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秘湯めぐりの旅(13)
<美和温泉・岩沢観音温泉−茨城県>
1998.2.21-22
*1998年2月21日(土) 那珂→美和温泉→岩沢観音温泉
美和温泉「ささの湯」の外観 |
・常磐自動車道を北に
定時に仕事を終え、昼食後13時半に職場を出る。常磐自動車道にのり、いっきに茨城県を目指したが、高速道もすいていて、順調に走り、15時頃には那珂インターでおりる。その後は国道118号で北上し、大宮町からは左折して国道293号に入る。緒川で国道から右にそれ、細い山道に進んだ。
・美和温泉に入る
しばらく曲がりくねりながら走っていると、山里の中に美和温泉ささの湯を見つけた。土曜日の午後のこととて、駐車場には結構近在の車が停まっていた。入浴料300円なりを払って中に入っていったが、ログハウス形式の簡素な造りで湯船もそう広いものではなかった。しかも、狭めの脱衣所には数人の村人らしき人がいて混みあっていた。これも村おこしの施設の一つだろうが、これだけ利用されれば結構なことだと思う。しかし、洗い場も狭いので順番待ちの状態で、あまりゆっくりくつろぐといった感じではなかった。泉質はアルカリ性単純泉で、気持ちの良い湯ではあるのだが...。
★美和温泉「ささの湯」に入浴する。<入浴料 300円>
| *一般的適応症(浴用) 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
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・途中道に迷う
そこを早々に出て、来た道を戻り、さらに南下して御前山村に向かった。国道123号線で那珂川を渡り、宿を目指して、左折したがどんどん山の中に入っていってしまい、舗装もされていない悪路になってしまった。それでも、結構な秘湯だと聞いていたので、がまんして車を走らせていったが、行けども行けども人家の気配がない。これは道をまちがえたのかと車を停めて、道路地図を見直してみると、どうやら一本早く、左折してしまったことに気がついた。これはもう引き返すしかない。再び、山道の悪路を気を付けながら戻っていった。国道まで出て、再び曲がる道をを探したが果して、すぐ先にその道を見つけた。こちらの道も車一台やっと通れるほどの細い道だが、舗装だけはしてある。とにかく、前に前にと道を進んでいった。山際にひとかたまりの集落があって、その付近に今日の宿があるのではないかと探してみたが、なかなか見つからない。さりとて、外に出ている人もなく、道を訪ねられないままにその集落の中を行ったり来たりするはめになった。そのはずれで道がさらに細くなり、農道のような感じになってしまう手前で、やっと庭に出ている人を見つけ、道を訪ねてみた。すると 、意外なことに、これ以上は進めないと思った農道の方を指さして、この向こうの山間に入ったところだと言う。半信半疑のまま、その方向へ狭い農道を進み、途中右折して、山間に分け入っていったところに目指す温泉宿があった。
「白山荘」のユニークな船型浴槽 |
・とても印象の良い宿
斜面を利用して、幾棟かの建物があり、それに向かって坂道が付けてある。車はその坂の下の駐車場に停めるしか仕方ないようだ。しかし、山間の静かなたたずまいで、まるで故郷の民屋といった風情だ。荷物を抱え、坂を上って、玄関に立つと、農家の入口といったような感さえある。わたしはこういう家が好きだ。昔ながらの営々として続いてきた歴史みたいなものを思い起こさせるからだ。ガラス戸を左右に開き、案内を請うと、気持ちのよい返事が聞こえ、年配の女将が現れた。宿の善し悪しはこの第一印象でだいだいはわかる。今日は期待できそうな気がして、思わず口許がほころんだ。出向かいはとてもていねいで、好感が持てる。すぐに部屋に案内されたが、長い渡り廊下の向こうの一番新しい建物で、見晴らしの良い部屋で、掃除も行き届いていて、とても良い。
・変わった浴槽
一息ついてから、先ずは、一風呂浴びることにして、浴場へと足を向けた。ここの湯船は変わっている。総檜づくりで船の形をしていて横に白山丸と書いてある。湯は炭酸鉄泉でほのかに鉄錆の匂いがする。浴室の傍らに源泉を溜めた井戸があり、ここから400m離れた天然の泉から引いているとのこと。1人でも入れば一杯の広さしかない浴槽だが、湯加減もちょうどよく木の感触が心地よい。とても満足して、湯から上がり部屋に戻ると、すぐ部屋での食事となった。那珂川で釣れたうぐいの塩焼き、舞茸など地元で採れた食材を使った料理が美味しく、酒を頼んで飲みかつ食べたが、料理だけで満腹となってしまった。とても満足した気分になって、後はテレビを見ながら寝てしまった。
☆白山荘に泊まる。<1泊2食付9,450円(込込)>
| 源泉17℃の炭酸鉄泉
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白山荘の夕食 | 白山荘の朝食 |
*1998年2月22日(日) 水戸を経由して帰途につく
・朝の散歩に出かける
霜柱 |
朝6時半に起床したが、山間地のこととて結構冷える。防寒の身支度を整えて、7時過ぎから朝の散歩に出かけた。まず、山のほうに向かってみたが、植林された同じような木々が続いているだけなので、逆に平野のほうへ下りていってみることにした。しかし、なんと野鳥の多いことか、雑木林に群がってピーチクパーチクやっている。近づいてカメラを向けると、さっと逃げていってしまうのは、鉄砲を向けられたと思うからか?実に素早いものだ。田んぼには氷が張っていて、面白いまだら模様を作っている。空地には霜柱がびっしりとできていてなかなかみごとなものだ。こちらはカメラを向けても逃げていかないので、じっくりと腰を据えて、接写を試みてみたが、近づけば近づくほど自然が造形したものの美しさを感じる。カメラを縦に構えたり、横に構えたり、絞りを開いたりと色々な試みがとても楽しく感じられる。しかし、朝の冷気は手をかじかませ、思うように指が動かないのが辛い。しばし後、切り上げて宿に帰ることにした。部屋に戻って、暖をとり、旅日記をしたためてから、8時半より食事となった。散歩の後の朝食はおいしくいただけるものだ。ご飯をおかわりして、腹を満た した。
茨城県立歴史館 |
・県立歴史館を見学
その後一服してから、9時に宿を出て水戸へと向かった。途中、道を間違えたが、10時過ぎには県立歴史館に着いた。ここには以前来たことがあるが、その時よりも展示が充実しているように思われた。とくに幕末から明治維新、近代にかけて水戸藩の動向は注目され、なかなか面白く、この頃の展示がとても詳細でかつ現実をとらえているのが気に入った。
・県立図書館に行く
この後は茨城県立図書館に向かい、江戸時代の道中日記関係の資料をコピーしたが、かなり多くの資料を収拾できて満足だった。もう昼を過ぎていたので、食事を取ろうと、“げんこつうどんますや”というかわった名前の店をガイドブックで見つけていってみた。店お勧めのげんこつラーメンとぎょうざを頼んだのだが、かつが入ったラーメンでちょっと不思議な感じで美味しかった。
・予定が大幅に狂う
ここまでは順調にいったのだが、「徳川慶喜展示館」に行こうとして、“偕楽園の梅まつり”の観光客とバッティングしてからは予定が狂ってきてしまった。渋滞に巻き込まれて、車がちっとも進まず、駐車場が近くにないなどの悪条件が重なって、展示館に行くのを断念せざるおえなかったのだ。仕方がないので旧水戸街道をたどって帰途に着こうとして、石岡まで走ってきたが、急に温泉に入ってから帰ろうと思いなおし、小川温泉「寿荘」に向かった。しかし、途中で道に迷い、行ったり来たりしながら苦労し、ガイドブックを見直してみると、入浴時間は15時までで、もう入れないことがわかった。なんだか、ばかみたいなことになって、いっぺんに気が失せてしまった。
・帰途に着く
後は、つくば市、関宿町と経由して、ひたすらに車を走らせ、やっと埼玉県内へ入って、幸手市内のそば屋で夕食休憩をとって、帰宅した。
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