このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

5.種別

 これは説明するまでもなく知っているよって方がほとんどであろうが、これがまた奥が深いのである。

 もともと、種別は大きく分けて急行普通に分けられる。

 前者は、運賃の他に急行料金、特急料金を必要とする列車で、後者運賃のみで利用できる列車である。

 したがって、特急急行の一種、快速普通の一種なのである。

 ちなみに、運賃とは乗車券のこと、料金急行券、特急券、指定券、寝台券といった乗車券の他に必要となる料金のことである。というわけで、運賃と料金は厳密には区別されるものなのである。

 では、以下細かく見ていくことにしよう。(注:ここでの急行、普通の区別はJRの場合の話である。私鉄では特急、急行料金不要とか、特急料金は徴収するが急行料金は徴収しないなど、バリエーション豊富である。)

 

A.急行

a.特急

 本来は「特別急行」という名称であったが、いつしか特急が正式名称になっている。

 かつて、特急は高嶺の花とも言われ、庶民が気軽に乗れるものではなかったが、今では大衆化してきている。

 特急料金は基本的に何キロまでがいくらという距離制になっている。

 また、特急料金はA特急料金B特急料金に分かれ、の方が高くなる。は主に車との競合の激しい地方で適用されている。特に九州は高速バスとの競合が激しいためか、格安で特急に乗れる割引キップがある。

 なお、新幹線については新幹線特急料金が適用され、A特急料金よりさらに割高になっている。

 また、東北、高崎、上越、吾妻線では急行を特急に格上げした際に、停車駅が多く遅いので、気軽に乗ってもらうために50km以内の区間を急行料金と同じ価格設定にした新特急なるものも存在する。

 

b.急行

 特急のもともとの名称が特別急行ならば、急行の正式名称は普通急行である。

 JRの場合、特急ほど速くなく、設備もさほど出ないといったものである。昔は急行は日本各地をくまなく走り、庶民の長距離旅行の定番であったが、現在は特急に格上げされたり、快速に格下げされたりで現在は貴重な存在になっている。

 九州においては最後まで残った急行として「えびの」(熊本〜宮崎)、「くまがわ」(熊本〜人吉)があったが、えびのは最末期には日豊本線区間(都城〜宮崎)は快速に格下げ、2000年3月に廃止となった。

 その後、くまがわが頑張っていたが、九州新幹線開業の2004年3月に特急に格上げされ、JR九州の急行は絶滅してしまった。

 余談だが、管理人はかつて宮崎に住んでいたことがあり、実家への帰省の際に「えびの」や「くまがわ」に大変世話になった。飛行機や高速バスに比べて格段に時間がかかり不便であったが、九州山地の車窓のとりこになり、急行の魅力に魅せられ、周囲の迫害?(飛行機使えだ高速バス使えだと言ってくるやからが多かったな…。この大遠征に対する理解者は当時からお世話になり続けている鉄道系のサイト様の住人の皆様だけだったかな…。)にもめげず利用し続けたものである。このことからもわかるようにいかに早く目的地に着くかだけにとらわれ、沿線の風景をのんびり楽しみながら移動をするという旅の本来あるべき姿が忘れられているんでしょうな。

 

B.普通

a.快速 

 小さな駅を通過しながら走るものであるが、特別料金を取らずに一種のサービスとして行なわれているものなので、ピンからキリまでいろいろある

 大都市圏のように特急顔負けの設備と速度を誇る物があるかと思えば、通過駅よりも停車駅のほうが多いというものもある。

 私鉄との競合の激しい大都市には特別快速、新快速といった快速よりもさらに早い快速を設定している区間もある。
 しかし、ダイヤ改正ごとに停車駅が増えていき、中央本線名古屋口みたいに通過駅よりも停車駅のほうが多くなってしまったり鹿児島本線福岡地区のように快速よりも遅い準快速が登場したり、日豊本線宮崎・鹿児島地区のように快速自体が消滅したりしたところもある。

 なお、さわやかライナー、ホームライナーといった、早朝深夜に特急型車両を用い、乗車整理券(ライナー券)を徴収して運行する座席定員制の列車や、SLの臨時列車のように、速度は遅くても一部の駅にしか止まらないものも快速の仲間である。

 

b.普通 

 基本的に全ての駅に停車する。ただし、1駅、2駅通過するが快速の名称を用いないものも普通列車として扱われることがある。九州で言えば、鹿児島本線の田原坂、日豊本線の竜ヶ水のみ通過の普通列車がある。ただ、大都市では必ずしもそうとも言い切れない。それは次の項目でみていくとする。

 

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