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出張レポート(6)

流山線をみる

2007.4.22

4月21日(土)、東京へ所用で出かけたさい、少し足を伸ばして流山線(総武流山電鉄総武流山線)を訪ねた。
流山線はJR常磐線と接続する馬橋駅と流山駅の間、5.7kmを結んでいる、全線単線で駅数6駅のミニ路線。地域の生活に密着した鉄道として利用が定着してきたが、2005年8月に“つくばエクスプレス”が開業したために通勤客の移乗が進み乗客の減少が著しい、ときく。
短時間ながら、現状の一端を垣間みた。

1.沿線風景

起点の馬橋駅は、JR常磐線馬橋駅と跨線橋でつながっている。
地平駅であるが直接外へ出ることはできず、いったん橋を渡って構外へ出る構造になっている。
駅は1面2線で、本線はかつてJR線とつながっていたものか、はるか先まで伸びている。
土曜日の昼時とあって、馬橋から乗車した客は、10人ほどであった。

馬橋駅の跨線橋から幸谷方向を俯瞰 折り返しのため待機する流山線の脇を常磐線の快速列車が通過する

馬橋から幸谷(こうや)までは、JR常磐線とほぼ並行している。
幸谷は駅名こそ違うものの、常磐線と武蔵野線が交差する新松戸駅に近く、JR線への乗り換えに便利である。このため利用者が多いらしく、始発駅では閑散としていた車内へ30人ほどの人が乗り込んできた。
幸谷駅は1面1線の構造だが、マンションの1階にホームがあるという、めずらしいつくりの駅である。

幸谷の次の小金城趾駅は島式1面2線の構造で、中間駅で唯一交換設備をもつ。早朝深夜を除き、すべての列車がこの駅で交換する。
小金城趾駅を出た列車は、いずれも1面1線の鰭ケ崎(ひれがさき)、平和台と停車するが、車窓は住宅地が続いていて、さほど変化はない。目立つ施設といえば、平和台駅前のイトーヨーカ堂くらいのものである。

マンションの1階にホームがある幸谷駅

住宅街の一角にある鰭ケ崎駅
庭続きに駅がある

平和台を出ると終点流山は目の前だ。
流山駅は行き止り1面2線の構造で、市役所に隣接しているとはいえ、駅前広場があるだけの静かな駅である。ここまで乗ってきた客は10人ほどであった。

静かなたたずまいの流山駅

流山駅の中は簡素なつくり

2.ダイヤと車両

流山線は、平日と休日のダイヤがあり、平日73往復、休日59往復と運転本数の差が大きいが、土曜日は平日ダイヤで運転している。
馬橋と流山を同時刻に発車し、小金城趾で交換して同時刻に到着する。全区間の所要時間は11分である。
運転本数は1時間に3〜5本と多いが、パターンダイヤにはなっていない。

車両はすべて西武鉄道からの譲受車で編成ごとに独特の塗装が施され、塗色にあった愛称がつけられている。
最近ワンマン運転を検討しているとのことで、それに対応した工事が行われている車両(「青空」「なの花」)もある。

流山駅で待機中の「流馬」(3連)

馬橋駅で待機中の「明星」(3連)

幸谷駅へ到着した「青空」(2連)

幸谷駅を発車する「なの花」(2連)

検車区の「流星」(左)と「若葉」(右)
(いずれも3連)

3.その他もろもろ

【その1】流山からの帰途、鰭ケ崎まで130円のキップを買うべきところ、誤って160円のキップを買ってしまった。車内で車掌に申告したところ、補充券により30円返してくれた。そういえば、流山線は車掌が乗務しているうえに全駅に駅員が配置されている。
【その2】駅や車内に「こども110番の駅」のポスターが掲示されていたが、キャラクターは富士急でおなじみのトーマスだ。
トーマスが鉄道会社のキャンペーンを代表している。

車掌が発行する車内補充券

トーマスがキャラクターの
「こども110番の駅」ポスター



流山駅へ到着する「なの花」
11分の短い旅の終わり

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