このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

<岬と灯台写真館>

梶取崎と梶取埼灯台(和歌山県)

1999年9月12日午後に梶取崎(和歌山県大地町)で撮った写真です。


 紀伊半島を巡る9泊10日の旅に出て、2日目に紀伊長島町にある 有久寺温泉 に泊まりました。翌日、和歌山県に入って那智、勝浦を巡ってから、太地半島の方へと向かって行きましたが、風光明媚な勝浦湾が左側に展開しています。鯨博物館はもう閉館間際なので、そこを通り過ぎ、太地漁港を抜けて、野球の三冠王、落合博満記念館へ行ってみました。しかし、開館していたものの、あまりに入館料が高いので、断念して梶取崎(かんとりざき)へ車を向けました。そこなら、閉館時間も入館料も関係ありません。車を空地に停め、芝生を横切って、灯台の方へ歩いていきました。その先は、断崖絶壁になっていて、太平洋が眺望できるのです。海のない県に住んでいるとこういう雄大な海の景観にあこがれます。しばしの間、遠景に目をやり、波の輝きを見つめていました。

☆梶取埼灯台地図
梶取埼灯台 (1999年9月12日撮影)
梶取埼灯台の概要
番号 2884 [F6002]
位置 北緯 33度34分56秒 
東経 135度57分31秒
塗色 白色 
構造 塔形(円形) コンクリート造
灯器40cm回転灯器
灯質 単閃白光 毎8秒に1閃光
光度 25万カンデラ
光達距離 17.5海里(約32km) 
灯塔高 16m(地上〜塔頂)
標高 41m(平均海面〜灯火)
初点灯 1899年(明治32)11月
所在地和歌山県東牟婁郡大地町
<特徴>
 梶取埼灯台は、和歌山県にある太地半島の先端、梶取崎に立つ、白亜の 中型灯台 です。周辺は、吉野熊野国立公園の特別地域に指定され、太平洋を望む景勝地となっています。この地名は、一般に熊野灘を航行する船が、この岬を目標にして梶を取ることからついたと言われています。

<歴史>
 こここは、船舶航行上の重要な地点だったため、昔は、鯨を発見するための「山見」が置かれ、捕鯨船団に指令を送るのろし場があったそうです。また、初代紀州藩主・徳川頼宣公が1619年(元和5)頃に、船見御番所を設置した歴史もあります。そして、この灯台は、1899年(明治32)11月に設置、 初点灯 され、1963年(昭和38)3月に改築されました。

<現況>
 白色塔形(円形)コンクリート造りで、 灯塔高 (地上から塔頂まで)16m、 標高 (平均海面から灯火まで)41mで、40cm回転灯器を使い、 光度 25万カンデラ、 光達距離 17.5海里(約32km) です。また、梶取埼ナミノリ 照射灯 を併設しています。残念ながら、内部は一般公開されていないため、灯台に上ることは出来ません。

☆梶取崎周辺の海

灯明崎方向の海岸線岩礁を洗う波
熊野灘を望む

 梶取崎から灯明崎にかけては、吉野熊野国立公園の特別地域に指定され、海食崖や岩礁の変化に富んだ海岸線が続いています。熊野灘を展望できる観光名所ともなっていて、太平洋の雄大な眺めには、目を奪われます。また、周辺は魚付林として保護されてきたので、クロガネモチやヤマモモ、ウバメガシ、スダジイなどの天然林が残されているのです。


☆くじら供養碑

くじら供養碑

 梶取埼灯台の前には芝生園地が広がっていて、その入口に、「くじら供養碑」が建立されています。この太地町は、我が国の捕鯨発祥の地として知られていますが、その鯨に感謝し、「鯨魂の永く鎮まりますよう」という願いを込めて、立てられたそうです。毎年4月29日には、この前で、捕鯨に携わってきた人々が主催する「くじら供養祭」が行われるとのことです。


岬と灯台写真館へ戻る
旅の写真館へ戻る
ホームページへ戻る

*ご意見、ご要望のある方は右記までメールを下さい。よろしくね!  gauss@js3.so-net.ne.jp

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください