このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

埼玉の茅葺民家スケッチシリーズ

埼玉スケッチの旅の途中 偶然に出会った茅葺民家

この先なくなる事はあっても 新しくできる事はありません

先人からの大切な贈り物 忘れないようにしたい



          秋深し(飯能市)

  春に名栗湖に出かけた際に出会った茅葺民家、
 広いお茶畑、背に杉林に抱かれて建つその様は素晴らしい!
 中を見せていただくと昔の立派な建具で感心することしきり。
 座敷は時代劇のロケにも使われたと家人から色々な話を聞けました。
 久々に埼玉の茅葺民家に出会えハッピー!
 萱は葺き替えないが補修を頼まれていると
 偶然に出会った萱職人さんが言っておりました。


            さいたま市黒谷

  岩槻の郊外に5軒もの茅葺を見つける。それも5軒とも近い距離にあり、びっくり!
 地方に行ってもなかなか見られない茅葺がこんな近郊にあるなんて。通船掘の水運が発達し、農家 が栄え、しっかりとした家が建ち、長持ちした?かな。
 この家は園芸農家、きれいなお花がいっぱいでした。


              さいたま市岩槻区浮谷

  昔の馬小屋の名残、
 曲がり屋に梅が咲き、春到来。
 玄関には
 『満支派遣軍人留守家』の古びたプレートが張ってあり、何とも悲しい時代を感じさせる。


        さいたま市緑区南部領辻

   見沼田んぼの広がりの中、
 屋敷林に囲まれたそこは別世界。
 素晴らしいモチーフを前に
 限りなく描きたい衝動が湧いてくる。
 散歩の人の声が聞こえる。
 『いいね!こんな風景』
 私も同感です。

旧都幾川村 番匠

 茅葺も月日がたつごとに屋根の劣化が目立ってくる。
もう葺きなおしはされず、茅葺を見られるのもあと少しの時間になるだろう。91歳の舅さんと70代のお嫁さんの2人暮らし。
『この年になってもまだ嫁だよ』
そのお嫁さんは最近絵を習い始め、楽しいと言ってその作品を見せてくれた。

この古民家が素敵な古民家カフェとして生まれ変わりました。
豊富な地場野菜を使ったランチやお洒落なスイーツ、明覚駅からも近いのでお散歩がてらどうぞ訪ねてください。

古民家カフェ 枇杏(びあん)
〒355-0354ときがわ町番匠640-1
☎0493−65−3893
営業時間 11:00~18:00
定休日 毎週月曜日・第1・3火曜日
祝祭日は営業
鳩山町 熊井

この家の通りにはなんと4軒もの茅葺民家があり、
そのうちの2軒は描かせていただいた。茅葺に住んでいる方の思いは様々で、素晴らしい題材を前に描けない事が非常に残念!無念!
     長瀞町 矢那瀬

 秩父鉄道波久礼駅と樋口駅の間に
茅葺を見かける。
家主が茅葺を大切に思い、
きれいに保存されその姿はとても美しい。
隣に建てられた同じ家主の住まいも
茅葺をイメージしたデザインのようでした。
        小川町 腰越

 春にこの先にスケッチに出かけた際に
この家を見かけ、紅葉の季節に描かせていただいた。茅葺はNPOの方に職人さんを紹介してもらい、
葺きなおしたそうだ。
葺きなおす前、穴のあいた屋根は穴熊?の
すみかだったらしい。
屋根も大きく、家も大きい。
まだしばらくは健在の茅葺か!
         滑川町 伊古

 築108年
蚕優良者の木札が玄関にあり、
昔の生活の名残を感じさせる大きな家だ。
ワンちゃんが鳴き、
家の人が農作業を中断して現れる。
良い番犬だ。
昔、村でただ一人女学校に通ったというお話も聞けた。
         坂戸市 北峰

 葉桜がのびのびと枝を伸ばし、
茅葺に調和し
その姿は美しい!
家主は『茅葺にアルミサッシは似合わない』と言って
頑固に木戸を維持している。
素敵な頑固に感謝!!
       さいたま市桜区塚本

 桜区は緑多く、農家も点在し絵になる町だ。
土手の近くを散策していて出会った家。
家主は畑仕事もこなす元気な80代。先の台風で屋根が壊れ、見たとおりの補修付の絵が出来上がる。
      川本町 本田

 川本町のこはくちょうを見に出かけた際に
出会った民家、大きな家だ。
子供さんは別棟に住み、ご主人の1人暮らし。
都会の狭い家からみると大変羨ましいのだが・・・。
        都幾川村 番匠

 八高線明覚駅の近く、
県道沿いに建つ茅葺の大きな家。
台所の釜戸はしっくいの懐かしい作り。
前の年まで大きなお釜と釜戸で
ご飯を炊いていたそう。
いかにもおいしそうだね!
都幾川温泉の保養所として生まれ変わるそうだ。
良かったね!
      さいたま市桜区五関


 交通量の多い県道を避け、
土手沿いの道をのんびり帰ろうと
ミニバイクを走らせていた時に
茅葺民家に出会う。
縁があったのかクラッシックな釜戸まで
描かせていただく事ができた。
その昔、自分の地所だけを通って羽根倉橋まで
行けたそうだ。

2003年取り壊し
さいたま市緑区大谷口

武蔵野線に乗ると南浦和と東浦和の真ん中あたりに茅葺の屋根が見える。
それに気づいてから何年たっただろう。
庭に植えられた樹木が、ごく自然に伸び季節の移ろいが感じられる素敵な家でした。
       鳩山町 奥田

 麦畑から茅葺を見上げると、その姿は壮観だ。
庭に止められた軽トラックを見ると
その大きさがわかる。
丸木の1本1本、紐で丁寧に結わかれ、
釘を1本も使っていない造り。
築150年くらい、
外人のお嫁さんがせっせと畑仕事をこなしている。

現存はしておりません。
       鳩山町 奥田

 上記の茅葺民家を描いた後、
なんとすぐ隣にもう1軒茅葺民家があるのに気づく。
なんてラッキーな事でしょう。
薄寒の中、
こんな偶然に感謝して2軒目を描き終える。
     小鹿野町 長留


 旧荒川村柴原温泉付近の、木々がうっそうと茂る
暗く細い道から、小鹿野町に入ると急明るく広い走りやすい道になった。
長い1本道の途中、その家は私に出会うことを待っていたようでした。
    さいたま市岩槻区黒谷

 県道を走っているときに、この家の屋根が見え訪ねてみると『すぐ近くにも茅葺があるよ』と言われ、行ってみると本当にすぐそば、先に載せた園芸農家がありました。2軒とも同じ苗字。同じ岩槻の浮谷を描いた帰り、車でうろついた結果。2軒もの茅葺が見つかり、この日はびっくりの連続でした。
     さいたま市見沼区蓮沼

 こんな素敵なモチーフに出会えた時は本当に感動する。
それも山の中や地方で出会った時とはまた別で、こんな街中でまさに『ワーッ』という感じ。しかし喜ぶのはカメラ人や、スケッチ人ばかり。
住人の方にははた迷惑な事ですね。

2008年取り壊し
嵐山町 鎌取

 嵐山渓谷の近くで出会った民家。
庭先にお蚕様に使う道具で
ゴマを干していた。
スケッチをさせていただくお願いをしたら
『昼までならと』。これは大変、
約1時間で描き、後日絵の写真を送ったら、
その時干していたゴマと丁寧な礼状をいただいた。
    坂戸市 小山

 県道沿い、
小山交差点の前にある昔ながらの小さなお店。
入れ代わり、立ち代わり近所の方がおしゃべりをしていく。2005年2月にお店の前を通ったら、
屋根が新しくリフォームされ
元気な店主の笑顔があった。


屋根をリフォームしており、現在は茅葺ではありません。
       伊奈町 小室

 夏の日の茅葺は天然のエアコン、
広い土間に1歩入るとひんやり気持ちが良い。
『宣伝はしないで』と家主の女性は言う。
メガネ無しで縫い物をする90過ぎの元気ものだ。



屋根をリフォームしており、現在は茅葺ではありません。

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