【ブラン】所長、おはようございます。
【富士三六】おはよう。何か用かな?
【ブラン】富士急行線の線路の形で最近謎に思っていることがあるんですが、それで所長にお聞きしたいと思います。
【富士三六】ほー、なかなか感心だな。何にでも疑問を持つことはよいことだ。何だね。
【ブラン】まず最初の謎は、富士吉田駅はなぜスイッチバックになっているんでしょう?
【富士三六】初めての人は、富士吉田で電車が折り返すとびっくりするよね。
富士急行線は、当初山中湖の方へも路線を伸ばす計画があったんだが、結局河口湖方向への建設でお終いになっちゃったんだ。だから富士吉田駅の折り返しは厳密な意味でのスイッチバックとは違うんだな。一畑電鉄の一畑口駅も、こちらは路線が廃止になったためだけど同じような折り返し駅だ。
【ブラン】あれっ、ボクんちの方まで電車が来る計画があったのかー。
実現しなかったのは残念だな。
【富士三六】富士急行線は富士吉田での折り返しがあるために、河口湖・下吉田間では線路がL字形になっている。
【ブラン】本当だ。ではうちの研究所ではここに“Lライン”という名前をつけたらどうでしょう。
【富士三六】お前なかなかセンスがいいな。
【ブラン】それでは次の謎に移ります。
【富士三六】さてどこだろう。
【ブラン】寿・三つ峠間では線路が2回、大きくカーブしていますよね。これはこの区間の勾配がきついからそれを緩和するためでしょうね。
【富士三六】何だ分かっているじゃないか。それでここは山に沿ってM字形になっている。
【ブラン】山際に隠された“M”。あれっ、なんだか「ダ・ヴィンチ・コード」の謎解きみたいになってきたぞ。
【富士三六】本当だな。ところで最後の謎は?
【ブラン】都留文科大学前と谷村町の間の国道をまたぐところ。
【富士三六】あー、S字になっているところだね。確かにここは国道が平坦な直線で、線路が左右にカーブしながら道路をまたいでいるんだから不思議なつくりだよね。何か事情があってこういう形になったんだろうけど、これは私にも分からんな。
西武新宿線が花小金井で青梅街道を横切るところにも似たような線形になっているところがあるけどね。
【ブラン】“Sライン”の謎は不明、ですか。
でも謎の場所に名前をつけたのはよかったですね。今日の収穫ですね。
LラインとMラインとSライン。L、M、S・・・。あれっ、これって洋服のサイズ記号と同じですね。
【富士三六】線形の謎を解くうちに新たなメッセージに出会った!
【ブラン】こりゃダン・ブラウンもびっくりだ。