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 高千穂峡 
高千穂峡
宮崎県西臼杵郡高千穂町にある高千穂峡は、五ヶ瀬川にかかる峡谷で、 阿蘇溶岩の浸食で作られたものです。 国の天然記念物にも指定されています。
噴出した火砕流が、五ヶ瀬川に沿って帯状に流れ出し、急激に冷却されたために柱状節理となった、 高さ80mにも及ぶ断崖が7kmも続いています。
渓谷には「日本の滝百選」にも選ばれている「真名井の滝」をはじめ、 玉垂の滝や鬼八の力石など、見所が幾つもあります。
また、貸しボートで峡谷内を遊覧することができ、 真名井の滝を間近に見て、その迫力を感じることができます。
約7kmにも及ぶ峡谷ですので、駐車場と遊歩道への入口は数ヶ所ある様です。 大きく分けて、高千穂大橋に近い“あららぎ駐車場”側と、 ボート乗り場のある“御福井駐車場”側の2つの入口があります。

  ▲ 真名井の滝が見えるこの景色が、高千穂峡の代表的な景観

 
“あららぎ駐車場”側から高千穂峡へ下ります。 この入口付近からは、3つのアーチ橋が眺められます。 昭和時代の「神橋」、昭和時代の「高千穂大橋」(鋼橋)、平成時代の「神都高千穂大橋」(コンクリート橋) と三代の橋が架かっており、これを「高千穂三段橋」と呼んでいます。
一つの渓谷に3つのアーチ橋が架かるのは全国でも初めてであったそうです。

【鬼の岩屋と八峰九谷(はちみねくたに)】
この地は「あららぎの里」と呼ばれ、太古の昔、鬼八(きはち)という荒ぶる神が住みつき、 さまざまの悪事をなしたため、これを神武天皇の兄、三毛入野命(みけいりのみこと)(十社大明神) が退治されて平和な里がよみがえったとつすえられています。[現地案内板より]

  ▲ 神都高千穂大橋


  ▲ 上:神橋の欄干、下:2つのアーチ橋

  ▲ 高千穂三段橋と呼ばれる3つのアーチ橋が見える
あららぎ駐車場側から遊歩道を下ってくると、溶岩で出来たのであろう広い岩場があり、その中に石碑が立っています。 この石碑より少し進んだ当たり、遊歩道沿いに「神硯の岩」と名付けられた岩があります。 残念ながら写真では分かりませんが、硯の様に四角く窪んでいます。
またこの辺りは川幅が狭く、沢山の甌穴もあります。
遊歩道を進むと、眼鏡橋の様な形をした石橋があり、この橋を「槍飛橋」、 この橋の架かる辺りを槍飛と言います。

【神硯(みすずり)の岩】
寛政の三奇人の一人に数えられた高山彦九朗が1792年7月17日に高千穂を訪れ、 その紀行文「筑紫日誌」に 「新橋を渡りて右に十間余なる岩硯の如くなる有り。 何共名あらず予硯石を名付けて可也といひし」とあり、 当時の高千穂神社、神主田尻隠岐守は彦九朗と別れの時次の詠をおくりました。 『みすずりの岩とやいわれむ神代より 伝へしことの杤ぬ也けり』[現地案内板より]
【甌穴(Pot hole)】
岩盤からなる河床に出来る円筒形の深い穴をかめ穴、 又はポットホールといいます。
河床の岩盤のくぼみや割れ目の所に渦巻きを生じ、そのエネルギーによって穴が出来、 さらにその穴に入った小石が渦巻きによって岩盤を削るためこうした深い 円筒形の穴が出来ます。[現地案内板より]

【槍飛】
ここは五ヶ瀬川のなかで最も川幅の狭い所です。 天正19年(1591年)県(あがた)の領主(今の延岡)高橋元種に高千穂が攻められたとき、 三田井城が落ちた際、城を抜け出した家来たちがここまで逃げたが、橋が無いので 槍の柄を手前の岸についたものは飛び渡り、向こう岸についたものは川の中に転落したと伝えられており、 ここを槍飛びと言うようになりました。[現地案内板より]

  ▲ 神橋から神硯(みすずり)の岩を見下す

  ▲ 甌穴

  ▲ 槍飛橋

  ▲ 槍飛

  ▲ 写真左の断崖が「仙人の屏風岩」。河原の大きな石が「鬼八の力石」
槍飛橋を過ぎると、左写真の様に広々とした場所に出ます。
遊歩道から五ヶ瀬川を見ると、その背後に巨大な断崖がそびえ立っています。 この断崖は柱状節理で出来ており、「仙人の屏風岩」と呼ばれています。 50m〜100mの断崖で、その姿は圧巻です。
また、無数の岩でできた河原の中に、ひときわ大きな岩があり、注連縄が締められています。 これが「鬼八の力石」です。

【鬼八(きはち)の力石(重量約200トン)】
高千穂神社の祭神(さいじん)三毛入野命(みけぬのみこと)は 弟の神武天皇(じんむてんのう)とともに大和に行かれますが、 伝説では再びお帰りになり、高千穂郷一帯で悪行をはたらいていた鬼八を退治し、 この地を治めたといわれています。 この時、鬼八が三毛入野命に投げ、力自慢をしたという石といわれています。[現地案内板より]

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  ▲ 仙人の屏風岩

  ▲ 鬼八の力石

  ▲ 鬼八の力石から、上流(あららぎ駐車場の方向)を振り返る

  ▲ 左の断崖が仙人の屏風岩。この辺りまで貸しボートで遊覧できる
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仙人の屏風岩や鬼石の力石を過ぎると、高千穂峡で一番の見どころ、真名井の滝が見えます。 上流の神橋付近から下流の真名井の滝・ボート乗り場付近までが自然の造形美の特に美しい所です。

真名井(まない)の滝は、「日本の滝100選」に選ばれており、高さは約17m、岩壁から流れ落ちる滝は荘厳です。
天孫降臨の際、この地に水がなかったので、天村雲命(あめのむらくものみこと)が水種を移した 「天の真名井」から湧き出る水が滝となったと伝えられています。
夏休み期間は日没から22時までライトアップされ、更に幻想的な雰囲気を楽しめます。

  ▲ 真名井の滝が見えるこの景色が、高千穂峡の代表的な景観

 



ここより更に進むと、ボート乗り場や淡水魚館のある御塩井駐車場側出入り口へ続きます。

「おのころ池」にはコイやチョウザメが泳いでいます。 チョウザメは姿がサメに似ている事と、背中の鱗が蝶に似ている事から名づけられており、 淡水魚なので、おのころ池でも生息出来ます。シーラカンスと同じく古代魚とされ、生きた化石と呼ばれています。
「淡水魚館」では、溶岩の中からの湧出水を利用して、五ヶ瀬川水系の淡水魚を飼育しています。

この周囲には土産物屋や食事処が数件並んでいます。
【おのころ島】
昔この池には桜川神社(滝津の妙見社)があり鵜の島はこの社に仕える神聖な霊鳥であったと伝えられています。 高千穂神社の春祭では御神幸のおみこしがこの池を三度まわってみそぎをされます。[現地案内板より]

【神橋久太郎水神】
古くより、高千穂郷を貫流する五ヶ瀬川流域の要地五ヶ所に 「鵜葺草葺不合命」の御子「五瀬命」に命じられた、五人の兄弟水神の一人 「神橋久太郎水神」がこの地、三田井・御塩井に中央守護のため配され、 鎮座されたのが始まりと伝えられています。
他の四水神は、東は見立・川の詰に「神太郎水神」、 西は三ヶ所・廻淵に「雑貨小路安長水神」、 南は七折・簗崎に「綱ノ瀬弥十郎水神」、 北は桑野内・波帰に「漣三郎水神」と配祀・鎮座され、 それぞれに霊験あらたかで人々それなりの願いを込めてお参りされています。[現地案内板より]

  ▲ おのころ島

高千穂峡の貸しボートは、30分2000円(定員3名)です。 悪天候や増水時には運休する事があるので、公式サイトで確認すると良いでしょう。





 ▲ 高千穂淡水魚水族館

 ▲ お店は御塩井駐車場側に多い
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高千穂峡 DATA
住所宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井御塩井
電話番号0982-73-1212
時間
休館日年中無休
公式HP
備考
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last visited : 2014/11/24

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