キハ83・84形気動車『フラノエクスプレス』は、国鉄民営分割化前の昭和62年に北海道のリゾートトレインとして、『アルファ・コンチネンタルエクスプレス』に続いてキハ80系を種車として2番目に作られた車輌です。名前のとおりスキー場として最近国際的になってきている富良野と北海道の中心札幌を結び、名鉄パノラマカーに似た前面に見られる斬新なスタイルと白を基調とした塗装や豪華な室内装備でスキー客を狙った観光用特急気動車でした。富良野プリンスホテルと旧国鉄との共同企画で誕生したこの車両はバブル景気と重なって大評判となり、その後各地に作られたリゾート用車輌の手本として、前面および側面の車窓展望を広く明るくする天や座席のハイデッカー化など数々の影響を与えました。JR北海道では、その後アルファコンチネンタルやトマムエキスプレス、ニセコエキスプレスなどの改造ジョイフルトレインを作っています。また、昭和62年のブルーリボン賞を受賞しました。ANAビッグスニーカー等の季節提携列車や団体列車などにも活躍しましたが、老朽化のため、平成10年10月に「ラストラン・フラノ」を最後に引退(廃車)しました。第30回ブルーリボン賞受賞 |