特急の季節臨時列車があるなど、8時以降は平日と少しずつ変わっている。
この時間帯に注目されるのは、いま触れたばかりのフジサン特急51号(h)である。この列車は前述のフジサン特急14号と同じく、30分ネットの中にありながら、ほとんど対向列車に支障することがない。文字通り筋のよい“スジ”である。
(d)
(e)
(f)
(g)
(h)
【休日・昼ダイヤ(10:00〜13:00)】
休日の昼間は普通列車と特急列車が行き交い、複雑なダイヤになっている。
特に注目されるのは、11時前後の東桂駅での交換である。これは平日の11時前後に都留市駅で見られる交換と同種のものである。河口湖行普通203列車(i)は10時58分に東桂に到着し、後続のフジサン特急1号(j)の通過を待つ。フジサン特急1号は東桂でこの203列車を追い越し、次の三つ峠で対向待避しているJR直通高尾行普通4536M列車(k)と交換する(特急は通過)。203列車はこの4536M列車の東桂への到着を待って11時12分に発車する。このため203列車の東桂での待避時間は14分と長く、大月・河口湖間の所要時間は66分になる。203列車は、富士急行線全列車の中でも最も遅い列車である。
なお、11時から13時にかけて、下りは特急、普通ともに1時間ごとの運行となる。
(j)
(i)
(k)
【休日・夕ダイヤ(16:00〜19:00)】
休日の夕方は、かなり輻輳したダイヤになっている。1時間単位でみると、おおむね特急列車1本、普通列車2本の運転本数である。休日の夕方は、東京方面へ帰る観光客を強く意識したダイヤ編成になっている。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
|