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   自作車両(仙北鉄道)

 


 

ハフ1410 (雨宮の魔力)2015年5月24日記

 

 

前回、仙北鉄道のハニフ1404の写真をその道の大先輩にいただいたときに、一緒に送られてきたのがこのハフ1410の写真。全く気にも留めていない車両であったが、「軽便追想;高井薫平著」を紐解くとなんと雨宮製作所の製造であることがわかった。いままで特徴のない平凡な車両と思っていた車両が突然魅力的な車両に変化してしまった。私にとって「雨宮」という語はそれほどインパクトがある。15年ほど前、オレンジカンパニーの雨宮5トンのキットを探して模型店巡りをしたこともあった。さっそく設計に入ったが年代によって少しずつ手を入れられていたので、今回は末期に近い姿にした。引き続きハニフ1403も製作計画にノミネートしてしまった。雨宮5トンと連結して記念撮影。塗装はいつするの?という天からの声が聞こえた気がしたのは気のせいでしょうか?

 

 

 

 

 

 

ハニフ1404 2014年10月18日記

 

仙北鉄道のハニフ1404を2両、まとめて未塗装完成まで仕上げた。1両は貫通路があった昭和30年代前半の姿、もう一台は貫通路がふさがれた末期の姿。昭和30年代前半の写真は1枚しか見つからず、その道の大先輩から資料を拝借して、荷物ドアなどが末期のものと変更されていないことを確認できた。

 

昭和30年代前半の姿

 

通路がある時代。高井薫平さんの著書「軽便追想」p.59に小さく写っているのが、唯一見つけられた写真だった。その他末期と異なる部分は、尾灯がまだなく標識灯掛けがあることや、台枠妻板側についている板状の突起(車体つり上げフック?)の位置が内側によっていることなど。雨どい角には三角形のものがついていたがこれは省略した。

 

 

 

 

貫通路がふさがれた末期の姿

おなじみの姿。

 

 

 

 

 

日車製客車(まとめて5両) 2014年2月16日記

 

昨年4月に着手した仙北鉄道の日車製客車5両を、まとめて未塗装完成まで仕上げた。

 

 

 

原型ハ(三等車)デッキの幕板や妻板の修正を行いました。

 

 

原型ロハ(二等、三等車合造車)ハと同じく寸法の修正を行いました。

 

 

ハ1401 二等、三等車合造車の改造車です。改造前の窓配置が魅力的です。

 

 

ハ1401(晩年の姿) 仙北の客車のうち、妻板に貫通路があった車両は、昭和30年代前半からドアの埋め込み改造が行われていたようです。1401も、廃止直前(41-42年ごろ)に埋め込まれたようです。

 

ハフ1406 この1406は最後まで貫通路が残ったようです。

 

 

 

 

日車製客車(ハ1401とハフ1406) 2013年5月6日記

  九十九里の客車とともに発注した仙北ハ1401とハフ1406。ハフ1406は2回目の製作。手前2台がハ1401だが、晩年の貫通路埋め込み時(手前)と埋め込み前を作り分けることができるようにしてみた。しかし、今回最大の大ポカで屋根の寸法を間違えたため、しばらくはこれ以上は作れない。唯一の慰めは、屋根だけ別部品にしたこと。屋根だけ作り直せばよいのは不幸中の幸いであった。

 

日車製客車(仙北鉄道の客車の密閉車体改造前)

 末期の仙北鉄道の客車は密閉型の車体に改造されていましたが、日車製客車の原型はオープンデッキでした。しかも、丹沢新社刊の「軽便の記録」に掲載された写真を見ると、この時期に制作された日車製客車によく見られる優雅な手すりをつけていたことがわかります。

この手すりにほれ込んで、2,3等合造車と3等車の2種を作りました。件の手すりはロストワックスの外注で作りましたが、原型の出来が今一つでちょっと残念な出来となってしました。それでも、軽便らしいかわいらしい客車に仕上がりました。

 

三等車

クリックで拡大します

 

 

旧二等、三等車合造車

クリックで拡大します

 

 

 

日車客車の手すり 

 

 

 

ハニ1402

 

 

 

ニフ1405

 

 

 

ハフ1406

 

 

 

 

 

  ハフ1406の詳細写真 はこちら

 

 

 手頃な大きさと一見電車風の外見が気に入って作りました。この車両を選んだもう一つの理由は、市販されていた他のキット(On好きならお判りかと)から屋根が流用できそうなこと。実物の大きさが、キットの車両と長さや幅がほとんど同じなのです。

 

 また、このシリーズには合造車や荷物車、旧2,3等合造車、さらに原型のオープンデッキ形などバラエティーが豊かな車種があり、うまく屋根板が手に入れば同系列の7種程度を製作するつもりでした。結局屋根は手に入らずに、計画はあえなく挫折。

 

↓は組み立て前のエッチング板です。 (写真をクリックすると拡大します)

 

  組み立て時に、修正が必要な箇所が何カ所かありました。でも、設計からやっていると、組み立てというのは最後の段階になるので、多少の修正はあんまり気になりません。組あがってから見てみると、屋根が少し浅いようです。

 

 模型では、頸城の車両とも連結できるように、連結器を低い位置に付けてあります。また、台車は頸城ホジ3用に購入したムサシノのTR-16を転用しました。実物の軸距離は914mm、1/48で19mmです。一方、ムサシノの軸距離は約20mmで、ほぼぴったりでした。

 

  なお、ハ1401、ハニフ1402、ニフ1405は、側面の図面までできていました。参考までにお見せしましょう。(BMPに出力時に多少ゆがんでいるかもしれません)。とは言っても、機芸出版社刊”軽便探訪”(参考資料1)にハニフ1402とハフ1406の図面が出ていましたので、屋根の大きさにあわせて修正を行った以外はほとんどトレースです。

 

 ハニフ1402は新製時にロハ2、ハフ1406はハ2だったそうで(参考資料2)、旧2,3等合造車と3等車の基本寸法がわかり、残り2両の図面もあまり苦労せず引くことができました。

 

 妻板も貫通ドアの有無や窓の幅の違いで各車の個性があり、形状が両端で異なる車両もありました。また、軽便の記録(参考資料3)には、オープンデッキ時代のハ2の写真が掲載されています。仙北の客車の写真は、その他参考資料やインターネット上で、比較的多く見つけることができました。

 

ハ1401(新製時ロハ1)

 

ハニフ1402(新製時ロハ2)

 

ニフ1405(新製時ハ1)

 

ハフ1406(新製時ハ2)

 

                                    旧番は参考資料2による

 

参考資料

1)軽便探訪、機芸出版社

2)私鉄車両めぐり特輯Ⅱ、鉄道図書刊行会刊

3)軽便の記録、丹沢新社刊

 

 

 

 

 

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