福岡三大祭りのひとつである、『放生会(ほうじょうや)』は、 福岡市東区に鎮座する
筥崎宮
で9月12日〜18日の7日間行われるお祭りで、 百万人を超える人々で賑わいます。 放生会は全国の八幡宮で催され、 一般的には「ほうじょう
え」と読みますが、ここ筥崎宮では「ほうじょう
や」と読みます。 万物の生命をいつくしみ、殺生を戒める神事で、海の幸、山の幸に感謝するとともに、 商売繁盛や交通安全を祈ります。
放生会では『おはじき』『ちゃんぽん』『新生姜』の3つの縁起物が販売されます。
中でも一番人気は 『おはじき』で、毎年12日朝に販売されますが、 前日から泊りがけで並んで買う方もいる程の人気ぶりです。 (前日から並んでいる方の方が多いのかもしれません?)
放生会のおはじきは「厄をはじく縁起物」とされ、通常頭に描くガラス製のおはじきとは違い、 土製の素焼きの物です。 博多人形の人形師さん達が、博多人形の技法でひとつひとつ手作りで作る物で、 毎年違ったテーマで製作されています。 販売価格は3000円の物と、額に入った10,000円の物とがあります。
整理券を配るのですが、8時の販売開始前には整理券の配布が終わってしまいます。 毎年のTV中継を見ていると、だいたい12日の早朝5時前後には整理券の配布が終了してしまう様です。
『ちゃんぽん』は、長崎で土産物に販売されている「ビードロ」と同じ物で、 全国的には「ぽぴん」や「ポッピン」とも呼ばれる様です。 ガラス製で、息を吹き込むと「ペコン」「ポコン」という音を出す玩具(?)で、 放生会では、巫女さんたちがガラスに筆で絵付けをした綺麗なちゃんぽんが販売されます。 値段は3000円〜9000円で、お守り授与所で販売されます。
参道でもちゃんぽんやおはじきが販売されていますが、こちらは筥崎宮監修の商品ではないのでしょうね。
『新生姜』はその名の通りの食べるショウガですが、長〜い葉っぱが付いた状態で販売されます。 戦前まで筥崎宮周辺には生姜畑があり、放生会で採れたての新生姜が販売され、 博多のごりょんさんがお土産として買って帰ったのが始まりと言われています。
楼門から中に入ると、回廊には池坊展や炭で書かれた作品が並んでいます。 歴代の放生会おはじきや著名人が絵付けしたちゃんぽんも飾られています。
回廊には国指定有形文化財の「石燈籠」、市指定文化財の「南懐仁の大砲」なども見る事が出来ます。