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もう少し一般市民の目線に降りて考えてよ(2017年〔平成29年〕12月31日公開)

 下の写真は今年9月中旬のある日、中国放送ラジオ(RCC、広島市中区基町)の久井エフエム中継局(広島県世羅郡世羅町小世良)に取材に行った時(その時のことは こちら で記しているので併せてご覧頂きたい)に撮ったものである。何が問題かよく考えて頂きたい。

 写真撮影場所は山陽自動車道下り線の八幡(やはた)パーキングエリア(三原市八幡町美生〔みのう〕)の男子便所なのだが、便所の壁にあまりにも不気味なポスターが貼られているのがお分かり頂けるはずである。その不気味なポスターの正体とは、今から9年前の2008年(平成20年)に琵琶湖の各所(注1)で身元不明の男性のバラバラ遺体が発見された、いわゆる琵琶湖バラバラ殺人事件(2008年〔平成20年〕5月17日発覚。事件に関する情報提供を呼びかけるページは こちら )の身元不明の被害者の情報提供を求めるポスター(2016年〔平成28年〕版(注2))である。このページをご覧になっている方もどこかで一度は目にしたことがあると思われるポスター(時期により内容は異なる)である。
 人目に付く場所に未解決事件に関する情報提供を呼びかけるポスターを貼ること自体は別に何とも思わないのだが、実はこの琵琶湖バラバラ殺人事件の身元不明の被害者の似顔絵を掲載したポスターはどういうわけか便所または便所への通路にある掲示板に貼られることがしばしばあるのである。これまでに私が目撃した例を挙げると次の通りになる。
・2009年(平成21年)5月19日に道の駅奥出雲おろちループ(島根県仁多郡奥出雲町八川)に立ち寄った時、そこの便所への通路にある掲示板に貼られているのを見かけた。
・2010年(平成22年)11月28日に道の駅インフォメーションセンターかわもと(島根県邑智郡川本町因原)に立ち寄った時、そこの便所への通路にある掲示板に貼られているのを見かけた(注3)
・今年5月28日に山陽自動車道下り線の福山サービスエリア(福山市津之郷町津之郷)に立ち寄った時、男子便所の出口に貼られているのを見かけた(下の写真参照。よくご覧頂ければ分かると思うが上の写真と同じポスターである)。

 山陽自動車道下り線福山サービスエリアのように便所の出口に貼るというのならまだましなほうだと思う(注4)のだが、問題は用を足す前にこの不気味なポスターを目にしてしまった場合である。不気味さに恐怖感を覚え、ここで用を足したくないと言い出す人(特に深刻なのは子供)が出る可能性が考えられるのである。そういう場所にこのポスターを貼った方の言い分は「便所なら多くの方が立ち寄るし、必然的に目にする方も多くなる。もしかしたらこのポスターを見た人の中に事件解決への重要な手がかりを持っている人がいるかもしれない。だからそうした」というものであろうが、恐怖感や人間の生理的問題を蔑(ないがし)ろにしているのではないのだろうか。発想は理解できないわけではないし、事件解決に持ち込みたいという熱意は分かる。けれど貼る場所を考えないというのはどうなのだろうか。全く問題視されていないことではあるが、異論が上がっても良いことだと私は考えている。

 「歴史は繰り返す」とよく言うが、実は警察が無差別に不気味なポスターを貼りまくったことは過去にもあった。今から40年ほど前、警察庁(東京都千代田区霞が関二丁目)は身元不明の他殺遺体の似顔絵を複数(3〜5人)掲載した「この人を見知りませんか?」という宣伝文句のポスターを作成したことがあった。青地に白抜き文字で宣伝文句を書いてあるものと、緑地に白抜き文字で宣伝文句を書いてあるものなど数種類作成されたのだが、それらのポスターはあろうことか次に挙げるような場所にまで貼られていたのである。
・スーパーマーケットの出口
・スーパーマーケットの駐車場の壁
・街角の掲示板
・木工作業所の入口
・地方のバスの待合小屋
・有料駐車場の管理小屋
 更に1970年代後半〜1980年代前半に放送されていた刑事ドラマや2時間サスペンスドラマを見ると刑事達がいる部屋の掲示板にこのポスターが貼られているのが見えるし、1970年代の人気ヴァラエティ番組「お笑いオンステージ」(NHK総合テレビ。1972〜1982年〔昭和47〜57年〕放送)の前半部分の「てんぷく笑劇場」(注5)のある回のセットにこのポスターが貼られているのを見た覚えがある。恐らく最も多くテレビ出演を果たした手配書ということになるかもしれない(注6)
 しかし、無差別に不気味感を催すポスターを貼ったことがかえって仇となってしまった。「母親と一緒にあるスーパーマーケットに行った時、その出口に貼られてあるのを直視したのを契機にそのスーパーマーケットには行きたくなくなってしまった。早く剥がして欲しい」とか「近所の掲示板に貼られるようになってからそこを意識的に避けるようにしている。どうしてもその前を通らなければならない時は目を閉じるなどして一切見ないようにしている。こんな状態はいつまで続ければ良いのか」とか「確かにうちの会社は交通量の多い通りの前にはあるがだからと言ってうちの会社の入口にまで貼らないでくれ。社員が嫌がっている」というような苦情が各所から起こったのである。こうして「この人を見知りませんか?」というポスターはわずか数年で企画中止となり、歴史の砂に埋もれた(注7)のである。
 不気味感を催すポスターを無差別に各所に貼った警察側の考え方は理解できないわけではない。多くの人々に見て頂きたいこと、そしてそこから被害者の身元判明→容疑者検挙に繋げたいことがこのポスターを企画・作成した目的であった。しかし、たださえ誰もが気味悪がるものを各所に貼りまくっては逆効果になることを分からなかったのであろうか(恐らく身元判明→容疑者検挙に至った事件はほとんどなかったのではないのだろうか)。ある目的に集中するあまり周囲の状況や感情を蔑ろにしてしまうことはよくあることであるが、「この人を見知りませんか?」というポスターはそのことを警察庁に強く教訓として残したはずであった。
 しかし、長い年月が流れ、その教訓は忘れ去られてしまった。その結果が琵琶湖バラバラ殺人事件の身元不明の被害者の似顔絵を掲載したポスターが便所や便所への通路にある掲示板に貼られることに表れたのではないのだろうか。そんなところに貼ったのは滋賀県警察本部(大津市打出浜)や近江八幡警察署(近江八幡市土田町)の職員なのか、そのサービスエリアやパーキングエリア、道の駅のあるところを管轄する警察署の職員(注8)なのかは分からないが、いずれにせよ過去の教訓など全く知らない人間の仕業だったのだろう。琵琶湖バラバラ殺人事件も「この人を見知りませんか?」というポスターに似顔絵の載った身元不明の他殺遺体のほとんどと同じ運命をたどりつつあるわけであるが、まさに「歴史は繰り返す」といったところであろうか。

 記すまでもなく警察は我々一般市民の安全を守るために存在するものである。しかし、それを良いことにどこか上から目線で一般市民に接しているのではないか、そんな気がするのである。無差別に身元不明の他殺遺体の似顔絵の載ったポスターを貼りまくること以外にそのように感じることを挙げると次の通りになる。
・ある事件について解決に向けての重要な手がかりになりそうなことを伝えてもその結果は教えてくれないこと。公務員には守秘義務があることや捜査情報の漏洩はよく問題になること、人権や私的領域を擁護すべきであることなどがその理由であるが、うがった見方をすればろくな捜査はしていないということを示しているように感じられる。また、そのことを明言しなかったために通報者とトラブルになることもしばしばある。本当にこれで良いのだろうか。
・身元不明の他殺遺体の復顔像(似顔絵)を作り直す事件があること。琵琶湖バラバラ殺人事件はその代表的事例であるが、前のヴァージョンの似顔絵を見て「私の知人に似ているのだが…」と訴えた方の思いを踏みにじってはいないだろうか。「警察は私を騙した」とか「警察はろくな捜査をせず、捜査結果も伝えず、知人を心配していた私の思いを無視した」とか「もし作り直すのであればきちんと通報した方の承諾をとるなり謝るなりすべきだ」というようなことを言う人が出てこないとも限らない。
・よくテレビの公開捜査企画で「お心当たりの方は最寄りの警察署まで訴えて下さい」と言うことがあるが、それを信じて最寄りの警察署に訴えてもきちんと取り合ってくれないこと。確かに捜査を行っている警察署に直接訴えたほうが好ましいのだが、もしそういう訴えがあったのならその場でそのことを言うなり捜査を行っている警察署に電話をするなりしたらどうなのか。
・重大な未解決事件なのに警視庁(東京都千代田区霞が関二丁目)や各道府県警察本部の公式サイトの情報提供を求めるページには掲載されていないものがいくつもあること。その事件の起きた時期のニュースを見ると情報提供を呼びかけるチラシを配っていたというような報道がなされているのを見るのだが、その日だけは真剣で後の日はもうどうでも良い事件として全く捜査していないのではないかと受け止められる恐れがあることは全く頭にないのだろうか。
・重大な未解決事件なのに捜査特別報奨金制度の適用対象にならないだけでなく、その要望も無視しているものがあること。例えば2004年(平成16年)9月3日に津山市総社で起きた、当時小学校3年生の女子児童が自宅に侵入した何者かに殺害された事件(情報提供を呼びかけるページは こちら )は捜査特別報奨金制度の適用対象になってもおかしくない事件であり、なおかつ岡山県公式サイトの「マルチメディア目安箱」に二度も適用を求める投稿がなされたのに未だに適用されないままになっている。捜査特別報奨金制度の適用対象になったことで解決に至った事件が少なく、やっても利益や意味はないと思っていることが長らく見送りになっている理由なのかもしれないが、岡山県警察本部(岡山市北区内山下二丁目)や津山警察署(津山市林田〔はいだ〕)の職員はそういう投稿をした人の思いを踏みにじっているとは全く思っていないのだろうか。
・同じ地域で起きた殺人・死体遺棄事件について差別的な扱いをしていること。例えば栃木県塩谷(しおや)郡塩谷町風見山田では2005年(平成17年)3月15日に身元不明の若い男性の他殺遺体が、2008年(平成20年)6月1日に身元不明の若い女性の他殺遺体がそれぞれ発見されているが、後者については似顔絵公開が功を奏して身元判明→容疑者検挙に至っている(但し身元判明までに3年以上かかってしまったため事件発生から3年で公訴時効が成立する死体遺棄罪については起訴できなかったという)のに、前者は遺体が身に着けていた遺留品(シャツ・ベルト)の絵または写真を掲載したポスター(それは こちら で見られる。それにしてもこの男性が身に着けていたであろう下着やズボンはどこに消えたのだろうか。まさかシャツとベルト以外身に着けていない状態で遺棄したわけではないのだろうが…)を作成しただけにとどまっている。ポスターには「虫歯がない」と書かれてあるので頭部があったことは明らかなのだが、なぜ栃木県警察本部(宇都宮市塙田一丁目)や矢板警察署(矢板市中)は事件発覚から十数年経過した現在に至るまで似顔絵を作成・公開しないのだろうか。もし男性についても似顔絵を作成・公開していたら身元は判明し、事件は解決していたかもしれないのに…。
・かなりの要望が寄せられているであろうにもかかわらずテレビコマーシャルを用いての事件の情報提供の呼びかけに消極的であること。警察側としては事件解決まで流さざるを得ず、費用がかさむことやいつ流れるか分からないこと、対象とする事件の選定に当たってもめる恐れがあること、緊急性がないこと、視聴者に恐怖感を与える恐れがあることなどから消極的な態度をとっているのであろうが、テレビは今でも多くの人が触れる情報入手手段であることを考えると使わないでいるというのはどうなのか。私としては放送局側が自ら制作・放送する手段も考えられても良いのではないかと思うのだが…。
・高速交通網が発達しているにもかかわらず未解決事件の情報提供を求めるポスターを貼る地域を限定する場合があること。前記の栃木県塩谷郡塩谷町風見山田で2008年(平成20年)6月1日に身元不明の若い女性の他殺遺体が発見された事件は被害者が東北・関東地方在住者と見て被害者の遺留品や似顔絵を掲載したポスターを貼る地域を東北・関東地方に限定したのだが、身元が判明して見るとこの被害者は大阪府在住だったことが分かり、結果当てが外れたことになった。まあ栃木県警察本部公式サイトの情報提供を求めるページでこのポスターを見ることはできたので地域限定は無意味だったわけであるが、それなら東北・関東地方に限定せず、全国に貼る地域を拡大したらどうだったのだろうか。
・捜索願を出しているのに身元不明遺体の身元解明にかなりの時間を要する場合が多いこと。被害者の身元が判明しないまま公訴時効が成立した殺人事件(注9)の中には捜索願を調べ切れなかったために身元判明に至らなかったものがあるのでは…と考えたくなる。もしデータベースを構築していれば身元不明のままの遺体は減らせるのではないかと思うのだが…。
・いわゆる平成の大合併を契機として警察署や交番、駐在所の整理を行うところが少なくないが、人口の多い都市でも断行していること。福山市では2002年(平成14年)に福山西警察署(福山市神村〔かむら〕町)管内の警察官駐在所の整理が実施された(注10)のだが、明王台主婦殺害事件(2001年〔平成13年〕2月6日。情報提供を求めるページは こちら )など未解決の凶悪事件が過去にいくつも起きている地域であることや人口は減少傾向にはあるが広島県第二の都市・福山市の一部であること、水呑(みのみ)交番(福山市水呑町)は直接の交通路がない福山市熊野町を管轄するようになったこと(注11)などを考えればやりすぎではないのかと考えたくなる。
 こういう事実を挙げて思うのは結局誰のための警察なのかということである。独り善がりに陥っていないだろうか。「どうせやっても無駄」などと諦めていないだろうか。目的達成のために一般市民の感情を無視していないだろうか。組織側の都合で一般市民の真摯(しんし)な意見を無視していないだろうか。こういう問題を放置し続ければし続けるほど警察と一般市民の考え方は大きく乖離(かいり)し、ますます信頼されなくなっていくのではないか。
 確かに我々一般市民も今まで声を上げなかったこともどうかと思う。まあ警察の業務に関心を持っている人や警察が好きな人、事件報道を気にしている人、未解決事件に関心がある人はそれほど多くはないだろうからそうなっても致し方はない。けれど我々一般市民の安全を守っている人々が我々一般市民の感情を無視し、感情を害するようなことをしていることはもっと知って頂きたいことであるし、関心を持って頂きたいことだと考えている。

注釈コーナー

注1:遺体の発見状況は下表の通りである(情報提供を呼びかけるページを基に作成)。

発見年月日場所発見部位備考
2008年(平成20年)5月17日近江八幡市牧町
琵琶湖岸
右足太ももから足首までの部分。
2008年(平成20年)5月17日近江八幡市佐波江町
琵琶湖岸
左足太ももから足首までの部分。
2008年(平成20年)5月20日東近江市栗見新田町
琵琶湖岸
頭部
2008年(平成20年)5月21日大津市下阪本五丁目
藤ノ木川
左足足首から爪先までの部分。
2008年(平成20年)6月21日草津市下笠町
琵琶湖岸
左手
2008年(平成20年)6月22日草津市北山田町
琵琶湖岸
右手

未だに見つかっていない部位は胴体と右腕、左腕、右足のうちの足首から爪先までの部分となる(犯人が身元判明→容疑者特定に繋がるのではないかと考えてどこか別の場所に遺棄したか琵琶湖を漂流しているうちに腐敗し、白骨化して湖底に沈んでしまったかは不明。それにしても性器のある胴体が見つかっていないのによく性別が特定できたなと思うのだが、どうやって特定したのだろうか)。また、頭部は鼻と下顎が欠損しており、犯人が身元判明→容疑者特定に繋がると考えて工作をした可能性が考えられている。
※アメリカ合衆国でも遺体をバラバラにした上に遺体の頭部に損壊を加え、結果未だに身元不明のままになっているバラバラ殺人事件が存在する。欧米諸国の失踪者や身元不明者の情報提供を呼びかけるサイト「 The Doe Network 」で公開されている身元不明遺体の一つに1976年(昭和51年)12月20日にペンシルヴェニア州(ペンシルヴァニア州と表記する場合もある)で発見された身元不明の若い妊婦のバラバラ他殺遺体がある(情報提供を呼びかけるページは こちら 。なお、全て英文で記されているのでその点は注意して頂きたい)。 そのページ を読んでいくと「犯人は鼻と耳、更に乳房を切り取っている」との記述があるのだが、恐らくこの事件の犯人は被害者の身元判明や自身の逮捕(=事件の解決)を妨げるべく鼻と耳を切り落とす行為に出たのであろう(乳房を切り取った理由は不明。猟奇的な意図でもあったのだろうか)。見事に40年以上事件は未解決、更に被害者の身元は未判明となっているわけであるが、 そのページ を見ていて思うのは間もなく出産するはずだった女性がなぜ殺害され、40年以上も身元不明のままになっているのかということである。私はこの女性は望まない妊娠をしたが金銭などの事情により中絶できずに臨月まで来てしまったそのことが殺害される理由であり、更に身元不明のままになっている理由であると思っているのだが、果たして真相はどうなのだろうか(それにしても そのページ を見るとこの女性は女児を身ごもっていたと記されているのだが、1976年〔昭和51年〕時点で胎児の性別を知る手段はまだなく、故に手がかりにはなり得なかったのでは…と思うのだがどうであろうか)。

注2:現在は捜査特別報奨金制度適用延長に伴い2017年(平成29年)版ポスターが作成され、各地に貼られている。
※琵琶湖バラバラ殺人事件について捜査特別報奨金制度の適用延長がなされたことは中国放送ラジオ久井エフエム中継局取材の数日前に「NHKニュース おはよう日本」(NHK総合テレビ)で報じていたのを見て知っていた。

注3:今年11月26日に立ち寄った時も便所への通路にある掲示板に貼られているのを見ている。

注4:平成時代初頭(1990年代)の名神高速道路上り線の養老サービスエリア(岐阜県養老郡養老町橋爪)の便所の出口の正面にある掲示板に殺人事件の身元不明の被害者の似顔絵を掲載したポスターが貼られていたのを見た覚えがある。

注5:後半部分は「減点パパ」という企画で、司会者の三波伸介(1930〜1982)と有名人の家族とのトークコーナーになっていた。「お笑いオンステージ」の次の番組は「NHK大河ドラマ」であり、日曜日の夜は「お笑いオンステージ」(午後7時20分〜午後8時)→「NHK大河ドラマ」(午後8時〜午後8時45分)と続けてNHK総合テレビの番組を見ていた世帯は多かったのではないのだろうか。
※「お笑いオンステージ」の終了年と三波伸介の逝去年は同じ1982年(昭和57年)であるが、「お笑いオンステージ」が終了したのは1982年(昭和57年)4月4日のことであり、三波伸介が急逝したのはその約8ヶ月後の1982年(昭和57年)12月8日のことである。三波伸介が逝去したから「お笑いオンステージ」が終了したと誤解する人がいるかもしれないのであえて書いた次第である。一方、三波伸介が逝去した当時放送されていた「三波伸介の凸凹(でこぼこ)大学校」(テレビ東京系、1977〜1982年〔昭和52〜57年〕放送)は三波伸介の逝去をもって打ち切りとなっている(私の住んでいる広島県では広島テレビ放送〔HTV、広島市中区中町〕で土曜日の昼に放送されており、確か広島テレビ放送における最終回〔それがテレビ東京系列における最終回なのか、それとも広島テレビ放送における最終回なのかは不明〕で三波伸介のご冥福を祈るというような表示が出たのを見た覚えがある)。

注6:現在では多くのテレビ番組に出演する手配書はまずあり得ないと言って良い。刑事ドラマで手配書が映る場面はあまり見かけないし、中には番組制作スタッフが作ったと思われる架空の手配書を貼っている例があるからである。

注7:「歴史の砂に埋もれる」とは忘れ去られ、次第に人々の記憶から消えていったことを指す私の造語である。

注8:私が便所または便所への通路にある掲示板で琵琶湖バラバラ殺人事件の身元不明の被害者の似顔絵を掲載したポスターを目撃した場所を管轄する警察署は次の通りになる。
・道の駅奥出雲おろちループ…島根県警察本部(松江市殿町)・雲南警察署(雲南市三刀屋〔みとや〕町三刀屋)
・道の駅インフォメーションセンターかわもと…島根県警察本部・川本警察署(邑智郡川本町川本)
・福山サービスエリア…広島県警察本部(広島市中区基町)・広島県高速道路交通警察隊(広島市安佐南区川内二丁目)・福山西警察署
・八幡パーキングエリア…広島県警察本部・広島県高速道路交通警察隊・三原警察署(三原市皆実三丁目)

注9:殺人事件の公訴時効は2010年(平成22年)4月27日をもって撤廃されたため、そういう事件は1995年(平成7年)4月27日以前に起きたものになる。私の知っている範囲では東京都や富山県、静岡県、兵庫県、徳島県などでそういう事件が存在する。

注10:その時の再編状況は下表の通りである。

警察官
駐在所名
所在地統合先備考
金江福山市金江町藁江松永南交番
(福山市柳津町四丁目)
藤江福山市藤江町
柳津福山市柳津町
熊野福山市熊野町水呑交番
(福山市熊野町)
山南福山市沼隈町中山南沼隈交番
(福山市沼隈町草深)
千年福山市沼隈町草深
常石福山市沼隈町常石
瀬戸福山市瀬戸町長和津之郷交番
(福山市津之郷町津之郷)
田尻福山市田尻町鞆交番
(福山市鞆町鞆)
走島福山市走島町
横島福山市内海町田島警察官駐在所
(福山市内海町)

なお、現在の福山西警察署管内の交番・警察官駐在所の管轄地域は下表の通りになる。

種類施設名所在地管轄地域備考
交番駅前福山市松永町福山市今津町
福山市神村町
福山市高西町
福山市松永町(一部)
福山市南今津町
福山市宮前町
松永町については住所がX番地で表記される地域と一丁目・二丁目・四丁目を管轄。
津之郷福山市津之郷町津之郷福山市神島町
福山市佐波町
福山市瀬戸町
福山市津之郷町
福山市東明王台
福山市明王台
福山市鞆町鞆福山市田尻町
福山市鞆町
福山市走島町
沼隈福山市沼隈町草深福山市沼隈町
松永南福山市柳津町四丁目福山市金江町
福山市藤江町
福山市松永町(一部)
福山市南松永町
福山市柳津町
松永町については三丁目・五丁目・六丁目・七丁目を管轄。
水呑福山市水呑町福山市熊野町
福山市水呑町
福山市水呑向丘
山手福山市山手町六丁目福山市郷分町
福山市山手町
警察官
駐在所
赤坂福山市赤坂町赤坂福山市赤坂町
浦崎尾道市浦崎町尾道市浦崎町
田島福山市内海町福山市内海町
本郷福山市本郷町福山市東村町
福山市本郷町

注11:福山市水呑町と福山市熊野町の間には急峻で高い山があるため直接の交通路は設定し得ない。往来する場合は県道22号福山・鞆線と県道72号福山・沼隈線を通り、福山市瀬戸町長和を経由する必要がある。

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